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サイバーパンク猫散歩【 STRAY 】(Xbox series X)

猫は最高

猫。それはこの世で最も素晴らしい生き物。あの完璧なフォルム、あの愛くるしい鳴き声、あのいじらしい仕草、全てが完璧。まさしくパーフェクト生命体。
そんな猫が主人公な話題のゲームが遅ればせながらもついにXboxでも8月に配信された。プレイヤーは名もなき野良猫を操作して、出会った小型ドローンと共に迷い込んだサイバーパンクな都市を巡り、はぐれてしまった仲間達の元へと帰るのが目的のアクションアドベンチャーだ。

ゲームでデフォルメの猫キャラはよくいるけれど、本作のまさにリアル志向ニャンコ。その仕草のどれもが猫を飼っていた人ならわかる猫らしさに溢れている。しかも子猫ではなく、成猫らしい落ち着きのある雰囲気や、威嚇の勇ましさ、その何を考えているかわからない目、突然のスリスリ、あぁ...たまらなく良い...。もうこれだけで100点あげちゃいそうになるよ。

😍😍😍

最新鋭機によるサイバーパンク描写

そんなリアルな猫に用意された舞台は、自らの功罪により人間が消え、人間のような仕草でロボット達が生活する不思議な町。しかし順風満帆な場所ではなく、猫を襲い、ロボットでさえ食べてしまう謎の生物が生息する危険と隣り合わせの世界。

またこの世界のデザインがとても良い。その空間はブラウン管のテレビと怪しく光るネオンとレトロな機械が高く積まれたまさしくサイバーパンクワールド。汚いながらも落ち着いた洒落た空間もあったりと絶妙な心地よさが素晴らしい。サイバーパンク2077のナイトシティも良かったけれど、個人的にはこちらの方が好みだね!

圧巻のグラフィックだ…。

それに最新鋭機にだからこそ出来る、息を呑む素晴らしいグラフィックはまるで絵の中を徘徊している気分になる。凄まじすぎてまるでプリレンダムービーの中を自由に歩き回ってる気分だ。いやもうそれ以上、おかげで面倒なお使いクエストも苦にならない!まさに散歩する事が主目的のようだ。
しかも所々に絵になるところがあるもんだからスクショも捗るってものよ!映えスポットはもれなくカメラアングルが調整されるのもニクいね!

猫が寝るとカメラがだんだん引いていく。映えるね!

猫アクションで切り抜けろ

主となる猫のアクションも猫目線で人間では到底行けない高いところ、細いところ、狭いところを軽やかに歩いていくのは楽しく、時には猫特有の爪研ぎといった仕草がゲームの進行の鍵を握るのも嬉しい。ゲームの進行上たまに罪なきロボットたちに迷惑をかけることもあるけど、そこは猫だし許してね。

謎生物ZURKとのチェイス。見た目がハーフライフのヘッドクラブ感ある。

ゲームとしてもお使いと謎解きがメインの探索アドベンチャーと、ピンチを切り抜けていくアクションがバランスよい塩梅で融合しており、緩急がある展開で飽きずに楽しめる。謎解きも絶妙な難易度で手応えがあって自力で解けた時の嬉しさは結構大きいぞ。
ストーリーの構成も謎の生物との対決から、ロボット達の不思議な優しさと希望に満ちた冒険とSF心をくすぐる描写にはワクワクしないわけがない!でも意外とホラー描写が多くてビックリ。

本ゲームの注意点

しかし迷い込んでしまったサイバー都市は猫には難儀な場所で、ロボット達の困り事を解決しながらも、脱出のために危険に満ちたエリアに足を踏み入らなきゃいけない。優しい雰囲気ではあるが平和なゲームではない。

バケモノに猫が襲われる事は当たり前だ。恐ろしい目に遭うこともあるし、死んでしまうこともある。痛々しく脚をひきづる猫は見たくなかった。
正直猫好きにとっては酷すぎる描写もあり。そこだけは注意していただきたい。というか購入前の注意書きで書いておいて欲しかった。
一応「猫の死の描写」をオンオフ出来るようだけどそもそもそんな目に遭ってほしくなかったよ!

そんなわけで本作は、クリアまでのプレイ時間としては5時間未満とこぢんまりとしていますが、アクションもアドベンチャーも両方満足できるちょうど良いボリュームでしたね。猫好きには厳しい目にも遭う嫌な描写もある本作ですが、新鮮で楽しい体験をとても出来、素晴らしいグラフィックとエモい雰囲気を持ち、猫の可愛らしさに溢れた良いゲームでした。やっぱり猫は最高だね。


DATA

STRAY
発売:Annapurna Interactive
開発:BlueTwelve Studio
対応ハード:Xbox series X/S、Xbox ONE、PS5、PS4、Steam、Mac
発売日:2022年7月19日(PS5他)、2023年8月11日(Xbox版)
ジャンル:アドベンチャー


※注意⚠️以降はネタバレを含む文章です。



旅の果て

最後、親友であるB-12との別れはあまりにも悲しく、しかし彼の行為が仲間達との再会が出来ることというのがまた切なくて泣けてきましたし、眩しすぎる青空の開放感がたまりませんでした。嬉しい...けれど、とても悲しい...!!!

そして猫がプレイヤーの操作から離れて茂みへと消えていくシーンは、とても寂しくもこの先の名もなき猫の幸せを願いたくなるラストシーンで大変心に来ました。どうか達者で生きろよ...!

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