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特別に急いで行くんとちゃうんかい

羽田空港第2ターミナルの到着ロビーから地下に降り、鉄道の時刻を確認すると、東京モノレールは11時9分発の空港快速浜松町行き、京浜急行は11時8分発の特急印旛日本医大行きがありました。さて、新宿へ行くには、どちらが早いのでしょうか。

新宿エリアのどこへ行くかによって答えが変わるほどの僅差ではありますが、新宿という駅のホームに降り立つのが早いのはモノレールでした。浜松町駅から少し歩いて都営大江戸線の大門駅に出るのが最速のようです。

山手線で新宿に向かうのであれば、京急との乗り換え駅である品川は浜松町よりも3駅近いので、たいていは京急の圧勝になります。しかし、都営大江戸線だけでなく京浜東北線の快速で神田に出て中央線の快速に乗り換える手もあり、空港快速にすんなり乗れればモノレールも互角以上にやれそうです。

京急の特急の遅さもこうなる一因です。モノレールの空港快速が羽田空港第3ターミナルから浜松町までノンストップなのに対し、京急の特急は羽田空港第3ターミナルから品川までの間に7つも停車駅があります。急行との違いは立会川に停まるかどうかだけです。

京急の速達列車としては快速特急(羽田空港第3ターミナルから品川までノンストップのエアポート快特および京急蒲田のみ停車する快特)がありますが、平日の昼間は20分に1本しかありません。一方、モノレール空港快速は10分に1本走っています。本数の面でも京急は劣勢なのです。

もっとも、それはすなわち京急の方が途中駅の需要が多いということです。利益を得るためには停車駅の多い列車を増やす方が良いという経営判断があるのでしょう。

しかし、地元の方々は生活のために乗るわけですから、種別が特急だろうが急行だろうが関係ありません。そう考えると、特急は急行、急行は準急という呼称にする方が、実態に即していて空港利用者にとってもわかりやすいのではないでしょうか。

運賃は京急の方が圧倒的に安いので私は京急を利用することが多いのですが、特別に急いで行くわけではない列車に特急という呼称を使うのは好ましくない気がします。

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