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青春ラブコメが見れない女の話
私の事です。
暗いお話になります。すみません。
ホラーばかり読んできました。「ホラーならなんでもいい」という訳ではありません。
小学校六年生あたりからでしょうか、私の人生はホラーと共にありました。この記事を誰も読んでくれなくても、私は自分の気持ちをここにまとめてみたいと思います。
私の好きなホラーには、以下の様な特徴があります。
•バッドエンド。
•モンスター、敵、脅威となる者の心境が描かれている。
•悲しさや切なさが感じられるもの。
です。
反対に、苦手なホラーはこんな感じです。
•仲間と共に悪を討つ
•ただの心霊現象
•ハッピーエンド
です。
特に辛いものは、仲間と共に悪を討つ作品です。私は「恐怖の対象」側の目線で作品を観ている為、これは最悪のシナリオです。
ずっと孤独で、バケモノだと言われ、挙句の果てには「仲間が居るまっとうな人間達」に存在を否定されるのです。
私にとって、それは現実と同じです。
映画、小説などは、私は夢を見る為に、そして救いを求めて見ています。そういった作品にまで「お前はバケモノだ」と言われると、悲しくて憎くて、そんなもの見ていられません。
「ムカデ人間2」という映画が好きです。
主人公は「ムカデ人間1」の映画に影響され、その真似をしてみようと思い立ち、次々と人を攫っては惨い事をします。
誰からも愛されなかった男が、ホラー映画に影響され、その真似事をするのです。
私は、他人事だとは思えませんでした。
「隣の家の少女」という映画も好きです。
少女が、開始から最後まで、惨たらしい虐待を受けるという話です。そこに理屈も意味もありません。「理屈や意味がなくても人は人を傷つける」という事に、私はとても救われます。
人生の中で、理不尽な暴力や暴言が、沢山ありました。みんなもそういった辛い思い出が大なり小なりあるはずです。
しかし人は「何もしていないのに、そんな事をされるはずはない」だとか「そんな酷い事実際に起こるはずがない」と言い、見て見ぬふりをするのです。
だから私は、そこにフォーカスを当てた作品を作り上げてくれる人が居る事に救われるし、作品を観て「自分だけじゃないんだ」と安心します。
………………………
「青春ラブコメ」や「幸せな話」が見れないのは、自分との格差に辛くなるからです。
何かに悩む主人公。しかし、その主人公には親が居る。友達も居る。私がバケモノなら、真っ先にお前を殺しに行く。そんな気持ちでしか見れません。
だから私は、暴力や恐怖に怯える人を見て、安心するのです。恐怖の対象として忌み嫌われてきたバケモノに、共感し、涙するのです。
「ホラーが好き」というと、結構な確率で帰ってくる言葉があります。
「わざわざ自分から怖い気持ちになるのはどうして?何の得があるの?」
私は同じ気持ちを、幸せな作品を見ている人達に対して思います。なぜ、自分からわざわざ他人の幸せを見に行くのか。
他人の不幸、バケモノの孤独、そういったものでしか癒えない傷が、私のような人にはあるのだと思います。
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