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これがマリオだ!【 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 】(2023)

マリオは他とは違った

僕の初めて遊んだゲームはスーパーファミコンのスーパーマリオコレクション(とアラジン)だったなという事を思い出す。
アニメ映画にはいろんなキャラクターが出てきたが、やはりマリオというのは僕にとっては特別だ。彼らはミッキーマウスやドラえもんのような画面の向こうにいる手の届かないキャラクターとは違う、自分の技術とマリオの持ち前の能力でピーチ姫を救うために一緒に頑張れるキャラクターだ。コントローラーで操作出来るマリオは自分の分身でもあるのだ。

そんなマリオがついにアニメ映画になった。
今回はメインビジュアルからキノコ王国を全開に押し出している時点で前回とは違うガチでマリオ世界の映画を作る気まんまんの映画だ。制作会社はIlluminationと任天堂の本気っぷりが窺える。ディズニーとマジでやり合う気だぜ...。

本作はお馴染みのマリオとルイージにキノピオにピーチ姫、クリボーにノコノコなど知ってる奴らは大体出てくる。おまけにドンキーコングファミリーまで参加してくるので中盤からダブル主人公の展開はテンションが上がるぞ。好きな敵キャラも大体出てくるのも嬉しい。やっぱりヘイホーは可愛いなぁ。

お馴染みの音楽と…洋楽!?

それを引き立てるのはお馴染みの音楽、ピーチ城の前ではマリオ64の、ドンキーコングの所ではスーパードンキーコングの小学生の頃に耳にしたメロディが当然のように流れるし、こんなの嬉しいに決まってるよ!ちなみに作曲はアイアンマン3やF1のテーマなどを制作したブライアン・タイラー氏。やっぱりガチじゃないか...。

意外だったのはELO「Mr. Blue Sky」やa-ha「Take on me」、ボニー・タイラーの「HERO」といったド直球洋楽が挿入歌として使われているのは驚き。展開的にも効果的に盛り上げてくれるのでとても自然で、昨今の洋画なら当たり前だけど、マリオ的にはとっても新鮮でした。

イカすアクションシーンで童心に還ろう

アクションシーンも横スクロールアクション風なカメラで見せてくれるのはマリオだから堂々とやっても許される楽しい見せ方。序盤のブルックリンのシーンはパルクール的な楽しくもカッコよさがあるし、ピーチとの特訓シーンは同じステージを何度もやられながら繰り返し練習してクリアして強く...というより、上手くなるというゲーム的な説得力がある。

マリオカートシーンもマッドマックス的なバトルが楽しいし、このシーンの結末は意外で遊んだことある人なら驚くほど納得してしまう決着が楽しい。ドンキーとのバトルはなかなかスマブラ的で激しくて驚き。結構痛そうなんだ。

アイテムも効果的に使われていて、まさかあのアイテムがあんなに活躍するなんてと驚きましたね。
それに昨今のCG映画ってこんなに綺麗なのかと思うグラフィックで素晴らしかったですね。いつしかこの画質でゲームが遊びたいっ!

小ネタと新たなる真実

さらにルイージのスマホの着信音がゲームキューブの起動音だったり、パンチアウトの写真が飾られていたり、テレビの上にスターフォックスのアーウィンが飾ってあったりと小ネタがレディプレイヤー1かよと思うかの如く細部に散りばめられており個人的には嬉しいけれど追うだけでも大変で驚きました。こりゃBlu-ray買えってことか!

あと普通にマリオの両親から親戚一同が出てきてビックリ。ブルックリンに住むイタリア系移民って所が色濃く出ていましたね。それにピーチ姫の出生の疑問もシレッと説明されているのにも驚き。ここまでやるなんて思ってなかったなぁ。

それにここまで喋るマリオというのも、最初はどうなるかと思いましたけど結構キャラクターが立っていて自然で良かったですね。まさかキノコが嫌いとは。そしてピーチ姫は昔のゲームようなアイコン的で何を考えているか分かりにくいお姫様ではない強い人間として描かれていて可愛らしくもカッコ良くて素晴らしかったです。あとルイージはルイージで安心しました。
ここら辺の設定はパンフレットにも載っていなかったので設定資料集とか出たらゲットするしかないね!

実写版へのリスペクトも欠かさない?

そして本作は1993年の実写映画「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」を無碍に黒歴史化していない。彼らの配管工としての仕事、エンストする社用車に、マリオの地元がブルックリン、地下から異世界に向かう過程、そしてブルックリンの街にやってくるクッパと実写マリオとの共通点がやたら多く、あの実写版が好きな僕にとってはここまでやってくれるなんて嬉しいサプライズだったね!あの映画もマリオなんだよ!

そんなこんなで

もう話はスムーズに無駄にダレる事なく進むし、最後の最後までお馴染みの音楽で多幸感が続くモノで最高でした。今の子供達はこんな素晴らしいモノを子供の頃に観れるなんて羨ましすぎる。
そして僕もなんだかんだで童心に還りながら見る事ができて嬉しかったですね。なんて素晴らしい映画なんだ。


DATA

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
公開年:2023年
製作国:アメリカ・日本
制作:Illumination・任天堂
上映時間:93分
監督:アーロン・ホーバス、マイケル・イェレニック



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