今年も作るぞ、俺の映画ランキング2021。
映画を見ることは、実はかなりの贅沢だ。
観た後で物質的には何も残らないし、鑑賞料金もかなり高い。
大人一人で大体、1800円はする。1800円もあれば、けっこう満足するランチが食べられる。おかしが大量に買える。ユニクロでTシャツが買える。けっこういろいろなことができる。
しかし、僕らは映画を観る。それはなぜか。
それは、「とある映画」を観ると、観ないとでは、その後の人生が大きく変わってしまうかもしれないからだ。
まぁ、これは割と大げさかもしれない。でも人生は変わらずとも、観た人は、それを批評する権利を得ることができる。
何かを批評するとは、物事を測る「ものさし」を得ることができるということだ。その「ものさし」は今後観る映画の良し悪しを見極めることができる上に、現実世界でもその「ものさし」は役立つ。何かに感動することや、共感すること、トラブルへの対処、そして誰かと関わるときにすごく役に立つのだ。
それほどの影響力を持つ映画を、批評できるのは観客の権利であり、使命であると思う。別にブログに書くなどの面倒なステップを踏まずとも、映画を観終わった後、帰りのエレベーターや、寄ったスタバでの席、帰りの電車、そんなところで「あ~~クソつまんなかったね~~」程度でいいと思うのだ。批評をされることで、映画ははじめて社会的な存在として、生き物として、存在することを許されるのである。
でも僕はそういうカジュアルな批評も好きだけど、こうやって人に発信する批評も好きだ。だから僕は毎年、「俺の映画ランキング」と称して、その年に公開された映画で、総合的によかったものをランキング付けし、発表している。こういう風な批評でもどこかに届くかもしれない。願わくば制作者に届くといいなと思う。
「ああ、こんな素晴らしい映画を作ってくれてありがとう!!!」
だったり、
「よくもこんなのに1800円も払わせてくれたな、この野郎ふざけんな」
みたいなのも書いたりしてしまう(ごめん)
僕がする批評は、それが褒めであっても、低評価であっても、理にかなっているからこそ、僕なりの制作者に送るリスペクトであるし、労いの言葉でもある。
神映画を作るのも、クソ映画を作るのも、平等に疲れるからね。
というわけで、今年もやります、「俺の映画ランキング2021」
この記事ではすでにランキング入りが確定している映画をご紹介。
1.ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結(原題:The Suicide Squad)
この映画はマーベルのライバル会社である、DCコミックスの同名作品を原作に持っている。
実は、2016年にこれの前日談となる、『スーサイド・スクワッド』(原題:Suicide Squad)が公開されたが、これがとんでもないゴm、、、
ほんとにひどくて、あまりのひどさについつい劇場で3回も観てしまったぐらい酷かった。本当に酷いのかを確認するのに3回も要したと言ってもいいだろう。
この映画、予告編はQueenのBohemian Rhapsodyを使用していて、期待させる出来だっただけに、「予告編でもう十分な映画」と巷では呼ばれているらしい。もし僕がこの映画の監督で、こんなことを言われたら5年は引きこもってしまうだろう。
この2016年版のスピンオフとして、人気キャラクターのハーレイ・クインを主人公にした、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(原題:Birds of Prey (and the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn)』が2020年に公開されたが、これも個人的には佳作で何の印象もない。
DC映画、もういいかな、、、
とすら思ったが、この2021版、なんと最っ高だった。
監督がジェームズ・ガン。マーベルの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)』を監督した鬼才である。この映画の出来を見れば、この2021年版の出来にも納得だろう。
2021年版の話に戻るが、とにかく話のテンポがいい。どんどん話が進むため、まったくもって飽きが来ない。そして無駄なシーンもない。最高だ。
登場キャラクターも全員が魅力的で、捨てキャラがいない。厳密にはいるが、全員5分で死ぬので問題ない。
適度なグロさもあって、このチームが死を前提にしたものなのがよくわかるし、そのグロさにも遊び心があってすごくいい。語り出したらキリがないし、今回の記事はそういう目的でもないので、割愛。とりあえず観てくれやで。
2.エターナルズ
これの良さは、この前の記事で書いた通り!!
アベンジャーズとの差別化もいいし、多様性描写もよかった。
ストーリー展開もよかったし、「宗教VS科学」の構図もよかったな。
とにかくこれを読んでください!
3.ひらいて
今年はあまり邦画を観なかったんだけど、これすごくよかったよ。
観る前は正直なぜかあんまり期待してなかったんだけど、観終わった後それを激しく後悔した。100点の映画だ。
近いうちにこの映画を批評をしようと思うから、あんまりここでは書かないようにする。原作を読んで、もう1回観に行ってから批評をしようと思っているぐらいだ。それぐらい気に入っている。
それぞれの登場人物の性格描写が丁寧、かつ厚みがある。
その理由は、この映画の原作が綿矢りさの小説であるという理由だけでもある程度証明できるだろう。今度、批評しようと思う。
まだまだランキング候補の映画はあるし、今後観るものでも変わる可能性がある。いろいろ考えたうえで年末に発表しようと思う。
映画を観る方法(批判的に観るか、ただ楽しむか、など)はいろいろとあるが、僕はそれを批評しなくては終われないタイプだ。もはや娯楽ではない。疲れる。あー嫌だ。映画観たくない。(矛盾)
明日はなんの映画観ようかな。また明日!
小金持ちの皆さん!恵んで恵んで!