"マスタープラン"を知って、生きるのが楽になっていった話【オアシス:ネブワース1996発売記念】
今日の深夜?に、みんな大好きな伝説的バンド、オアシスのライブアルバムがリリースされました!
このアルバムは1996年8月10日と11日に、イギリスはハートフォードシャー州、ネブワースというところで、行われた野外ライブの模様を収めたもので、ついこの前劇場で期間限定で公開された。
実は僕が住んでいる地域では、上映されなかった。それはファッキン悔しいのだが、そのファッキンな気持ちを抑えつつ、早朝からこのファッキン最高なアルバムを通しで、ファッキン聴いてやったというわけだ。
結論から言おう。
ファッキン最高だぜ。
イヤホン越しでも伝わる力強さと勢い、まさに生きる伝説だ。
セットリストも最高で、どれを抜いても差してもいけないぐらい。
ボーカルのリアム・ギャラガー(弟)の声も最高潮の時期で、ギターのノエル・ギャラガー(兄)のソロプレイも圧巻だ。マジ最高。
とりあえず、僕が特に気に入った曲を一言コメントを添えて紹介していこう。
1.Acquiesce
リアムがサビ前を歌い、ノエルがサビを歌う曲の一つ。
ギターがブリンブリンで、マジ最高。
これが2曲目ってのがまたいいよね。
まだ兄弟が仲良かったころにしか歌ってくれなかった傑作だ。
この曲ばかりは、リアム一人でも足りないし、ノエル一人でも足りない。(というか、ノエルは絶対に自分のライブじゃ歌わないだろうけど。もしかして歌ってんのかな?)
ちなみにリアムは今年歌ってたよ!ノエルのパートは女性コーラスが歌ってるんだけど、やっぱりさみしい、、、
2.Cigarettes & Alcohol
ライブ・バージョンだから、原曲よりもテンポがちょっと速い。
正直、原曲よりもこっちのほうが好きですぜ、、(小声)
この曲、もともと好きなんだけど、このライブ・バージョンのいいところは、ノエルのコーラスだね。
2:25~2:31ぐらいのリアムパートで、ノエルがけっこう大音量のコーラス食い込ませてきて、それにリアムが「うるせぇな!!」って具合に、声を張るところがすごく好き。こういう意地の張り合いみたいなとこが、オアシスのいいところだったから、このシーンは聴いててニヤニヤしちゃったぜ。
3.Don't Look Back in Anger
もはや誰しもが知ってる、非公式イギリス国歌(?)
なんかこのネブワース・バージョンのノエルは、いつもより気合いが入ってるからか、サビは観客に歌わせないし、何かに怒り狂ってるのか、怒号みたいに激しく歌ってる。このノエル、一味違うぜ、、、
しかもノエルには珍しく歌詞変えもしてる!本来は、
Please don't put your life in the hands
Of a rock 'n' roll band
Who'll throw it all away
頼むから、ロックバンドみたいな
すぐに何でも投げ出しちまうような奴らに命は預けるな
っていう歌詞なんだけど、このバージョンでは、
You can put your life in the hands
Of this rock 'n' roll band
Who'll NEVER throw it all away
俺たちに命預けてもいいぜ
絶対に投げ出したりしないからな
全オアシスファン、大泣きしました。
だって普段のノエルは、ライバルバンドのブラーのメンバーに「お前らはエ◯ズにかかって◯ね」って言ったり、
「福岡(FUKUOKA)は、FUCKが入ってるから好き」とか、
「ビートルズ、(セックス)ピストルズ、オアシスは最高、以下、ゴミ」とか、
アメリカの人気グループの、バックストリート・ボーイズのことを、「あいつらは歌も演技もダンスもゴミ」って言って、しまいには「撃ち殺されるべき」とかいう人だよ??
いや、この記事はノエルのいいところを語るものじゃないんだわ。
今回は、そんなノエルが作った曲、このライブでも披露したけど、"The Masterplan"っていう曲を聴いて、自分の人生観が変わった、っていう話がしたいんですよ。
この曲をはじめて聴いたのは、高校2年生ぐらいだったはず。
いつも通り、ツタヤのCDレンタルコーナーに行って、何かないかといろいろ探していた。このときみたいにね!
この時点では、オアシスはこの👇ベストアルバムだけは聴いてて、めちゃくちゃかっこいいことには気づいてた。でも邦楽にハマってた時期だったから、長い間放置していた。
つまり他のアルバムは聴いたことがなかったわけよ。でも、高校2年のある日、ツタヤに行って、たまたま洋楽コーナーに寄ったとき、このアルバムに出会った。
このアルバムは、いわゆるB面集ってやつで、今まで発売したシングルのカップリングを集めたものだった。その日、僕はたまたまこのアルバムを借りて、家に帰り、1曲目から順番に聴いていった。
ビートルズのカバーの"I Am The Walrus"があったりして、いろいろ楽しめたわけだけど、その中でもやっぱり僕が一番気に入ったのは、表題曲の"The Masterplan"だった。
とてもカップリングとは思えないぐらい("Wonderwall"のカップリング)でのクオリティで、ストリングス重視で、なんだかビートルズの"The Long And Winding Road"を聴いたときの気持ちと同じような感情になった。
歌詞が知りたいと思い調べると、そこにはまだ高校2年生のころの僕には難しいが、たしかにものすごい価値があると感じる歌詞が並べられていた。
いくつか歌詞を引用してみよう。
Take the time to make some sense
Of what you want to say
And cast your words away upon the waves
言いたいことに意味が乗ることと、
その言葉が波に乗って届くことには、時間がかかるんだ
The answer's in the looking glass
There's four and twenty million doors
On life's endless corridor
答えは鏡の中の自分にある
人生という永遠の回廊には、無限の扉があるのさ
ここまでの歌詞も十分、僕に大打撃を与えたが、中でも特に衝撃的だったのは、サビの歌詞である。
And then dance if you wanna dance
Please brother take a chance
You know they're gonna go
Which way they wanna go
All we know is that we don't know
How it's gonna be
Please brother let it be
Life on the other hand
Won't make us understand
We're all part of the masterplan
それなら踊りたきゃ踊ればいい
同士よ、チャンスをつかんでくれ
知ってるだろ、あいつらは行きたい方に行くのさ
俺らがわかってるのは、何もわからないってことだけ
これからどうなるのか?
同士よ、すべてを受け入れるんだ
人生は他人に委ねられている
そんなことは知る由もないだろう
俺たちは、"マスタープラン"の一部なんだから
「マスタープラン」という言葉。聞いたことある?
これは主に建築業界でよく使われる言葉で、建物とかを建てるときの基本設計のことを言うらしい。一般的には、「全体的な方向付け」みたいな意味も持つらしいけどね。
でもそれだけじゃなくて、「神の思し召し」っていう意味もあるらしい。
これはつまり、自分の人生は自分のものではなくて、自分より上の存在、すなわち神のものである、ということ。
だからどう頑張ろうが、どう怠けようが、すべては神の思い通り、みたいな考え方だよね。
この考えを知って、自分は正直、危ないと思った。
だって、これを妄信してしまったら、何も頑張れなくなってしまうし、すべてが無意味だと思えてしまうから。
でも逆転の発想で考えてみるとどうだろう。
起こったことは起こったこと、起こるべくして起こったことであるから、それを理解して、すべてを肯定的に受け入れたらどうだろう、と。
そういう意味であれば、未来のことは僕らにはわからないし、すべてが起こるべくして起こったのであれば、納得もできるはず。僕らにはどうしようもないことが、やっぱり世界にはあるのである。
なんだかニヒリズムに通ずる考えだと思うし、この前書いたnote👇にめちゃくちゃ似てるんだけど、こういうロックバンドの曲でも、人生観って変わるし、生きるのがすごく楽になっていくんだよね。
うん、そういうのをノエル・ギャラガーに教わりました。
小金持ちの皆さん!恵んで恵んで!