超ショートショート・600文字「判断基準」

 何事も判断するときの基準をあらかじめ決めたおくと都合が良い。例えば、天気予報。朝たまたまつけたニュース番組の天気予報で「降水確率30%以上であれば大きな傘を持っていく」といったルールをあらかじめ設定しておくのだ。そうすれば、朝の忙しい時間で「雨降るのかな、大きな傘必要かな」というような小事に前頭葉を使わなくて済む。

 なんでも人は何かを決断したり判断するときには大きなエネルギーを消費するそうだ。日常の些細な判断事については事前に行動を定めておき、脳のエネルギーを蓄える。そしていざという時に質の高い決断を下すことができるようにすると良い。スティーブジョブスが日々の服選びでエネルギー消費を避けるために毎日同じ服を着ていたというのも有名な話だ。

 判断基準を先に決めておくというのは個人に限った話ではない。集団でのリーダーシップの際にも役に立つ。判断基準を関係各者に周知しておけば、それぞれが判断基準に沿って準備できる。判断基準の正確性に難しさがあるのであれば、基準がその時点の状況によって変わるものであり、都度修正すると謳っておけば良い。これでみんな理性的な行動が取れるようになる。

 ところで、今回のこの文章は掲題にもあるように本文を600文字で書くという基準を下に作成している。この時点であと50文字しかないにもかかわらず、オチが全然思い浮かばない、何のために前頭葉を使わずにエネルギーを蓄え字数

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