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Right, there is nothing …… 015
_三脚
前々回はカメラのことを書いたけど、今回は三脚のことを書いてみたいと思う。
三脚は、ふつうに考えると、あくまでカメラのアシスタントである。まさに、カメアシ、だ。
撮影するときに被写体がぶれないようにカメラを固定したり、諸々の役割を果たすために存在している、と思う。
つまり、カメラが存在しないと三脚も存在しないということだ。
そこで、もしもカメラが存在しない世界に三脚だけが存在していたら、どうだろうと考えた。
一ついえることは、誰も三脚のことを三脚だと気づかないということだ。
そもそも三脚の概念すら存在しないのではないか。(ほかに似たものあったっけ…)ただの三本足で立っているやつ。折り畳んでしまわれていたらもう何者かわからない部品。
カメラがその機能を発揮できるように撮影者が三脚にカメラを設置する。高低だってかんたんに調節できる。手で持って運ぶことだってできるし、敵に襲われたら盾にすることができるし、もちろん矛にもなる。
そんな三脚を、設置されるはずのカメラで撮影してみた。
カメラをそおっと後ろにスライドさせて、三脚に気づかれないようにシャッターを押してみた。
まさか自分が撮影されているなんて知らないだろうし、撮影される理由もこれまで考えたこともなかっただろう。でも、撮影されるものは理由がなくても存在している。
ただそこにある。意表をつかれて被写体となるのか、被写体となり意表をつかれたとなるのか。三脚も然り。
2009年8月9日 セサミスペース M (Twitter)
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