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穀雨と春土用

春分点から、一ヶ月。
清明の次は、穀雨。


前回の清明は
あまり、天体のことを触れる文字数が足りず
古典文学と健康ネタだったので、

穀雨は、初志を取り戻して
天体ネタから切り出しますよい。

まとめ

今回も、結局

  • 太陽黄経と黄道十二星座

  • 昭和懐かしの少年漫画『聖闘士星矢』

  • ギリシャ神話は神々の愛欲と痴情の昼ドラ

  • 四元素論と五行説

  • 春土用について

  • 季節の養生

  • 八十八夜と端午の節句

  • 穀雨の七十二候

とてんこ盛りです。

お時間に余裕がおありな皆様、
以下へとお進みくださいませ。

節気と黄道星座が同時に移行

穀雨も春分と同じく、
太陽の位置が黄道12星座上を移動する。

太陽、金牛宮に入りて雨生百穀


太陽黄経30度で、穀雨に入り


国立天文台 暦wiki より拝借しました


https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FC6F3BDBDBBCDC0E1B5A4A4C8A4CFA1A9.html

地球から太陽を見上げると牡羊座から牡牛座に移動する。

天体運動のステージチェンジが
立て続けに起きました。

やさしい88星座さんより拝借しました

穀雨について、暦便覧ではこう記されている。

「春雨降りて百穀を生化すればなり」

暦便覧

ギリシャ神話と四元素

キミはコスモを感じたことがあるか?

金牛宮といえば、黄金の牛。
黄金聖闘士の聖衣
そう、『聖闘士星矢』である。

『聖闘士星矢』については、
Google先生やWikipedia先輩に
お尋ねいただいくとして。

あの当時の少年誌で、
きちんと黄道十二星座とギリシャ神話を
元ネタにしての
主人公が成長するバトルアクションを
繰り広げて、
結末までちゃんと連載を続けられた事実が、
個人的にはスゴいと思う。

男児向け玩具としても、聖衣はヒット商品だったらしい。

ちなみに、『聖闘士星矢』は
十二宮がメインステージの『黄金聖闘士編』『冥王ハーデス編』ともに

社会的に弱い立場な若者が
年長者から学び、
圧倒的強者と戦って強くなるという
典型的なヒーローズジャーニーであり、
プリンセス救出系の少女漫画王道要素も強い。

この記事書きながら知ったけれども、
ハリウッドでも実写化もされてるとは。

やっぱり昭和ジャンプ作品は
名作粒ぞろいだったのですね、しみじみ。

牡牛に変身して女をロックオンする神

黄道十二星座はそれぞれ、
星座ごとにその由来が神話として
記されている。

子どものころ、
星座にまつわる物語を読んで、
天体への興味関心と
神話の世界への好奇心を掻き立てられたのが、
今ここで爆発しておりますが、

星座物語というか、
ギリシャ神話といえば

全知全能の神ゼウスの変身ぶりがスゴい。

黄道十二宮の星座にも、
変身、メタモルフォーゼ話は
幾つかありますが、

その代表格が、牡牛座の星座物語。

ザックリ一言で終わらせると、

ゼウス、美女を牡牛に化けて拐かすの巻。

ギリシャ神話は、
別名、神々の愛欲と痴情のもつれ短編集。

その大半が、ゼウスがらみのエピソード。

古代ギリシャ男性の倫理観というか世界観は、

欲望を全肯定することが流行り

だったんだろうと、
ついつい穿った読みをしてしまいたくなる。

天体上では、
冬の星座でお馴染みの

猟師オリオン座とにらみ合う牡牛座。

そのにらみ合いは、
女の取り合いではなかったはずですが、
詳しくは、検索してくださいませ。

四元素と星座

ギリシャ神話界の光源氏な
牡牛座のエピソードですが、

西洋占星術的には
牡牛座の守護天体は、金星。
固定宮(不動宮)の土属性。

五感や所有に関わる星座でもあるのです。

個人的には
12星座中ナンバーワン頑固な星座

だと、密かに認定しています。
他意はありません。

東洋思想とも呼ばれる漢方の基礎的理論、
陰陽五行説。

西洋では、四元素論が五行説にあたります。

この四元素論は、
古代西洋医学では体質学のベースで

ヒポクラテスという
古代ギリシャの医学、哲学、弁論、天文学
全てに長けた学者が理論化して、

弟子であるガレノスが体系化した、
生命、万物の摂理。

火、風、水、土。
この四元素で世界は成り立ってる。

という考え方。

春土用と牡牛座

で、面白いなぁと思うのは、

土属性の星座と土用が重なるのは、

春土用だけなんです。

土用というと、
多くの人は

土用の丑の日

を思い浮かべますよね。

これ、正しくは、

夏土用の丑の日

7月下旬から8月頭の夏土用期間だけ、
丑の日に意味があります。

土用は、年4回

え、そんなに土用ってあるの?
あるんですね、これが。

立春立夏立秋立冬。
それぞれの直前20日程度ある、
季節替わりの時期。

これが、土用、
英語では、doyo period らしい。

うーん(*_*)

seasonal intermission でも
通じるんじゃないかなぁ。

もしくは、
seasonal tradition

五行論では、四季をこう考える

  • 春=木=肝=青

  • 夏=火=心=赤

  • 秋=金=肺=白

  • 冬=水=腎=黒

え、4つしかないじゃん?ってなるでしょ。

ここで、は2つ考え方があって

  1. 長夏(夏至から立秋)=土=脾

  2. 全ての季節の境目=土用=土=脾

これについても、また別で記事にしますね。

ちなみに、

うなぎでお馴染みな夏土用は、
土用入り7/19は蟹座(水)で、
7/23から土用明けて立秋8/7は、
獅子座(火属性/固定宮)真っ只中

秋土用は、
土用入り天秤座(風)の、
土用明け蠍座(水属性/固定宮)

冬土用は、
土用入り1/18こそ山羊座(土)だけども
1/20には太陽は水瓶座(風属性/固定宮)なので、

土用の時期に
太陽が土属性の星座を運行するのは
春土用だけ
なんですね。

面白い、実に面白い。

春土用の過ごし方

土について考えてみる

穀雨は、春土用入り直ぐに始まり
太陽が土の星座を進む時期。

『土フラグ』が2つも重なるということは、

土ってどんな役割があるだろうか?

という考え方が出来るわけです。

植物にとっては、土ってめっちゃ重要な役割。

何故ならば、
人間がお世話になっている植物のほとんどは
土に生えてるから。

農作物の中でも、
ニンジン、大根、ゴボウ、玉ネギ、
ジャガイモ、さつまいも
全部、土の中で大きくなります。

土は、植物の根っこに
たくさんのミネラルと
適度な水分を提供します。

植物は、土に根っこをしっかり伸ばして、
自分たちの身体を支えると共に、
土がその場に固定されて、
地表の温度調節、乾燥防止にも役立ちます。

では、

人間の身体で、
植物の根っこや土と同じ役割をするのは
一体、どの部分でしょうか?

腸内は土と同じ役割

植物は、土に根を生やして、
ミネラルや水を吸収する。
太陽の光と葉っぱや茎のクロロフィルで
光合成をして、生命エネルギーを作る。

では、動物や人間は?

何かを食べて、栄養を吸収して、
エネルギーを作る。

だから、

人間の身体で
土や植物の根っこと同じ役割をするのは

胃腸、特に小腸です。

さてさて、ここで
簡単なクイズです。

ある日、掃除機で床を掃除しようとすると、
ゴミをまったく吸い込みません。
電源は入ってます。
あなたは、どうしますか?
答え ①フィルターを確認して、目詰まりを取る
   ②ゴミパックを新しいモノと取り替える。

掃除機やエアコン、台所の換気扇だと
話は単純です。

では、

  • 食べても食べても、太らない

  • 食べても食べても、お腹がすいてしまう

  • 甘いモノは別腹で3食プラス間食する

  • お通じは1日1回あればラッキー

  • 長年便秘薬が相棒

これと、先ほどの掃除機の話が
同じ原因かもしれないですよ?

と聞くと、いかがでしょうか?

春土用は、水はけとゴミ出し

この春土用中に、
お試しいただきたいこと。

  • 15分以上自分の足で歩いて移動する

  • 汗をかく

  • 我慢せずにトイレへ行く

  • お昼12時から18時の間だけ食べる

  • 身体に良い水だけ飲む

  • 水以外の飲み物は同じ量の水と合わせて飲む

どうです、簡単でしょう?
水以外は、お金もかからず、
かえって節約になるかもしれないです。

代謝を上げたいなら、今でしょ!

春分で、昼が長くなり、
気温も緩みだして、
万物がスクスクと芽吹き
生命力に満ちる春。

この春から、夏を迎える時期は、
一年間で一番代謝が高まる時期。

基礎代謝を上げたいなら、
今でしょ、今!

さようなら、冬服さん、あったか毛布さん。
半袖さん、夏服さんとバトンタッチ。

いつまでも、
ヌクヌクしてるから

年中、代謝が低いんですけど、
どうします?そのままでいいですか?

まず、引くことが養生の基本

薬もサプリメントも
今の現状に足し算すること。

暖房、冷房や機能性インナーも
結局、足し算。

穀雨は、何も足さないで良い季節
自然界の恵みをきちんと感じる季節

今それが本当に必要なのか、
ちゃんと引き算できること

土用は、春夏秋冬いつも
日々の暮らしを振り返って

心と身体を休める休耕期間です。

百穀を潤すから、
全てが瑞々しく生き返る。

綺麗な水が満ちると、
不要なモノは洗い流せる。

浮腫みは、水はけを良くするためのサイン。
水が廻れば、代謝も廻る。

まずは、引く。
身体から出す。

呼吸も、吐くから酸素を吸える。

穀雨の七十二候と八十八夜

夏も近づく八十八夜

立春から数えて八十八夜経つと、
霜が夜露に変わる。

茶の新芽が、葉っぱに育ち、
全国のお茶売り場に、今年の新茶が並ぶ。

緑茶は、飲んでよし食べてよし。
有名な茶葉の産地は、
火山からのミネラルを多く含む土地ばかり。

なので、

新茶は、飲んだ出がらしで、
ぜひ、茶飯を炊いて
葉っぱを食べてみてください。

七十二候と端午の節句

端午の節句は、5/5
こどもの日という祝日だけど、

もともとは、

端=月始めの
午=午(うま)の日

午と五をかけたのが由来だそうで

男児の節句になったのは、

菖蒲=勝負

という韻を踏んでる
武家社会のジンクスから。

七十二候は以下の通り。

初候 4/19〜4/24頃

葭始生 あしはじめてしょうず
水辺にアシや水草が生えてくる

次候 4月25日〜4月29日頃

霜止出苗 しもやんでなえいづる
霜が夜露に変わり、
種まきした苗が育ちはじめる

末候  4月30日〜5月4日頃

牡丹華 ぼたんはなさく
牡丹が花を咲かせる


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