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魔球を手にした男の力強い人生のメッセージ…★劇評★【舞台=エンジェルボール(2018)】

 「魔球」は何十年も前から野球やテニス、卓球、バレーボールなどのスポーツ漫画に欠かせないアイテムだが、私たちは「魔」という部分をとんでもない(今風に言うなら「半端ねぇ」)という意味で理解しているのが普通。その魔球を本当に天使や悪魔が操っていたら、というとびきり個性的な設定で設えられた物語を私たちは今、観ている。しかしその演劇集団キャラメルボックスの最新舞台「エンジェルボール」は決してSFでも信仰の物語でもない、ひとりの中年男の愛と生きざまの物語。そしてその猛々しい男の歩みは、周りの人々に大きく、そしてポジティブな影響を与えていく。50代の新人小説家、飛騨俊吾渾身の一作は、成井豊の脚本と演出の力を得て、さらに力強い人生のメッセージを放つ作品となっていた。(舞台写真撮影・伊東和則)
 舞台「エンジェルボール」は7月6~16日に東京・東池袋のサンシャイン劇場で、7月20~22日に京都市の京都劇場で、7月25日に広島市のJMSアステールプラザ大ホールで上演される。

★舞台「エンジェルボール」公演情報=キャラメルボックス公式サイト
http://www.caramelbox.com/stage/angel-ball/

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