【エッセイ】人生辛すぎ！だけど、モーニング娘。にハマってから生活がやや明るいぞ！！
突然だけど、「アイドル＝偶像」というのはよく聞く語源の一つだけど、本当に心からそう思う。「アイドル＝疑似恋愛」なんていうのもよく聞くけど、それは僕は同意しかねる。僕の中でアイドルとファンには大きな境界があって、僕らはアイドルたち自身だけでなく、その境界にすら恋しているんじゃないかと思っている。
「本当はあいつ性格悪いらしいよ」とか、度が過ぎていない限り別にどうだっていい。それを見せないのがアイドルの美学だ。その境界に僕らは夢を見ているのだ。そしていざ目の前にいると、どうしても普段の感情をグッと押し殺して（押し殺されて）僕らは何もできなくなってしまう、そんな存在。あぁ尊し、アイドルよ。
僕のドルオタ遍歴はこの記事などで書いているが、かつて狂わしいほど乃木坂46の生田絵梨花さんに溺れていた。ただ彼女が卒業し、いつしか心が離れ、アイドルからは距離を置く生活に。テレビでほとんどメンバーがわからない新体制の乃木坂46が出てきても、温かい目で見守る一番面倒なタイプの視聴者になってしまった。
そんな日々が続いていたが、ひょんなことから好きになってしまった。もう決して会うことができないアイドルを。そう、初期モーニング娘。だ。
「おっと？？モーニング娘。23も最高なんですが？！」と僕に早口で講釈垂れたいそこのハロヲタの君、ちょっと待ってくれ。今勉強中なんだ。今は初期モー娘。の話をしたいんだ。
まず、なんなんだこのいい曲しかないアイドルグループは。かつて60年代にエリック・クラプトンが登場した時、ロンドンでは"CLAPTON IS GOD"というグラフィティ・アートが街に書かれたというが、僕からしたら「つんく♂ IS GOD」だ。マジ神。愛してる。
まだ勉強中なのでわかったような口は利けないが、心の底から湧き出すようなあのテンションと、本気でふざけている感じ。これこそが僕が求めていたアイドルの形だ。つんく♂（以下つんく）のセンスには曲を聴けば聴くほど驚かされる。万人受けするような曲調でありつつも、よくよく聴いてみるとベースが凝っていたりと、今の「曲のクオリティ重視アイドル」の流行に大きく貢献した曲作りが最高だ。
凝りつつも誰が聴いても「いい曲だ！」ってなるような曲たち。今じゃどの年齢層も楽しめる楽曲はほとんど見ないけど、モーニング娘。にはそれがある。な～にが「ニッポンの未来は！ウォウウォウウォウウォウ～！！」だよ！！アホか！！最高だ！！
メロディもいいが、歌詞もいい…！一見トンチキに聴こえる歌詞たちも、聴き続けているとふとした瞬間に、まだ見ぬ輝きを醸し出す。その「輝き」とは、この世で最も素晴らしいメッセージ。そう「人生の肯定」なんです。
モーニング娘。（特に初期）の曲たちは、いつだって僕たちに「生きよう！！」と思わせてくれる。例えば、なぜかセーラー服で男子トイレで歌って踊る謎MVでおなじみの『ザ☆ピ〜ス！』のサビの歌詞。
好きな人が優しかった
うれしい出来事が増えました
大事な人がわかってくれた
感動的な出来事となりました THAT'S ALL RIGHT!
こんなに心にお湯を注がれるような歌詞ある？（泣）
好きな人が自分に優しかったら素直にすごく嬉しいよね。大事な人がわかってくれた。そう、「わかってくれた」。これって人によっては人生最上の出来事なのかもしれないね。すごく温かい。生きようと思える。
他にも『そうだ！We're ALIVE』の歌詞もすごい。イントロとAメロの力強い感じで、レッツゴーー！！的な感じで応援されるかと思いきや、このサビの歌詞が流れるわけですよ。
幸せになりたい あなたを守ってあげたい
本当の気持ちはきっと伝わるはず
人間だれしもが思う普遍的な欲求をここまで真っ直ぐに歌われると、リスナー側も真っ直ぐに受け止めてしまう。この歌には本当に嘘がない。僕らが常日頃思うけどわざわざ言語化しないことをバシッと言ってくれる。
冷静に文字に起こしてみると、やっぱり僕の中で「アイドル」と「アーティスト」はまったく違うんだってことに気づいた。アイドルには無限の可能性がある。元気づけられるし泣かされる。ふと気づくといなくなっている儚さもある。10年以上続いている（or続いた）アイドルなんてこの世にどれくらいいるんだろう？
星の数ほどいるアイドルグループでモーニング娘。は特に輝いている。だって彼女たちは生きていくことを称えてくれるから。まだまだハロプロについては勉強中だから大それたことは言えないけど、この思いは変わらないと思う。やっぱアイドルは元気もらえるぞーー！！
小金持ちの皆さん！恵んで恵んで！