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売春をしていた話

こんばんは。
男子大学生22歳、ゲイです。

もうすぐ大学の後期が始まります。対面授業は週2回なのでほぼ行きませんね。どちらも昼以降なので寝坊はほぼないはず……?

さて今日は激重な話になります。タイトル通り。
男子中学生が他人に体を売る話です。


中学生の頃、僕はどこにも居場所がなくて孤立していました。少し前のnoteで中学時代の習い事について触れたのでそちらを参照していただくとわかりますが、家にいる時間は夜お風呂に入る時間と眠る時間くらい。実はこの中学時代、両親とは生活リズムが合わなかったためほとんど会話がありませんでした。おはよう、いってきます、ただいま、おやすみくらいしか言ってなかった気がします。そんな訳で家はほぼ寝る場所と化していました。
学校はどうだったかと言うと、そもそもあまり学校に馴染めていませんでした。そのため友達もいなかったので放課後友達と遊ぶこともなく、携帯を持っていなかったので今みたいにLINEでやりとりすることもありませんでした。自然と孤立していくんですね。謎キャラ扱いされていました。
では習い事先ではどうか。僕は当時とてもやんちゃな一面を持ち合わせていました。しかしその顔は習い事でしか発揮されませんでした。今でもなぜかは分かりません。とにかくガキ大将気質だったのです。そうなると周りは僕を怒らせないように必死です。ビビられていたと思います。孤立こそしていなかったものの良い印象はなかったでしょうね。


そしてあの瞬間が訪れます。中学2年生の頃、携帯は持っていませんでしたが自分用のパソコンを持っていました。そこで初めて「掲示板」というものに触れます。色々な人が性行為を求めて書き込んでいます。ものすごく返信が来ている書き込みから全く相手にされていない書き込みまで。そこで僕は自分のプロフィールを興味本意で書き込みます。中学生はNGワード設定だったので高校生と偽って。援助目的、〇〇近辺に住んでいることなど詳しく書いていきます。今思えば高校生とか援助目的って単語もNGワードなのではと思いますけどね。
すると1分もしないうちに複数のお誘いが。20代から60代、中にはこっちが心配するくらい高齢の方からも返信がありました。その中で僕は一番歳が近かった当時大学生くらいだったお兄さんと会うことになりました。僕はここから次第におかしくなっていきます。


指定された場所で待ち合わせて車で向かったのは花火大会。とてもかっこよくて大人っぽかったお兄さんと河川敷で見た花火は、いつもより近くで見ているはずなのにとても遠く感じ、ドンという音も遅く聞こえるように思えました。
花火が終わったあと、僕は人気のない路地裏でお兄さんに触れました。初めて触れる大人の男性の肌はどこか逞しくも優しく感じて、なぜか泣き出しそうになってしまいました。あぁ自分が求めていたのはこの温もりと優しさなんだ、と感じた瞬間でした。また僕はこの温もりと優しさをたった数通のやり取りで感じられるならいくらでもできると思ってしまいました。


この1回を境に僕はあの温かさと優しさを求めて頻繁に人と会うようになりました。温かさを享受できる上に相手は気持ちよくなる。相手に求められている時は自分は孤立していない、誰かに必要とされていると感じることが出来る。心に空いていた大きな穴を埋めることが出来ていました。お金も貰っていましたが当時はそれよりも相手に求められることが本望でした。つまるところ誰でもよかったんです。求めてくれるなら。
孤独を感じていた僕を癒してくれるのが体を売ること。どんなにしんどいことがあってもベッドにいる間はしんどさも孤独も感じず、存在価値を確認することが出来ました。でもなんで僕はこの道に走ってしまったのか。それを考えた時、僕がゲイである理由も少しわかった気がしました。


僕の家は裕福です。駅近くに一軒家をかまえて自家用車を3台持ち、お金の心配を一切させない家です。父はよく働き、母は才色兼備で年の離れた仲の良い姉もいる。傍から見れば幸せいっぱいの家族です。僕から見ても幸せでした。でも何かが足りなかったんです。
父は単身赴任で僕が幼い頃から家を留守にしていることが多かったです。年に会えるのは盆休みと年末年始の期間だけ。そして亭主関白で非常に厳しい人です。自然と怖いイメージが出来上がってしまい、上手く甘えることも出来ず、何となく壁を感じたまま時が過ぎていきました。その代わりに母や姉にはたくさん甘えてきました。どちらかがトイレに行くだけでドアの前で大泣きするような子でした。
そんな僕の心は「父性愛」が不足したまま成長していきました。すると何故かある日からやたらと年上の男性が魅力的に見えてくるようになりました。初めて感じたのは小学校4年生くらいだったと思います。たまたま姉の職場に着いていく機会があった時に同僚の方(♂)が遊び相手になってくれたんですね。とは言ってもものの15分くらいです。でもその一瞬の時間が僕にとってものすごく楽しかったんです。初めて父や兄のような人に遊んでもらえたことがとても嬉しくて、その時間が終わってしまうのが嫌でものすごく泣きじゃくったのを覚えています。


それから僕は少しずつゲイとしての階段を上っていったように思います。中学に入る頃には完全に自分がゲイであると自覚していました。そして売春にハマる。ある意味で必然だったのかもしれませんね。
僕はこの売春生活を中学卒業までの1年半ほど続けます。時には危ない薬を吸わされそうになることもありましたが、性格的にNoと言える我の強さと体格の良さがあったのでそれだけは何とか回避してきました。しかしそんな危ない目にあっても売春はやめられませんでした。今まで受けられなかった男性からの愛を本当に心の底から求めていたんだと思います。おそらくこの1年半で3桁とはいかなくてもそう言えるくらいの男とはしたと思います。総額いくらになったのか、今では思い出せません。
そしてある日、ついに売春がバレます。バレた相手は習い事先の友人でした。


売春バレちゃったんですね。しかも友達に。その子も最初からストレートに「体売ってるよね?」と聞いてきたわけではありません。なんとなく最近暇な時何してるの?と聞かれたので勉強してるよって嘘ついてたらそれが嘘だってバレたんですね。なんてまぁ素晴らしい観察眼なんでしょうね。
でもそのとき、なんでかはわからないですが自然と白状したんです。売春をしてること、ゲイであること、何をしても満たされないこと。やっぱり辛かったんですね。知らない人に体を売って色んなことするのが。だからあの時見抜いてくれた友達には喋っちゃったのかもしれません。


これを機に僕は売春をやめました。なんとなく心が晴れやかになって楽しくなってきたから。でも正直今でも思い出したくはない過去です。だから全部は書けませんが、少しでも知って貰えたら嬉しいですね。売春は心に不治の病を埋め込むものです。絶対やってはいけません。

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