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#16 そうか、もう干支や御題茶碗の季節か。

 毎年この季節になると(つまりは年の暮れ)、干支置物と御題茶碗にいそがしくなります。
 干支置物は文字通りの干支の置物。よく見かける小さなかわいいものから、作家さん手作りの迫力あるものまで、いろいろ取り揃えております。

 来る年の干支は辰。龍ですね。
 地元の中日ドラゴンズがもし今シーズンしっかりした成績を残してくれていたら、龍の置物も注目されて……ねぇ…(意外とあるんですよ、こういうの。トラ年と阪神とか。その年の盛り上がりって)。

 そして、御題茶碗。御題(勅題)茶碗は毎年暮れに翌年正月の「歌会始の儀」のテーマ(御題)に合わせて前年の年末に作られる抹茶茶碗になります。

昨年は御題「友」でした(六兵衛作)。
野で仲良く遊ぶ「友だちうさぎ」をデザインしました。兎年でしたし。

 歌(和歌)のテーマですので、茶碗のデザインに表現するのはなかなか難しいこともあります。茶碗以外でも和菓子とかも御題にちなんで作られたりしますね(過去の御題一覧は下記リンク)。

 作家さんそれぞれが知恵を絞って茶碗に仕上げます。そのものズバリで絵や文字で描くのもいいですが、ちょっとした謎解きのように、一見わからないけれど、題を聞いた瞬間に「ああ!なるほど!!」と合点がいくくらいの方が楽しいようです。
 作家さんにもよりますが、楽しい茶碗(正月ですしね)になることが多いようです。それでも、題にとらわれすぎて普段使うにはちょっと…ねぇ…とならないようなデザインも大事です。
 ある程度数を作っていただくので、普段の「作品としての茶碗」よりもリーズナブルなのも特徴です。毎年一つずつコレクションしていくのも楽しいです。暮れの贈答品(お歳暮とか)で使っていただくのも贈られた方にも印象が残っていいようです。また、特別のことがあった(ある)年の記念にというのもいいかもです。

 せともの祭や当店のネットショップでは過去の御題茶碗を気軽に使っていただけるようさらにお値打ちに販売しています。

御題「立」茶碗(安藤敏彦さん)。
平成25年。飛び「立つ」鳥で
御題「本」茶碗(安藤敏彦さん)。
平成27年。

 そして、今回の御題(来春の歌会始の御題)は「和」となります。「和む」でも「平和」などの熟語でもいいのですが、茶碗の題としてはまあまあ難易度は高いように思います。
 実際、当店(私だ)でも窯元と相談して作る茶碗もあり(こんなの考えたけど、無理かなぁ?なんとか出来そうかなぁ…みたいな)、今も見本の出来を待っていたりもします。
 結構ギリギリまで考える方も多いので毎年のことですがたいへんです。
 今年の御題茶碗が出来上がって来ましたら、このnote上でも紹介出来たらと思います。少々お待ちください。

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