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「ひらめき」とは、あらゆることを面白く捉えること

久しぶりの読書感想文です。佐藤オオキさんの著書「問題解決ラボ」を読みました。この中でいくつか感銘を受けた箇所を中心に読書感想文を書きます。ちなみに僕が買ったのは文庫本タイプ。もともとは2015年に発売されていた本ですが、文庫になっていたので読んでみました。

「誰も見たことがないもの」は、「誰も求めていないもの」と紙一重。

序盤で出てくる言葉ですが、「半歩前」という表現で書かれています。半歩前くらいの感覚のアイデアこそが、「ありそうでなかったもの」として受け入れられるというこのようです。確かに、アイデアは世の中に受け入れてもらって初めて効果と言えるもの。であれば、この半歩前くらいの感覚は非常にわかります。

ただ、ここは考えようかなとも思いました。いわゆるイノベーションというか革命的・革新的なアイデアは半歩先ではなくかなり先であるように思います。例えばiPhoneなどはそうですよね。あれは半歩先ではなく、かなり先でした。しかし、そのかなり先で圧倒的な説得力と誘導力があったから受け入れられた・・というか受け入れたくなる状態に持って行ったということでしょう。

判断を「間違える」ことよりも、判断が「遅れる」ことのほうが被害が大きい

この言葉はぐさっときますね。いわゆる「やってみなはれ」なんでしょうが、ここはとても勇気のいる行動です。しかし、ここで書かれている

判断が「遅れる」ことのほうが被害が大きい

って言葉はとても重い。決断のコツという流れから書かれている言葉ですが、とても重い言葉に感じました。ここから感じたのは、失敗をしたとしてもそれは前に進んでいる、停滞だけはするなということかなということです。今ちょうど僕に刺さる言葉でもありますね。

メタファー思考で「たとえて伝える」技術

僕も何回かこのnoteで例え話についての話はしていますが、「たとえて伝える」技術の有無、たとえて伝えることがうまいかどうかがコミュニケーション能力の見極めとありました。なるほどね・・と。

というところもあったのですが、実はここで「よし!」と思った箇所が後半のコラムでのこの言葉。

たとえ話がうまい人は、簡単に言うとオヤジギャグがうまい人と言うことになりますが、抽象的な言い方をすると、何かと何かをつなげる、または共通因子を見つけるのがうまい人、ということになります。

そうです。僕が日々そういう発言をしているのは、共通因子を見つけるトレーニングをしているからなのだよと笑みを浮かべてしまいました。

整理、伝達、ひらめき

書籍の後半、よく出てくる言葉のように思います。デザイナーに求められる価値として表現されていますが、これはデザイナーとされる職種以外でも必要な要素であるように思います。というか仕事をする上でこれらで全ては語られるかもしれません。

もちろん、それぞれが指すクオリティやレベルというものはあるでしょうがそれぞれの立場で置き換えてみたら、自分がどれくらいこの3つの要素のバランスをとって仕事をしてるかということが感じられ、そのバランスの具合や位置をどう捉えどうしていくかの判断になるように思いました。

まとめ

本書は基本的にデザインというアプローチでの問題解決実績が非常にわかりやすく書かれているわけですが、このデザインという部分の奥にあるデザインを考えてみるととてもビジネスに役立つものが多い気がしました。

すべての文章に共通することがなんでもかんでも面白く捉えられているということです。問題解決ラボというタイトルの横に、

「あったらいいな」をかたちにする「ひらめき」の技術

とありますが、この「ひらめき」の技術の根っこにあるのが、面白く捉えるということではないか、つまり問題解決を面白く感じることができるかどうかが重要なのではないかと思いました。

トピックの間に書かれているコラムだけでも読み進めていくと多くの発見と気付きと確認ができる1冊だと思います。


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