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銀行でGaudiy担当だった僕が、"3度目の正直"でGaudiy社員になった話

昨年10月にGaudiyにジョインした元銀行員のスギモトです。
今はGaudiy Financial LabsというWeb3×金融の組織で、未開拓分野の探求や新規事業の戦略立案に携わっています。

銀行からWeb3スタートアップへの転身は少し珍しい職歴かもしれませんが、今転職を考えてる人や、自分のキャリアに悩む若手の背中を押すnoteになれば嬉しいです。


銀行員を経験して見えた景色

私は、スタートアップ企業を専門に担当するチームに所属していました。幸いにも起業家やVCの方々と関わる機会が多く、様々な学びを得ることができました。

そんな中、自らがスタートアップに飛び込むことになったわけですが、そこに至るまでの心境の変化を👇に振り返ってみます。

ぶち当たった矛盾

当時の私は、「ただの銀行員と呼ばれたくない」「業界でちゃんと名を残したい」という想いが原動力になっていました。

金融サービスのコモディティ化が進む中、何かを変えなければという思いで飛び込んだのがスタートアップ×デットファイナンスの分野で、気つけばこの業界で価値を残すことが私のテーマになっていました。

そこからは、「スタートアップにとっての金融機関の価値って何なの?」が常に自分の課題で、数ある選択肢の中から私が出した答えは、「ビジネス感覚を持った銀行員であること」でした。

当時、資金の出し手が増え、起業家サイドからみた調達環境が売り手市場に転じていたこと、連続起業家の方々の投資やファンド組成、CVC(Corporate Venture Capital)設立が増え始め、金融とは別軸の、事業に直結する付加価値で競争が加熱していたこと。すなわち、金融機関が資金提供だけで戦ってはいけないことを、(あまり学がない私でも)現場で感じ取っていました。

また、私が所属していたチームも同様の危機感を持っており、お金が出せるだけでは選ばれない、出せたその先に、クライアントの事業にとってどれだけ付加価値が出せるかを日々試行錯誤し、事業家と対等な目線で会話できるための解像度を持つべく自己研鑽に取り組んでいました。

同時に、一つの焦りのようなものが頭の中を駆け巡りました。

「ビジネスしたことないのに、事業家と同じ目線で会話できるわけねえ…」

※金融機関の価値はさまざまで上記とは別の軸で価値提供できている方が沢山いるため「あくまで当時の自分の感覚では」ということです。

そのギャップを埋めようと思った時、「これって銀行で身につくことなのか?」「自分でビジネスをやらないと始まらないんじゃないか?」という矛盾を抱えたことが、転職を考えるきっかけになりました。

背中を押したスタートアップ経営者の言葉

それからの私は、「ビジネスをしたい」と「スタートアップ業界で活躍したい」という物凄く大雑把な理由で転職活動を始めました。

元々「いずれは転職するもの」と考えていたため、転職に対する抵抗はありませんでしたが、家族全員が銀行員だったことや、大企業の居心地の良さ、不確実性の高い領域に踏み込むことへの恐怖心のようなものは少しあったように思います。。

また、転職あるあるかもしれませんが、(大して尖ったスキルが身についたわけでもないのに)金融の知見が活かせるキャリアはどうだとか、ここでこのスキルを身につけて次にこういう会社に行って・・・みたいなキャリアの順番みたいなことも考え始め、頭の中がどんどん本質からズレていきました。

そんな時に、相談相手になってくれたスタートアップの方たちから、こんなことを言われました。

「そもそもなぜ金融なの?あなたは何がしたい?」
「(金融機関で働いたと言っても)高々3-4年。70歳まで働くのに
 そんなの誤差でしょ」
「本当にやりたいことあるやつは、もうすでにやってるよ」

それで目が覚めて、金融という軸も一度リセットして、自分が正面からやりたいことは何かに向き合うことにしました。また、所謂"お勉強スタンス"ではビジネスの世界では勝ち残れないということも何となく察しがつき、後ろを振り返らない覚悟で腹を決めたのです。

Gaudiyとの出会い

そのぐらいのタイミングで、偶然にもGaudiyの銀行担当者になりました。(実はGaudiyの初代銀行担当は私なのですw)

Web3という概念に初めて触れたのもまさにこの時でした。

最初にGaudiyの事業の話を聞いた時は何がなんだかさっぱりでしたが、学生時代からたくさんのアニメ・漫画たちに熱狂させてもらってきた私にとって、Gaudiyが目指す「ファン国家」の実現というミッションは自分ごととして考えられました。

Gaudiy CompanyDeck / Why Web3, Entertainment

また、Web3という既存金融の常識を覆しかねないような領域が、まさに今世界中でルールメイクのフェーズにあること、課題を超えた時に起こせるインパクトの大きさなど、夢中になれる要素が詰まった分野だと、何度も話を聞く中で、確信めいたものに変わっていきました。

(この辺りについては話し始めるとキリがないので、ご興味ある方いれば話します!笑)

そんなこんなですっかりGaudiyに魅せられ、気づけばGaudiy単独指名の転職活動がスタートしました。

実はGaudiyに2回も落ちている

2年半ほど前に、Gaudiyを目指して転職活動を始めたのに何でジョインが最近かというと、実はGaudiyには2回落ちてるからなんです。

1度目に受けた時は、ファンコミュニティの経験も、Web3の経験も皆無。2度目においても、自分が組織で何ができるのかをうまく言語化できず、落ちて当然だったと思います。

👇では落ちてから何してたのかと、そこからなぜまたGaudiyに辿り着いたのかを書いていきます。

修行の日々

果敢に転職活動を続けた結果、色々なご縁に恵まれ、Gaudiyとは別のWeb3スタートアップ企業に入社することができました。
ここでは詳細は割愛しますが、そこで約2年間みっちり鍛えていただき、ただの若手銀行員から、Web3業界のビズデブへと成長させてもらいました。

Web3の知識が身についたことはもちろんですが、根本的な思考や行動様式を根こそぎアップデートできたことが一番の収穫です。さまざまな企業でトップクラスの実績を残してきた方々に囲まれ、0から事業を作り上げる経験は、たった2年とは思えないぐらい急速に自身を成長させてくれたと感じています。
(この期間がなかったら、今頃どうなってたかわかりません。。)

リベンジ

前職ではGaudiyを忘れるぐらい目の前の課題に没頭してましたが、ふと風の噂でGaudiyが次のステージに進むという話を聞きつけ、カジュアル面談を申し込みました。

そこで、Gaudiyの成長と自分の成長が交差するポイントが見えてきました。具体的には、前回までは明確に言語化できなかった「自分にはこれができる」「自分はGaudiyでこれがやりたい」の2つが明確に出てきたことです。

そして、初めてGaudiyを知った時のワクワクが2年の時を経てパワーアップしていたこと、2年経ってもGaudiyが全くブレてないことに感動しました。

「やっぱGaudiy、イカしてんな」と。

Gaudiy CompanyDeck / CEO Message

そうして3度目のチャレンジを決行し、無事成功しました。
最終面談で「うちでやってみますか?」と言われた時は、沁みました😭

ファンベース採用

なぜ私がここまでGaudiyを好きでいられたかを振り返ると、Gaudiyのバリューの1つでもある「Fandom」の考え方が自分にとても刺さっていたことが大きいと思います。

Gaudiy CompanyDeck / CULTURE

1回目のチャレンジで苦しくも落選した後に、CEOが休日の時間を割いて1on1をしてくれたり、お祈りメールで「お互い成長したら合流しよう」的なメッセージを頂いたり、定期的にカジュアルご飯に誘ってくれたり。それらの一つ一つが私の励みになり、私をますますGaudiyのファンにしていたと思います。

また、シビアな意思決定が求められるビジネスの現場でも「闘って相手を負かすのではなく、仲間に引き入れる」というGaudiyの根底にある考え方の重要性は、私の実体験からも強く共感できるものです。

最初に選考を受けた時は20名程度だったメンバーも、今は100名近くに。
今後ますます規模が拡大していくと思いますが、「Fandom」は絶対に無くしたくないカルチャーであり、私自身が体現者になっていきたいと思っています!

結局、通用してる?後悔してない?

最後に、「結局入ってみてどうなん?」という問いに答えたいと思います。
同じようなバックグラウンドの方からよくいただく質問に、自分なりの考えを整理して答えてみました。

銀行員がスタートアップで通用するのか?

すごくバクッとした問いではありつつ、方々から耳にしたことがある問いです。

「銀行員はルールに従って動くことがほとんどだから、スタートアップじゃ通用しない」とか、「保守的な思考性は合ってない」とか。

結論から言うと、アンラーニングさえできれば元銀行員・金融機関経験者のバリューが出せる分野が(特にWeb3には)たくさんあると思います!

「Web3×スタートアップ」というといかにも、テクノロジーに精通している人やアイデアマン、戦略家ばかりが求められるように見えるかもしれません。でも実際はそんなことありません。

暗号資産やNFTなど、新たな手段を用いて顧客の資産を取り扱う分野である為、法務、会計・財務、業界規制団体や政府が定めるガイドラインなど、複雑かつ膨大なルールを把握し、上手く乗りこなすことが必要です。

そういった観点で、財務会計やコーポレートガバナンスに土地勘があり、日頃細かな法令や手続きをカバーしながら業務を進めている金融機関経験者のスキルは非常に有用です。

実際に私自身、過去の経験を活かせる場面が数多くありました。今では、戦略家と呼ばれる方達と補完関係でプロジェクトを回すことで、より強固なチームが作れると考えています。

Web3って本当に大丈夫?

ここ数年、市況の急激な低迷や大規模なハッキング事件などネガティブなニュースが目立つため、「Web3業界に身をおいて大丈夫か?」という話もよく耳にします。

あくまで個人としての意見にはなりますが、この業界に身を置くことはチャンスだと考えています。特に個人のキャリアで考えた場合には市況や事故などに左右されず、圧倒的にプラスに働くと思っています。

理由はいくつかありますが、一つは"金融"レベルのインフラレイヤーでルール変革が起こる業界はおそらくWeb3ぐらいで、Web3がより世間に広く普及することがあれば、90年代のインターネット黎明期と同様に、初期参入者の知見や経験が大きなアドバンテージになり得ると考えています。

近年のCryptoユーザー数の推移が90年代のインターネットそれと近似した曲線を描いていることを示すグラフ(World Bank, Crypto.com より)

また、ビットコインやイーサリアムといった数兆円規模に成長したデジタルアセットを支える基盤技術であり、昨今機関投資家のマネーも流入しているブロックチェーン、Web3領域が、仮に縮小することはあっても、まっさらに消えて無くなるということは直近では考えにくいです。また、たとえ今の形のままで拡大しないとしても、ブロックチェーンやWeb3に替わる何か、あるいはそれを進化させた何かが次の時代をつくると考えており、その時にその軌跡を辿ってきたWeb3人材の活躍の場が広がっていくと考えています。

そして、この時代、どのビジネスも成功が保証されているものはないですから、だったら自分が可能性を信じられるところにベットする方がいいだろう、というのが私の考えです!

私の考えを代弁してくれたリヴァイ兵長(漫画『進撃の巨人』より)

最後に

Gaudiy、Gaudiy Financial Labsでは、金融機関での実務経験をお持ちの方におすすめしたいポジションがたくさんあります!

このnoteを読んで少しでも興味を持っていただけたなら、ぜひお気軽にご連絡ください!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました🙌

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