よくあるWebtoon制作の修正点について【AD目線】
スマートゲートのWebtoon制作スタジオ広報担当の砂田です。
今回は、Webtoon制作において、AD(アートディレクター)からクリエイターさんに返される修正点についてのお話です。
線画、着彩、仕上げといった分業で制作するWebtoonにおいて、作品の進行管理とクオリティをチェックするADの存在は欠かせないものです。
前回のADしげおさんへのインタビューにて「クリエイターさんとの信頼関係が大事」と言われているように、ADとクリエイターさんの間では様々なやり取りが行われています。
それでは早速、スマートゲートのWebtoon制作のADが、実際にどのような点をチェックして、修正が行われているのかご紹介いたします!
①キャラクターの見た目
Webtoonを制作する際、線画や着彩を担当されるクリエイターさんにはキャラクターデザインの設定画が共有されます。
その設定画をもとに描いていただくのですが、完成品を見てみると「なんだか違うキャラに見える……」ということが往々にあります。
特に顔のパーツは、形だけでなく比率によって似ている、似ていないの判断がつきます。
そのため、似ていない原因として、どのパーツの比率を修正する必要があるのかをADはきちんと確認した上でクリエイターさんに修正をお願いしています。
キャラクターの見た目を設定に似せる、という点においては、二次創作をされている方や、アニメーターの経験のある方は自分の手癖を抑えた描き方ができるため、Webtoon制作のクリエイターに向いていると言えます。
②線のキレイさ
分業で制作されるWebtoonでは、線画がひと通り終わった後、着彩は別のクリエイターさんが担当されます。
その際に、線が二重だったり、つながっていなかったりすると「どこまで色を塗って良いのかな……?」と迷ってしまい、制作に時間がかかってしまったり、着彩のクオリティが下がったりしてしまいます。
作品のテイストや演出として、わざと乱れた線画を取り入れる場合もありますが、Webtoonでは基本的に、一本の線でつながったきれいな線画が求められます。
③塗り忘れ・はみ出し
Webtoonは縦読みに特化しており、読者は主にスマートフォンで閲覧します。
画面いっぱいにイラストを見ることができるため、迫力のある演出ができるのですが、その反面、小さな塗り忘れや色のはみ出しがあると目に付きやすいのです。
そのため、Webtoon制作のADは、実際にスマートフォンで見た場合にどのように見えるのかイラストを拡大してチェックしています。
「遠くから見た印象」に重きのあるイラスト制作に慣れている方は、意外とイラストを拡大して見ることが少ないため、ADが修正を指示することが多々あります。
さいごに
作業工程ごとにそれぞれ別のクリエイターさんが作業をされるWebtoonですが、制作の際に気をつけるべきポイントは普通のイラスト制作と大きく変わるものではありません。
線を描くときも、色を塗るときも、「丁寧に作る」ことが一番重要と言えます。
Webtoonは、未経験の方でも「Webtoonを作りたい!」という情熱があれば、今すぐ飛び込める世界なのです。
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