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昨日書いた、フランスのCirque le Rouxのモヤモヤを、一気解決してくれたのが、この、カナダのFli!P Fabriqueというカンパニーの「Six」という作品だ。

こちらも、先述のアメリカのICA(国際サーカス賞)の最終選考に残ってきた作品。


FL!Pといえば、実は2019年2月に横浜で行われたTPAMの(思えば、大規模国際文化イベントとしては、コロナ前に自分が参加した最後のものだった。なにしろ、横浜港にはあの時大きな話題の的になっていたクイーン・エリザベス号が停泊していて、皆、『大変だなぁ』なんて、他人事みたいに見ていた最後の瞬間だった)、エクスチェンジプログラムに来日しており、いろいろグッズを持参していたり、なるほどカナダのカンパニーだなぁ、という印象だった。

ホテルに戻って映像を見て、そのときは、失礼ながら「そこそこ」という印象だった。カラフルでエンターテインメントで、けど、シルク・ドゥ・ソレイユは別物としても(別格というより、もはや別物と考える)、7doigtsとかMachine du Cirque、エロワーズと比べると、軽いというか、凝縮したものを感じなかった。

「凝縮」とは、個性やユニークネス、とも言い換えられるかもしれない。


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