「聞く」ということ
2016年2月16日 投稿
一般的に、会社の新人教育なり、OJTなりで教えられるのは、
「聞く(尋ねる)側のマナー」
であって、メモとれ、同じこと聞くな、自分でまず調べて、ググれカスなどと言われてまず凹む。
ふと、それってすごく徒弟制度的習慣なんでは?と思いました。
そういうことを気にして、
わからない事を聞かない
誰かが話している内容に興味があっても気軽に話に入れない
聞いて怒られるより、とりあえず片付けて無難に済ませよ
とか、その他にもいろいろあるかもしれないけど実際ネガティブな側面の方が大きいと思うのです。
自分が当たり前に知っていると考えていることでも、他人に教えることを通して、自己の知識がより深まり、再学習効果があることは科学的にも証明されています。
ましてや、聞かれる事を拒んだり、聞くためのハードルを上げる先輩や上司に囲まれて萎縮しながら仕事をしていて、成長するとはあまり思えません。
もちろん、自己研鑽やわからない事を調べて理解するという手順を自分なりに確立するということもとても大切なことです。
しかし、今の時代に求められているのは「変革」と「スピード」です。
確かに日本人は、「礼儀」と「型」を大切にします。そういう文化的気質が、今の時代に必要なものを阻害する側面はやはり否定できません。
でも、劇的に変化し続ける技術やビジネス環境に取り囲まれながら、航海を続けるには、組織自体が「聞く」ことのコストを下げ、いや、むしろ「聞く」ことにインセンティブを与えるくらいにならないといけないのではないでしょうか?
そういう極めて基本的な行動変化から始めることによって、組織のメンバーそれぞれが成長する。
そういうモデルを作り上げていかないといけないのだと思います。
先日ある外資系の企業で活躍する人に
「本当に最近、仕事ができるために学歴とやらは関係ないと痛感する。コミュニケーション能力という今更ながらの言葉が極めて重要な要素ですよね。」
という話をしていただいた。
それはやはり、「聞いて知る」というごくごく基本的なことに敏感であること、ではないかと思います。
もちろん、自分の行動として心掛けるだけではなく、「聞く」という行動で始まる、組織における「情報と知恵の流通」に各自がどれだけ貢献できるかということに行き着くのではないでしょうか?
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