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#116 タスクによるストレスからの解放~はじめてのGTD導入~

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

今日はこちらの本をアウトプットしていきます!

仕事の様々なタスクに追われるストレスから解放してくれるGTD(Getting Things Done)。これを自分のシステムに組み込み、扱う手法について書かれています。

「タスク管理に悩む方」「仕事にストレスを抱えている方」の必読書です。

~目次~
この本を読んだ背景
忙しい人のためのサマリ
様々なタスクに追われるとなぜストレスを感じるのか?
頭の中にあることが気になってしまうのはなぜか?
頭の中にぼんやりと存在する「気になる事」を片付るには?
GTD3つの原則
GTD実践のための五つのステップ
①把握する
②見極める
③整理する
④更新する
⑤選択する
まとめ

この本を読んだ背景

スケジュール管理、予実管理を徹底したいという思いがあり、この本に出会う。迫りくるさまざまなタスクに対応するスキルを身に着けたい!

忙しい人のためのサマリ

・選択肢や機会が多くなり、脳がさまざまなことを気にしてしまい疲れる。
・各項目すべての「望む結果」や「取るべき行動」を明確にすることで解決できる。(そのための手法がGTDである。)
・一旦「気になること」全てをInbox(一時的な受け皿)に保管して「①把握する」
・フローチャートをもとにInboxの中身を「②見極める」「③整理する」
・週に1回①~③を行い、システムを最新の状態に「④更新する」
・その時の状況、使える時間、使えるエネルギー、優先度を考慮して仕事を「⑤選択する」


様々なタスクに追われるとなぜストレスを感じるのか?

できることが増え、選択肢や機会がありすぎるためである。そのため、ある仕事をしていても、頭の中では別の仕事が気になってしまい、脳が疲れてしまう。「この仕事は本当に今やるべきことなのか?」「ほかの仕事の期限に間に合うかな?」など目の前の仕事に集中できない。

頭の中にあることが気になってしまうのはなぜか?

・望んでいる結果がはっきりしていない。
「これは何のためにやるんだっけ?あまりやる気が出ないなあ」

・次に取るべき物理的な行動が定義されていない。
「何から始めたらいいかわからない。後回しでいいか」

・望んでいる結果で次に取るべき行動を適切なタイミングで思い出させてくれるリマインダーが設定されていない。
「あ、このタスク忘れていた・・・」「結局できなかった・・・」

では、これらにどう対処すればいいのだろうか?


頭の中にぼんやりと存在する「気になる事」を片付るには?

①それをやり終えたとはどういう状態か(求める結果)
②それをやっているとはどういう状態か(とるべき行動)
について考える。

全てを頭の外に置い出せるようにリストを作り、それをいつでも確認できる状態に保つ。思い浮かんだことはすぐに書き留めて、近いうちに必ず見直すことが分かっているシステムに入れておく。

この考え方がGTDである。

この考えがないと、脳は「気になること」について心配し続けてしまいストレスをためる一方である。今は対処できないにもかかわらず、心がそればかりを考え続けてしまうことも。

GTDは以下の三段階を通して扱えるようになる。

GTD3つの原則

①やるべき事や気になる事の全てを把握すること。
大きなことも小さなことも全てを頭の中から一旦吐き出して、信頼できるシステムに預けなくてはいけない。

②人生において常に降りかかってくるあらゆるインプットにその場で対処できるようにすること。
それらが発生したときに適切な判断を下し、次に取るべき行動を具体的かつ自信をもって導けるようにならなくてはならない。

③そのようにして導かれた様々な判断のすべてを、人生における異なる視点レベルから評価しつつ、いついかなる時でも正しい決断を下せるようになること。

では実際にシステムに組み込むためにはどんなことをすればいいのだろうか?

GTD実践のための五つのステップ

①気になるすべてのことを把握する
②それぞれが何を意味するかどのような対応をすべきかを見極める
③②のステップによって明らかになった内容を整理する
④行動の選択肢を更新する
⑤何をするべきかを選択する

これらにより得られる結果は「物事が整理され優先度が明らかになる」ことである。

それでは順番に見ていこう。

①把握する

気になることをうまく管理していくには一旦それらを全て一時的な受け皿、インボックスに保管しておく

実際に行うときには、あるべき場所やあるべき状態にないものを探し、インボックスに入れる。インボックスに入れるかどうかは「現在望ましい状態にないので、何らかの行動を起こしたいと思っているかどうか」で判断する。

このとき、インボックスには物理的な「書類受け」を用いても、デジタルツールを用いても構わない。ただし、気になること1つ1つが自由に動かせる状態にしておく。「書類受け」の場合は、1枚の紙につき気になることを1つ書き、デジタルツールの場合は、一つのタブにつき気になることを1つ書く。こうすることで、そのあとの「見極める」作業が楽になる。

<注意点>
・全ての気になることを把握し頭の外に出す
頭の中に気になることを保管しておくことこそが無駄なのである。全ては頭の外に取り出してインボックスに集めることで初めて効果的な整理システムとして機能する。把握するためのツールは常に持ち歩く。
・インボックスの数は必要最小限にする
集める場所が多すぎると処理が煩雑になったり、定期的に集めたりすることが難しくなる。
・インボックスは定期的に空にする(詳しくは「更新する」で)
そうしないと、Inbox はすぐにあふれてしまい、その機能を果たさなくなる。

②見極める

思いついたアイデアはほとんどの場合、そのままでは行動に移すことができない。望む結果は何か、そしてそれを達成するために必要な具体的行動は何かを必ず定義してあげる必要がある。

「見極める」とは、しなくてはならないことをその場で全て完了させるという意味ではない。それぞれについて分析して、どういう性質のものか、何をしたらいいか見極めるということ。

実際には、フローチャートをもとにInboxの中身を「見極める」。

フローチャート

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<注意点>

・一番上のものから見極めていく。
すべてを平等に見極めていく、緊急性はまだ考えない。
・一度に一件ずつやる。
見極める作業に必要な集中力と判断力を持続させる。途中で邪魔が入っても散乱したまま席を立つことを避けられる。ただし例外もある。人によっては2、3件を一緒に見極めたほうが時短になる場合もある。
・インボックスには戻さない。

③整理する

「整理する」とは物事がその意味に応じて適切な場所に収まっているという状態。各リストには優先順位を組み込む必要はない。これをやってしまうと、状況が変わるたびに並べ替えたり書き換えたりしないといけなくなる。

行動の必要がないものとあるものをはっきり分ける。行動の必要がないものに対しては「見極める」と同時に行うことが多い。

行動の必要がないもの

・「ゴミ箱」
「迷ったときは捨てるor残す」という方針を予め決めておく。どちらでも良い。
・保留:「いつかやる/多分やるリスト」または「カレンダー」
今は何もする必要がないが、あとで行動する必要が出てくるかもしれないもの。頭の中から追い出して、リマインダーを設定して、時期が来れば思い出せるという安心感を得る。
・「資料フォルダ」
行動を起こす必要はないものの、いつかなにかの役に立ちそうな参考情報。

行動の必要があるもの

次にとるべき行動(現状を望んでいる結果に近づけるために必要な、目に見える物理的な行動)をはっきりさせる。このとき、決断(〜を決める)は物理的行動ではないので、次にとるべき行動に設定しないこと。

基本的に2種類に「整理」できる。
①特定の日付や時間にやらないといけない行動
②時間が出来た時にやる行動
※ここでカレンダーには①のみ記載すること。 仕事の優先順位はコロコロ変わるから。また、 その日でなくてはならない行動に集中できなくなってしまうから。

②「時間が出来た時にやる行動」のリマインダーはその行動に必要な状況ごとに「整理する」のが一番効率的である。例えばパソコンが使える状況でしかできない行動は「パソコン」のリストに分類。ほかには例えば、「電話」「買い物」「会社」「自宅」「場所を問わず」「協議事項(人名や会議名)」「読みもの」などが使いやすい。次に取るべき行動がごちゃごちゃになっているとすぐに手がつけられなくなってしまう。

以下、そのほかのリストの詳細である。

「プロジェクト」
ここには、1年以内に達成可能で複数の行動ステップが必要なことの「望んでいる結果」を記す。完結していないという記録をどこかで持っておかないと、頭の中に残ってしまう。このとき重要度、優先度などを考える必要はない。定期的に確認して、それぞれに対して次に取るべき行動を見極められる状態になってさえいればいい。
「プロジェクトの参考情報」
プロジェクトの詳細や達成計画必要となるかもしれない参考情報は、紙のフォルダやパソコンのファイル、ノート、バインダーなどに整理しておくべきだ。
「いつかやる、多分やるリスト」
「今はできないけれど、できればいいな、だから忘れたくない」という物事。
将来の、ある時点でやりたくなる可能性のあることを常に最新の状態にしておくと、効率的なだけでなく人生にも希望が湧いてくる。


④更新する

適切な間隔で人生や仕事の全体像を幅広く見渡し、具体的な行動を確認できるようにするべきである。

何をどの程度の頻度で更新すれば良いのか?

おススメは週次レビュー。簡単に言ってしまえば頭を再び空っぽにし、先の数週間を見据えた体制を取るための作業。週に1回、現在自分がかかっている全ての事を把握し、見極めて、整理し、更新していく。

具体的には「明確化する」「最新の状態にする」「創造的な思考をする」という三段階を踏む。
・「明確化する」やるべきことや気になることのすべてを把握し、見極められるようにする。
・「最新の状態にする」すべてのリストが見直され、更新される。
・「創造的な思考をする」仕事や人生に新しい価値を与えてくれるようなアイデアが浮かんでくる。

週次レビューでやること
・インボックスを空にする
・頭の中にあるものを出す
・「次にとるべき行動リスト」の更新(削除や追加)
・カレンダーのチェック(過去)
ここ2,3週間分を漏れなく把握すること。
・カレンダーのチェック(未来)
遠い先までチェックして、必要な行動準備を把握。
・「連絡待ちリスト」の更新
・「プロジェクトリスト」の更新
プロジェクトや目標、望んでいる結果を個別に見直し、それらを前進させるための行動が、少なくとも一つはシステムに入っていることを確認。起こすべき行動がないか、なにが完了しているか、何が連絡待ちになっているか、なども確認。
・チェックリストの更新
自分が現在携わっている様々なこと、関心を持っていること、自らが責任を負っていること、を考えてみて他にやるべきことや、やってみたいことがないか確認。

週次レビューは、金曜の終業時間を2時間早めて行うとよい。
メリットは以下の3つ。
・その週のことをまだ覚えているので更新作業をスムーズに行うことができる
・職場の人に関連した行動が見つかった時、週明けまで待たずに行動することができる
・金曜日にすっかり見直しができていれば、全てを忘れて週末を存分に楽しむことができる。


⑤選択する

「把握する」「見極める」「整理する」「更新する」ステップを実行した後に残っている選択肢の中から、直感を信じて行動を選択していけばいい。

四つの基準から現在の行動を選ぶモデル
・その時の状況
その場所でそこにあるものを使ってできるのは何か?
・使える時間
どれだけ時間の余裕があるか?
・使えるエネルギー
現在のエネルギーはどれくらいか?(精神的エネルギーや創造性のエネルギーが低い状態でもできることをリストにしておくと大変便利。例えば、軽い読み物、不要なファイルの選別、パソコンのバックアップなど)
・優先度
最後にそれぞれの優先順位を考慮する。


まとめ

「様々なタスクに追われるとなぜストレスを感じるのか?」「頭の中にあることが気になってしまうのはなぜか?」という問いから、ストレスの原因が「さまざまなことを気にしてしまうこと」にあるとわかりました。

そして、そのストレスの解消のために、気になることすべての「望む結果」や「取るべき行動」を明確にすることを挙げました。

GTDはそのための手段です。

実際にシステムに組み込むときには「①把握する」「②見極める」「③整理する」「④更新する」「⑤選択する」を行います。

GTD導入には時間がかかります。ですが、得られる効果は絶大です。また、一部だけでも効果を感じることができるのがGTDでよい部分です。監訳した田口さんはあとがきで「GTD の最大のメリットは、今自分が下した判断に100%の自信が持てること」と述べています。自分も、GTDを導入して、ストレスを回避し、創造的な活動をしていきたいと思いました。まずは、手軽なところ(Inboxにとにかく「気になること」を入れてみる!)から始めていき「基本の習得」を目指したいと思います。

最後に、GTD初心者の失敗例をいくつか挙げていました。
・気になることについて次に取るべき行動の判断ができていない。
・聖域であるべきカレンダーに適切でないリマインダーが書き込まれている
・システムを最新に保つために不可欠な週次レビューができていない。

この辺りを気を付けながら、GTDの習慣化目指していきます!

より細かいテクニックや基本習得後のGTDの応用編については実際に本を読んでみてください。

では!

SezakiN