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作品紹介 番外編その1 - 期間限定リバイバル上映『千年女優』

作品情報

原案:今敏
監督:今敏
脚本:今敏・村井さだゆき
公開:2002年9月14日

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※いずれもGoogle検索結果より

今敏監督のアニメ映画作品

1997年『PERFECT BLUE』
2002年『千年女優』
2003年『東京ゴッドファーザーズ』
2006年『パプリカ』
参考:今敏 - Wikipedia

映画好きおすすめ度 星5 ★★★★★

あらすじ:引退した大女優 藤原千代子の人生をたどる作品

芸能界を引退して久しい伝説の大女優・藤原千代子は、自分の所属していた映画会社「銀映」の古い撮影所が老朽化によって取り壊されることについてのインタビューの依頼を承諾し、それまで一切受けなかった取材に30年ぶりに応じた。千代子のファンだった立花源也は、カメラマンの井田恭二と共にインタビュアーとして千代子の家を訪れるが、立花はインタビューの前に千代子に小さな箱を渡す。その中に入っていたのは、古めかしい鍵だった。そして鍵を手に取った千代子は、鍵を見つめながら小声で呟いた。「一番大切なものを開ける鍵…」

千年女優 - Wikipedia

期間限定リバイバル上映中

2023年9月の『PERFECT BLUE』に続き、今敏監督の作品がリバイバル上映されています。

すべての都道府県の映画館で上映しているわけではありませんが、少なくとも地方ごとには上映されている映画館があります。

サブスクリプションサービスで配信されているとは言え、映画館で見られる機会は今後もないかもしれないので、この機会に映画館でみておきたいですね。

感想 ※ネタバレあり

藤原千代子の語りで再現される彼女の人生は、どこまでが映画の世界でどこまでが現実なのか、だんだんと曖昧になってきます。映画の主演女優としての千代子、鍵の君を追う少女としての千代子、2人の千代子が混ざりあいストーリーは進んでいきます。

満州にわたる口実として女優になることを選んだり、傷の男からの手紙を受け取るやいなや北海道へと失踪したり、鍵の君を追うためならなんでもするという千代子の危うさを秘めたパワフルさが、とても魅力的に描かれている作品だと思いました。

また、最初は幻想世界の傍観者だった立花源也も、だんだんと千代子の人生の登場人物のひとりとして動き始めます。

実は千代子の所属していた「銀映」のスタッフだったことや、撮影現場で千代子の鍵を拾っていたこと、傷の男から鍵の君の最期を聞いていたこと、千代子の人生にとっては脇役の立花ですが、重要な物語の鍵を握っています。

作品自体はAmazonでレンタルして一度見ていましたが、映画館で見たことはなかったので、リバイバル上映で見られてよかったです。

35mmフィルム版での上映なので、ところどころ映像にノイズが走っていたりチェンジマークが出ていたりしたのですが、映画を題材にした作品ということもあり、それもまた作品とマッチしていました。

リバイバル上映に限らず見返したい作品です。

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