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老いの始まり

「老いは何歳から始まると思う?」

この問いかけは、昨日訪れた日本科学未来館の「老いパーク」という展示のエントランスにあったものです。

そこにはマグネットを貼るスペースがあり、見学者はそれで老いの始まりの年齢に関する自らの見解を示すようになっていました。見たところマグネットは0歳から100歳以上まで散らばっていて、40〜60歳という回答がやや多いようでした。

44歳の中年男は数秒考えて、35歳のところにマグネットを貼り付けました。もちろんこれは個人の考えであり、正解があるようなものではありません。

そもそも、衰えを感じることは大学生の頃からあったのです。例えば、数学の実力は18歳がピークだったのは間違いありません。文学部に入ると使うことがないので、どんどん忘れていきます。もっとも、これは鍛錬をやめたのが原因であり、老いによるものではないでしょう。

では、100m走のタイムはどうでしょうか。これも18歳がピークだったと思いますが、それからタイムが落ちていく理由は、全力で走ることがなくなったからだけではないでしょう。老いによる運動機能の低下も関係しているはずです。しかし、それがいつ始まったかはまったくわかりません。

とにかく、今は既に老いが始まっているのは確かです。最近になって小さい文字を読むのがつらくなってきましたし、白髪も着実に増えています。ただ、どちらも40代になってから感じ始めたことなので、老いの始まりは40歳とする方がベターだったかもしれないという気がしてきました。

もっとも、重要なのは老いが始まる年齢ではなく、老いが始まってから30年とか40年とか、長い人だと半世紀以上も生き続けることになるということでしょう。すなわち、豊かな老後を送って天寿を全うするには、老いの進行を遅らせたり老いに合わせて暮らしを工夫したりする必要があるわけです。

今は老いを意識して何かをするようなことはありませんが、少しずつでも対応していく必要があるようです。


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