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10年の世田谷から、自分で選ぶ暮らしを見つける〈インタビュー no.4〉

あの世田谷ローカルな雑誌「世田谷ライフ」の出版社に勤め、大きな反響を呼んだ世田谷の『町中華』企画を作り上げた編集・ライターのりささん。今はフリーランスとして食や暮らしにまつわる企画で各地を訪れ、インスタグラムやツイッターでは、取材で訪れた街から世田谷の食や日々のことを日記のように綴っています。青森から上京し、ほかの街を交えながら世田谷を転々として約10年。上町のボロ市通りで出会った古風な家で、りささんは自分らしさを再発見しました。10年分の世田谷と、自分自身で選ぶ暮らし方をりささんから教えてもらいます。

ひとり暮らし|上町|53.26㎡
訪れた人|〈せたがやクラソン〉やました

3度目の世田谷、上町エリアでの暮らし

やました:お久しぶりです。暑いですね!
お忙しいところありがとうございます。よろしくお願いします。
 
りささん:お久しぶりです!こちらこそよろしくお願いします〜!
 

世田谷駅と上町駅あたりを歩きました


やました:
前に住んでいたのは、世田谷駅の方でしたっけ?
 
りささん:そうです。一番最初は区役所あたりの、住所で言うと世田谷3丁目のアパートに2年くらい。フリーランスになってから、少し広いところに引っ越したんですが、そこも同じあたりで5〜6年くらい住んでました。
 
やました:ということは、結構この辺り歴長いですよね?
 
りささん:10年くらい住んでますかね。
その前は兄と練馬に住んでました。7年くらいかな。結構長かったです。その前は京王線の仙川。上京してから初めて住んだ町でした。
 
やました:あ、その話も以前しましたね!(やましたも仙川に8年住んでいました)上町は住みはじめてから2年くらいだと思いますけど、最初に来た時となにか変わったりしましたか?
 
りささん:お店が増えてはいるけど、劇的に変わっている感じはあんましないかな。世田谷に住んでた時とちょっと違うのが、暇だな〜って思った時に三茶の方に行くんじゃなくて、馬事公苑とか桜新町の方をお散歩コースにできるようになって、ちょっとまた行動範囲が広がったというか。
 
やました:たしかに。世田谷と上町ってとなり同士だけど、ちょっとずれるだけで訪れる場所が変わりますよね。桜新町までは今のお家から歩いて15分とかですか?
 
りささん:そう、それくらい。かっこいい小川珈琲(OGAWA COFFEE LABORATORY)とかありますよね。駅前に夜中までやってるマッサージ屋さんがあるんですけど、あー疲れた!って思った時、歩いて足ツボマッサージ行ったりもしてます。笑
 

お気に入りのスポットを教えてもらいながら、上町駅あたりを散策

やました:上町駅近くの丸屋さん(そば処 丸屋)もよく行かれるんですよね。
 
りささん:はい! 雰囲気が良くて好きです。居心地良く食べさせてくれるし、おじちゃんもバイトのおばちゃんもなんか感じが良いというか。あと、めちゃめちゃメニューが豊富。なんだけど、いつも私は「鴨南蛮そば」しか食べない。笑 昨日も行きました。雨が降ると、鴨南蛮が食べたくて。
 
やました:へ〜! なんかすごい食べたくなってきた…。
 
りささん:肉がずっしり入ってます。しかも分厚めの! あと、すき焼き定食とか鯖煮込み定食もあったりして。
 
やました:え、定食もあるんだ。
 
りささん:そうなんです。ただ、食べたことはないけど。笑

上町の名店、鹿港(ルーガン)に到着


やました:
鹿港の豆乳もお好きなんですよね? いつだったかインスタの投稿でも見かけた記憶があって。
 
りささん:そう、肉まん屋なのに豆乳だけ買いに来たりします。台湾の豆乳にすごく似ていて、おいしい。
 
やました:サッパリしてますよね。結構な頻度で来られてます?
 
りささん:割と来てます。2週に1回くらい。豆乳ばっかり買うので豆乳の人だと思われてると思う。笑

 

りささん曰く「スーパーで売ってるものとはまったく違う」のが鹿港の豆乳


やました:あの、僕たちせたがやンソンっていうメディアもやっていて。鹿港とか、最近だとand CURRYさんを取材させてもらっていて。
 
りささん:見ました! 由希奈さん出てましたね。
 
やました:りささん、and CURRYさんの本を編集されたんですよね。
 
りささん: 一冊目の企画を通したのが私でした。そこから出版社が変わっても一緒にやろうと言ってもらえて。
 
やました:りささんのnoteで、その本の「編集後記」を見たんです。担当編集者ならではの、and CURRYの阿部さんってこんな方なんだっていう人柄みたいなものが文章からわかって。
 
りささん:人って、生み出せるレシピがその時々によって違うと思うんですよ。同じ料理家さんでも、どんどん腕が上がっていったり、子供ができたらそっち寄っていったり。私はそれが味としてすごく良いなと思っていて。
変わっていくのは当たり前で、その時本人から自然と出るものを自然に編集できたらいいなっていつも思っています。自分が企画するものに関しては、その人の人柄みたいなものを知るのに時間をものすごくかけてしまいますね。コスパが悪い仕事をしてるんですけど。笑
 
やました:料理の本だったとしても、まずは人を知るところからなんですね。僕自身、料理本の見方が変わったような気がして。レシピ本といっても、ただ作り方だけじゃなくて、なんでこのメニューを選んだんだろうとか、そういうところもしっかり考えられているんだなと気付かされました。


りささん:なんでもそうですけど、自分がやったことに対して、褒めたり、がんばったよって言いづらいじゃないですか。だから、できる限りああやって担当編集の視点でちゃんと外にアウトプットできれば、また違う視点で引き寄せられる人がいるのかもしれないと思って、noteとかも書くようにがんばってるんです。笑
 
やました:確かに、そういう一面を知ると直接関わらないところでも出会いが生まれそうだなって思いました。
 
りささん:そういっていただけると、書いた甲斐があります。

上町駅から中央図書館方面へ向かいました

りささん:そういえば、松ヶ丘小学校のまわりに飾ってある木の板、知ってます?
 
やました:…木の板ですか?
 
りささん:最高に楽しいんです。子供たちがみんな思い想いに書いたメッセージがあって、それが大変素晴らしいんですよ。 …あ! アレです!
 
やました:え、すごい!笑 ちゃんと見たことなかったな〜。
 
りささん:ね、元気でるでしょ。「心は無限大」って!
へこんでる時とかに見ると、小学生がこんなに頑張ってるんだから! ってなる。
 

校舎に飾られたイラストメッセージ! 道ゆくたび、元気になりそう


やました:確かになにかあった時とか、心に響きますね。
元気出ました!超ローカル情報でしたね。
 
りささん:そうでしょ!すごく良いセンス。辛くなったらぜひここに。笑


立ち退きで余儀なくされた引っ越し

お部屋に到着。さっそくお邪魔しました

 やました:わ〜! 懐かしい!
たしかこのお部屋は、作業部屋に使うって言ってましたよね。すごい、本がいっぱいありますね。

冷蔵庫の「8時間すいみん死守!」メモ


やました:
時間、増えましたね。笑
 
りささん:どんなに忙しくても、寝るのだけは絶対に死守する仕組みです。笑
 
やました:うん、大事ですね。やっぱりちゃんと身体は休ませないと。
 
 
やました:この棚は、前のお家から持ってきたものですか?
 
りささん:そう、古道具屋さんで買ったものです。
 
やました:もともとこういう古いものに愛着を持っていると最初の方にうかがって、内見の時、お持ちの家具がお部屋に合うかみたいなことを話したの覚えています。
 

和室とよく馴染む古い家具。かわいいな〜



やました:このお部屋に決める前、三軒茶屋のマンションと迷っていたじゃないですか。でも、僕、たぶんこっちのお部屋の方がりささんに似合ってると思ったんですよね。
 
りささん:うん。そう言ってくれた時に、確かに!って思ったんです。
でも私の場合は引っ越さなきゃいけないリミットがあったから、あー、もうとりあえず決めたいみたいな気持ちになっちゃってましたね。だって人生にそんなになくないですか? 追い出されること。
 

住んでいた家が老朽化により立ち退きに


やました:
取り壊しですもんね。結構古かったんでしたっけ?
 
りささん:確か築40年くらいは経ってたんですよね。
 
やました:そう思うと、今回引っ越したのって、きっかけとしてはきっとマイナスからのスタートでしたよね。
 
りささん:うん。いつも住みたいところがあって引っ越すとか、そこに行きたいから引っ越すっていうのしかしたことなったから、引っ越さなきゃいけない状況っていうのが、私の人生上すごく珍しかったんですよね。割と自分が思うように、こっち行きたいから行こう! って道を選んで変えるタイプだったので「ここから出てください」っていうのは、しんどいというか、ずばりマイナスでした。前の部屋もすごく気に入ってて、そこで撮影した本もあります。阿部由希奈さんの本、これ全部、私の前の部屋で撮ったもので。
 

写真に残された思い出の部屋


りささん:自分の企画に使うくらい気に入っていて、しかも家賃も安くて。水まわりはちょっとアレでしたけど、私にしてみれば全然愛せるくらいの古さでした。今は無き、なんですが。
 
やました:引っ越す時って、ふつうは今不満に思ってることを解消したいとか、広さとか設備面とか、今よりいい暮らしがしたい! というきっかけがあるけど、りささんは違いましたもんね。
 
りささん:なんかね、変に未練みたいなのもあるしね。「好きなのに別れる」みたいな感じじゃないですか。でも新しい男と付き合わなきゃいけないみたいな!笑
 
やました:あはは! 韓国ドラマみたい。笑
 
りささん:そう! 絶対次の人と付き合わなきゃいけないし、選ばなきゃいけない。しかも、別れるだけじゃなくて、相手は死んじゃうじゃないですか。
 
やました:うん。もう会えないっていう…。
 
りささん:なんの話ですかね、これ。笑
でもそう。やっぱり引っ越しも迫ってたりで、当時はよくわかんなくなってましたね。
 

ここを選んだ理由

やました:結構、内見いきましたよね。たぶん合計5日くらい。
 
りささん:そうですね! それで、毎回2〜3件ずつ回ってませんでしたか?
私、通算11件か12件くらい見てて、途中から申し訳なくなってきて。笑
 
やました:あはは。笑
 
りささん:連れ回して申し訳ないな〜ほんとごめんなさい! って思ってたけど、私絶対クラソンさんで決めるからいいんだ! って勝手に思ってました。何件も回って「やっぱすみません」ってなったら最悪だけど、絶対大丈夫だからって思ってお付き合いいただきました。

やました:僕、結構覚えてるのが、引っ越しを機にステップアップするため、都心に近い三軒茶屋の方に行きたいっていうご希望もあって、三茶あたりの物件もたくさん見たんですよね。それで、最後に迷ってたのが、三茶の世田道沿いの小綺麗にリフォームされた階数高めのマンションで。
 
りささん:シュッとして、景色がスッと抜けてるところね!
眺望が本当に良くて、ここでビール飲んだら気持ちよさそうだな〜って。そこで決めそうになったんですよね。ただなんか、共用部とかちょっと嫌なところもあって。なのと、景色抜けてるのも良いけど、そういえば私そんなに高いところ好きじゃないわっていうのに気付くという。ビール飲んで気持ち良さそうだなっていうのは心から思ったけど、果たして私、見晴らしとかエブリデイ欲しいのか…って。
 
やました:「本当にここでいいんですか?」みたいなことも、僕内見の帰りの車で言いましたよね。言おうかどうかはすごく迷ったんですが…。
 
りささん:あはは!笑
 
やました:すごくハマったわけじゃないけど「もうここにしようかな」みたいなのを感じ取れたので…。色々と見て、疲れてきてたっていうのもあったとは思うんですけど。ここに決めたとしてもしお互いに心残りが生まれてしまったら…みたいに思って。
 
りささん:いや、さすがですね。笑
私のことをよく見てくれてたなって思いました。まあでもそうですよね。あれだけ内見行ってたら!
 

一緒に内見を重ね、上町の3DKのお部屋にたどり着きました


やました:でもなんて言うんですかね。ただ単に家賃とか広さとか、スペックとかじゃないところを大事にしているというか、ああいう古い家具を愛するような方にとっては、畳だけど出窓もあって植物とかを置けたり、ずっと暮らしてきた街で少しでも豊かな暮らしができる方が、りささんらしいかも、上町のお部屋の方が合ってるかもって思いました。
 
りささん:そうですね。やっぱり、部屋もそうだけど、周りの環境とか駅から歩く感じとか住む街も同じくらい重要なんだなって思いました。私はずっと世田谷3丁目あたりに住んでたから、きっとこの辺が好きなんですよ。もちろん他であまり暮らしてないからっていうのもあるだろうけど、やっぱりなんか気に入ってるんですよね。オオゼキしかり。オオゼキがない生活は考えられないじゃないですか。笑 
そういう意味では、部屋だけじゃないっていうのは最終的に思いましたね。やましたさんから言われても思ったし、それがだんだん自分でも分かってきたというか。
 

「前のお部屋は窓から緑が見えた」から、今のお部屋にも出窓にグリーンを


やました:ちなみに、僕もオオゼキのファンではあるんですけど、りささんはオオゼキのどんなところが好きなんですか?
 
りささん:オオゼキはね〜 思わず腕まくりしちゃった!笑
接客がマニュアルじゃないんですよ! 一人ひとり、自分の言葉で接客してる。たまたまかもしれないんですけど、私が夜めっちゃ疲れて寄った時とか、「ありがとうございました」じゃなくて「気をつけて帰ってくださいね」って言われるんですよ。確かに今私轢かれちゃいそうだよねって顔してる時に、言葉が変わるのを感じて。日本は割とマニュアルで接しちゃうところの方が多いじゃないですか。でも、オオゼキはどうやら違うんですよ。人によって言葉遣いが違うから。それがすごく良い。あと、謎のキャンペーンのポスターのセンスとか。でっかいモモの写真に「フレッシュ!」って書いてあるのとか最高〜! ってなる。
 
やました:あはは!笑
 
りささん:棚やポスターや、接客ひとつにもそれが現れてて、おもしろがってるなって感じがすごいする。他のスーパーとは全く違うワクワク感があるな〜って。おもしろい場所だなって思います。
 
やました:それがお部屋を選ぶ基準になっているっていうの、いいですよね。最初からオオゼキの近くだったらうれしいって言ってましたもんね!
 
りささん:でしたね。笑
あと仕事柄、料理家の先生とお仕事することもあるから「これが無い!」って時もすぐ買いに行けちゃう。実は今お醤油の仕事してるんですけど、お話してたらオオゼキの元社員さんってことがあって! それでまたひと盛り上がりしました。
 

「オオゼキから離れられなくて、ここに留まったと言っても過言ではない!」と語るほど、りささんは生粋のオオゼキファン


今の自分が落ち着く場所

ボロ市通りのお店も生活の中で活躍。栄寿司は「ランチのコスパがいい!」とのこと。行ってみたいな〜。


やました:もう10年もこの辺にお住まいなんですよね。
 
りささん:はい! そもそも、私世田谷線が使いたくて引っ越してきているんですよ。
 
やました:最初からだったんですか!
 
りささん:もともと大学に入る時、なんか知らないけど「三茶に住みたい」と思ってたんです。ほんとに何も知らないくせにね、青森の高校生で。渋谷の不動産屋さんに行ったら、「ちょっとこの値段だと三茶で良い部屋は無いです」って言われて。大学が神保町だったので、そこからアクセスが良いところで、「三茶じゃないけどこっちはどうですか?」って京王線を勧められたんですよ。それが仙川。当時仙川はまだあんまり開発がされてなくて、安かったんです。で、仙川良いよ、湯けむりの里もできたしって。笑
 
やました:うん、良いとこですよね。
 
りささん:他にも下高井戸とか笹塚にも見に行ったんですけど、仙川に来てみたら駅前の桜がめっちゃ綺麗で。それで、「私ここにします!」って言って。あの桜の感じに惹かれて、この街が良いって思いました。たぶん街の雰囲気っていうのが私にとって重要なんだと思う。その後は、兄と練馬住んで、解散してひとり暮らしになるって時に、ついに三茶に行ってやろうと!
 

やました:ついに!
 
りささん:そう、それで三茶来てみたら、なんか江ノ電みたいな電車が走ってるって思って。「いいな。かわいい! 世田谷線かわいい。世田谷線沿いに住もう!」ってなりました。三茶よりも、世田谷線のかわいさとのんびりした感じにすごい惹かれて。世田谷駅にたまたま良い物件があったので住みました。その後も、やっぱりその辺が好きだから、広い部屋に住み替えて、ってのが前のお部屋。
 
やました:三茶でもない、京王や小田急でもないこの辺の魅力ってなんでしょうね。
 
りささん:散歩してておもしろいエリアですよね。あと、あんまり東京っぽくないところが落ち着く。この辺って高いマンションもないし。暮らすにはやっぱりこのくらいゆったりした空気が流れてる方がいいよなって。
  

世田谷・上町には、ここにしかないゆったりとした雰囲気があります

 
りささん:「毎日飲みに行きたい」みたいな歳の頃だったら、ここはちょっと物足りないかもしれない。生活や暮らしを一番に考えるようになってくると、世田谷線は本当にちょうどいい。走ったら勝てそうなノロさとか。笑
でもそれくらいの方が、色々改めさてくれる。世田谷線に乗ると落ち着くし、天気が良い日の2時台の世田谷線なんか、幸せホルモンのセロトニンがふぁ〜って出そうなくらい!
 
やました:世田谷線やこの辺の雰囲気って、仕事に何かしらの影響ってあると思いますか? もっと都会の方に住んでたら、表現も違ってくるとか。
 
りささん:どうなんでしょう。なんとなく、都心に行っちゃたら自分らしさっていうものが無くなるような気がしますね。タワマンとかに住んでる私を全く想像できないというか。もちろん人それぞれだし、どっちが良いとかじゃないんですけど。「私が落ち着くところは何か」って考えた時、このへんが好きですね。うまく答えられないけど。
 
やました:りささんのこれまでの感覚で選んできたのが、“ここ”という感じ?
 
りささん:そう。それはたぶん色々見たり年を重ねるに従って、確実に“世田谷線沿いの私”になってるんですよ。20代前半の私だったら世田谷線は選ばなかったと思うんです。けど、30代に入ってだんだんと世田谷線の感覚になってきたかも。きらびやかな東京みたいなの、別にもう憧れないですからね。自分の東京に対する感覚って変わりますよね。
 
やました:うん。同じ街でも、若い時と比べると全然違いますよね。
 
りささん:もっとおしゃれなところに住んでみたいって思ってた時期もあったんですけど、生きてく中で、徐々に自分自身が良いと思うものを選ぶようになってきて。そこに今フィットしてるんじゃないかなって思う。
 
やました:わかります。クラソンのお客さんだったり、これまでインタビューした方も同じようなことをおっしゃっていて。
住む街によって生活や暮らし方も全然違うし、だからこそ暮らしたい街が同じ人たちって、なんだか似ている気がするんですよね。
 
りささん:うん、その土地に惹かれて来てる人たちとは、やっぱりなんか軸や大事にしているところが似てる人のような気がします。
「どこに住んでるんですか?」って話した時に「世田谷線ユーザーなんです」って言われたら仲良くなれそうな気がしますもん。街を選ぶって、なんかそういう空気に惹きつけられるものがあるんじゃないかなって思いますね。


 
 〈あとがき〉
インタビューは約2時間半にも及び、泣く泣くカットしたお話やエピソードもたくさんあります。お部屋やお引越しのことのみならず、人生や価値観の話まで…僕は正直、かなり食らいました(いい意味で)。バイタリティ溢れるりささんがご自身で確かに“選んで“きた人生の中に、お部屋探しという面で関わることができて、とても嬉しく誇らしい気持ちになりました。
りささんは今後、地元の青森県で書店『TSUNDOKU BOOKS』をはじめるとのこと。りささんのnoteを覗くと、お店が作られていく過程が記されていて、読んでいてとてもわくわくするし、りささんご本人が一番わくわくしていることが伝わります。とても楽しみです!
やました


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