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わたしの余白の問題
夏より少し手前、雨の隙間にある晴れた夜。上を向いて深く吸い込む。ずっとこれがいいな。そうしたら元気でいられる。
天気によって気分が左右される。こうなるなら悩みはないほうがいいんだと思う。もともと沈みやすいのに、上限が決められたみたく窮屈になる。天井が急に低くなったり、ある日はまるで外みたいに広かったりする。夏にかけて天井が高くなりやすい。会社を出てもわずかに明るいと救われる。
突然連絡しても気負わずに会える人がいるのはうれしい。回転寿司のレーンの下にお皿を入れながらお箸を置くところがないねって笑う。
「あの時あなたは無自覚だったとしても、わたしはあなたと無理に関係を続けるつもりはない」と示してもいいんだよ、それができるくらいわたしたちはもう大人になったんだよと言われた。祝いたい人だけ祝う。祝福は限りがあってもいい。もういいんだよ。少しずつ少しずつ。
怒らないことは諦めてるのと同時に、わたしには自分も人を傷つけているという負い目がある。完璧じゃないから、ちゃんとできてないから、わたしもあなたを大切にできなかったのかもと思ったから怒れない。勢いで口に出してしまったことが意図していたものからねじれてしまうのが怖い。いつまでも自分を「最愛の人」として守りきれないのはまだわたしを完成させられていないからなのかな。
これが他人だったら。わたしがあなただったら、わたしもあなたを守りたいと思う。早く逃げてほしいし、無理をしないでほしい。他の人のことだったら気付けることが自分のことになるとできない。
わたしのことを大切な人と扱ってくれる人がこんなにもいるのに、量ではない、ないけど、あまりにも多くいるからうれしくて、いい加減にしなきゃなと思う。わたしが嘘をつかなかった数。長い時間かけてかえってきてるのだと思う。あまり褒められると買い被りすぎだなと思うこともあるけど、思わないってことはきちんと会話ができている証拠。お互いがわかり合おうとして尊重したということ。過去のわたしを沢山集めて抱きしめたい。がんばっていてくれてありがとう。
雨上がりの匂いをあなたは湿気の匂いだと言ったけど、これは6月のみずみずしさだよ。
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