見出し画像

我が家とリバプール vol.2 引っ越し地獄

4つのミッション

 これはリバプールとはまったく関係ないのですが、その昔「グルーブ地獄V」というプレイステーション2の面白いゲームがありました(ジャケットに堂々とクソゲー決定版と書いてありますね😂)。いま40代くらいでゲーム好きだった人は知っているかもしれません。ボールペン工場とか薪割りとかね。

画像6


 ちなみに、プレイステーション1の時代(1995年!)にリリースされた「Wipeout」というゲームはリバプールで生まれ、そのあと長くシリーズ化されたタイトルなのですが、まさか当時の制作メンバーの一部と一緒に仕事をすることになるとは思ってもいませんでした。リリース当時、他のゲームに比べてグラフィックデザインと音楽がズバ抜けてカッコよかった。

画像7


 さて、引っ越し地獄はこちらです。家族全員のビザも無事に発給され(ビザがパスポートの1ページに貼られることすら知りませんでしたが😅)、現地で住む場所も決まりましたが、そこからが大変です。我が家には英国移住に向けて重要なミッションが4つありました。

 1. 自宅を賃貸に出す(果たして借り手はつくのだろうか...)


 2. 東京から静岡の実家へ引っ越す(出発までに間に合うのだろうか...)


 3. 荷物をリバプールへ送る (航空便高いよ...)


 4. 静岡からリバプールへ引っ越す(息子は生後5ヶ月)

 これ以外にも、2010年10月から約2ヶ月後の出発日までに全ての準備を終わらせる必要があったのですが、現地での滞在年数も決まっていなかったので出発前に会っておきたい人もいて昼も夜も大忙し。

 そのあいだ、自転車、バイク、クルマ、家電やオーディオ機器など次々と人の手に渡っていきました。

画像2

画像7

 家財道具で当面使わないものは実家へ、イギリスですぐに必要な荷物は航空便、それ以外は船便、それぞれ分けて梱包しながら、冷蔵庫が無くなる日(東京→静岡への引っ越し)を逆算して、生まれたばかりの息子の離乳食や自分たちの食事を作りながら日々が過ぎていきました。

 大量の本はブックオフと実家行きを分別し(つい手に取った本のページを開いてしまうから無駄に時間がかかる)、書棚がだんだん空になっていくのを見ながら少しづつ移住の実感が湧いてきたのを覚えています。

画像1

 そして出発前ギリギリのタイミングでようやく家の借り手が決まり😄(イヤッホウ!)、管理会社に委託して賃料を納めてもらう手配が整いました。でも毎月家賃が入るので海外に住んでいても毎年確定申告を行い所得税や固定資産税を納める必要があります(やたらと手がかかるのに、住宅ローンの返済や税金で引かれて結局プラマイゼロ...😢)。

 税金の納付書は都度実家に届くので、期限のあるものは母に代理で納付をお願いし、確定申告は一時帰国のタイミングで済ませました。

画像5

 日本の会社を退職したあとは、当然ですが厚生年金や社会保険はすべて解除され、出発まで1ヶ月以上無職状態でした。そのうち実家生活は10日間ほどでしたが住民票も移動したので、生後まもない赤ちゃんのために国民保険に加入しました(これ重要)。

 さらに渡航タイミングに合わせて年金や国民保険支払いを停止する必要があります(手続きを忘れると両方の国で2重に取られます)。

画像4

地元の風景↑

 とにかく初めてのことばかり。でも片っ端から学んで雑用を片付けていかないと日本を発つことができません。公的手続きは書類不備があれば時間が倍以上かかるし、あれどこに入れたっけ!?といってテーピング済みのダンボール箱を開けることなんてしょっちゅうでした。

 さて、私たち家族はほんとうに無事にロンドン行きの飛行機に乗ることができるのか。そして最後の最後、やはり事件は起きるのでした。


続く。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?