SRAを、ベンチャー企業や金融機関が集まる空間に。新・融資事業部責任者がこれから実現したいこと
「採用面談」は会議室で行われるのが一般的であり、近年ビデオ通話による面談をする会社も増えてきました。その一方SEVENRICH Accounting(SRA)では、福利厚生の先行体験としてカフェやサウナなど、ご自身が話しやすいと思える場所で面談を行うこともあります。
2022年10月に入社し、融資事業部責任者となった稲葉 大二郎(いなば だいじろう)も、「サウナ採用」を通して入社を決めたメンバーのひとり。サウナ愛好家である彼は、サウナ入室後わずか数分でメンバーと打ち解け、転職の経緯を腹を割って話すことができたと言います。
「実は水着を仕込んでいたけど、出番はなかったんです(笑)」と振り返る稲葉。そんな彼が、面談でどんなことを話し転職を決めたのか、SRAでこれから何をやっていきたいのかを聞いてみました。
面白そうなプロダクトを求めて転職活動をスタート
——稲葉さんはこれまでに、銀行員や人材育成コンサルタントなど、さまざまな経験をしてきたと伺いました。
そうですね。前職では人事制度の構築や、資金繰りなどを主に行っていましたが、限界までやり切った感があって、後任としても非常に優秀な方がいたので、新たな出会いを求めて転職活動を始めたんです。
前職や前々職は社長とのご縁がきっかけで入社しており、経営者で転職先を選んでいました。今回は経営者というよりはプロダクトで探してみようと思って。
自分が一番のファンになれるサービスを展開しているような、人事領域の企業に転職したいと思い、さまざまな方と面談をしたんです。その最中になぜかアプローチしてくれたのがSRAでした。
——会計事務所は、転職先の候補にはありましたか?
全く考えていませんでした。当時は「会計事務所?いやいや、そんな堅苦しいところ行かないよ」と思っていて、SRAとは「ちょうど30分だけ空いていたから話せそうだな」、くらいの温度感でビデオ通話をしたんです。
すると、会計事務所らしからぬカジュアルな格好の青年が画面に現れて。話しながらカレンダーをそっと確認しても、どうやら会計事務所との面談で間違っていない。
SRAが今後力を入れようとしている融資事業のこと。銀行での法人向けの営業経験や、バックオフィスを長年見続けた僕の経歴が、SRAにマッチするはずだと言ってくれたこと。彼の話を聞いてみると、なぜ僕を必要としてくれたのかが分かったうえに、想像していた会計事務所とは大きく違っているようで、その30分でイメージが変わったんです。
今思えば失礼でしたが、SRAについて何も知らない状態で面談に臨んでいて、その面談が終わった後に自然とリサーチしていました。
面談を通じて、本来の自分を思い出す
——その後、人事だけでなく現場のメンバーとも面談されましたよね。
そうですね。人事やマネージャー、代表の服部さんとも話して、いくつか印象に残っていることがあります。
まず人事の人が個人的な夢を応援してくれたこと。雑談程度に「いつかサウナを作りたい」と話したら、「ぜひ次の面談でもそのやりたいことを話してみて」と言ってくれたんです。え、仕事の話をしなくて大丈夫なの、業務に関係ないことでも人事が背中を押すなんて変わった会社だなと驚きました。
その後会計チームの方々と、サウナで面談する機会がありました。転職活動で全裸になった経験がなかったので、実はそのとき水着を仕込んでいたんです.....(笑)。しかし、皆さん特に気にする様子もなくポンポン脱ぎ始めたので、結局僕も素っ裸に。
そこでサウナの話や、人事領域にインパクトを与える面白いプロダクトを作りたい、と融資事業とは関係ない話をしたら、即共感してくれて盛り上がったんです。やりたいと思った背景を話していると、次第にお互いの悩み相談会が始まって、それも驚きましたね。
出会って10分くらいで、この人たちはオープンに話してくれるんだと思い、メンバー同士で性善説をベースに会話しているのが印象的でした。
——代表の服部とはどんな話を?
服部さんがよく口にするという「いい人」について聞きました。服部さんに会う段階で、これまで会ったメンバーと一緒に働きたい気持ちが強く、最後の面談は自分の気持ちを確認するために臨んだんです。
いい人とは何か、服部さんの答えはシンプルで「全体最適を考えられる人」のこと。代表が思う「いい人」の像が自分のイメージとズレておらず、そのいい人たちが集まっているのがSRAなんだと確信したので、転職を決めました。
もともとはプロダクトやサービスで転職を決める予定でしたが、面談を通じてそれが自分らしい選択ではないと気づいたんです。自分は人に対して時間を割いたり、思いを乗せることに喜びを感じたりすることを思い出し、ここにいる「いい人」たちと仕事をする決断に胸を張れるようになりました。
SRAを、ベンチャー企業や金融機関が集まる空間にしたい
——現在は、融資事業部の責任者としてどんなことから始めていますか。
会計チームが担当しているクライアントと金融機関をつなぐために、いろんな方とお会いしています。
今は既存のクライアントから相談を受けて融資のサポートをすることが多くて、相談に応じる形でのご支援が多いのですが、今後組織化できたら、こちらから潜在ニーズを見つけて手を差し伸べていくようなご支援をしたいと考えています。現在は、各地のスタートアップスタジオと連携して、融資事業部がいろんな場所で融資勉強会をする活動を始めています。
短期的な目標は、時代の波に乗って融資事業部としての実績をつくること。岸田政権はスタートアップやベンチャー企業への投資を、日本の成長戦略の重要な要素として挙げており、これから各所に変化が起きると思っています。(編集部注・参考:首相官邸ホームページ)
——たとえばどんな変化が予想されますか。
今後は国策に沿って、金融機関もベンチャー企業との関わり方が多様化すると思っています。
従来、金融機関は経営基盤が整っていないベンチャー企業への投資を渋り、盤石な企業への投資を積極的に行っていました。その方が確実に返済が受けられるし、収益が見込めるからです。
気持ちとしてはどうにか支援しようとしてくれている金融機関の担当者も、なかなかスタートアップに時間を割けないんですよね。営利企業としてはしょうがない部分もあるんです。このジレンマを解消できる存在に、SRAはなりたいと思っています。
ベンチャー企業の融資事情はまだまだ明るくない現実もありますが、その一方で一部の金融機関では、徐々に融資の体制が整いつつあるところもあります。
そのため、まずはベンチャー企業支援に積極的な金融機関の方々と関わりを持って「SRAを通すと融資を実行に移しやすい」「SRAが提案してきた企業は筋が良い」と思ってもらえるよう、信頼を積み重ねている段階です。
——SRAの融資事業部として、長期的にはどんな目標が?
SRAが、ベンチャー企業や金融機関が集まる場所になったら最高だと思っています。今はまだ渋谷や札幌近郊のクライアントが主ですが、いずれ全国に仲間を増やしたいんです。
金融機関とクライアント双方にとって、「SRAを介せば良い出会いがある」「ベンチャーデットはまずSRAに相談しよう」と思ってもらうためにも、これから実行しなければならないことがたくさんあります。
クライアントに対して、敬意を持って踏み込む
——現在さまざまな金融機関の方とお会いしているということですが、融資を受けるために、クライアントとはどのような準備を進めるのでしょう。
たとえば、事業計画の作成支援や、金融機関との面談シミュレーションなどを事前に行っています。
金融機関との面談のチャンスは、一度きりと思ったほうがいいんです。僕は新卒から7年半、銀行員として法人営業をしていましたが、自分や家族、社員の人生をかけてさまざまな経営者が毎日のように相談に来ます。
そのため「次回までに、こんなふうに事業計画を修正すると良いですよ」と悠長な対応はできず、わずかでも不安要素があれば、次にお待ちいただいている方の案件に取りかかるしかないんですよね。
金融機関の方と何度も面談してブラッシュアップしたい経営者の方の気持ちもわかりますが、現実問題それは叶いません。そこで、壁打ち相手としてサポートできるのがSRAです。
面談の際に融資担当者が突っ込みたくなるポイント、要するに重要となる数値の根拠をどれだけ明確にするかが僕たちの仕事です。
たとえば、面談では「PRに費用を投じないで、新規店舗の初月売上目標は本当に達成できるんですか」「数年後にこの売上規模を想定している場合、従業員の採用コストはどうなるんですか?」「既存の社員の育成計画は?」と、収益や費用の概算がどれだけ納得できるものかを確かめられます。
それに対する回答が不十分だと、目標としている融資金額には到達しません。その会社の夢がとん挫することにもなりかねないのです。堂々とプレゼンして納得してもらえる数値を入れ込んだり、細かな費用計画も組んでおくことで、金融機関の融資担当者から信頼を勝ち取り、チャンスを勝ち取れるのです。
だからこそ入念な準備が必要なので、僕たちは敬意を持って事業計画に踏み込んでいきます。
融資に関わる仕事のイメージが、一変するようなチームを作る
——最後に、SRAへの転職を検討されている方へメッセージをお願いします。
SRAはひたすらスタートアップの支援を行ってきた会社なので、クライアントがみんな前向きに夢を語ってくれます。そんな環境なので、自然と関わっている我々も明るく前向きな気持ちになるし、夢を語ることが怖くなくなる感覚があります。
ここまで融資事業について触れてきましたが、僕個人としては今住んでいる神奈川県の葉山町にサウナを作ったり、人事領域で面白いプロダクトを作ったり、SRAでやりたいことがたくさんあります。
僕が銀行員の時代は、やりたいことを周りに言えない雰囲気を感じていました。やりたいことは偉くなってから言うべきだ。楽しそうなことや面白そうなことよりも、目の前の目標に全神経を注ぐことが正義だ。
そんな考えに縛られていましたが、SRAはそんな社風ではありません。夢ややりたいことにあふれているし、新たに出会うチャンスもたくさんある、恵まれた環境です。
ただ、自分のやりたいことを無視して成果を出すよりも、自分が楽しみながら成果を出す方が難しいと考えています。融資事業部は、目の前の仕事からも、やりたいと思うことからも逃げない、「楽しむことをサボらない」集団でありたいと思っています。
楽しむことをサボらずに頑張れる、融資に関わる仕事のイメージが一変するようなチームをこれから作っていきますので、一緒に走ってくれる仲間をお待ちしています。