セサミスペース M
セサミスペース M の ぶんがくかつどう
短歌 を ここに。
詩 のようなものができると ここに。
超短編 のようなものができると ここに。
日々。連載エッセイ
セサミスペース M [作品集] 単行本 *Hong Kong 旅歩き(Right, there is nothing.) / 2024年7月 ZINE(短編小説) 発行 *AT THE EDGE OF SPACE / 2022 *日溜まり / 2015 *HOTEL 42.195 / 2013 *東京(アズーマ・ケー) / 2013 同人誌 発行(主宰) *詩誌「愛しき。」3 / 2024年5月 *詩誌「愛しき。」2 / 2023年6月 *詩誌「愛しき。」1(創
水草を指でつんつん泡立って 川へ投げたらわからなくなり
非通知の電話に出たら切られてディスコミュニケーションが成り立つ
ボールペンの頭を指でささえて寝かせてゆけばそっちに行ける
オリーブの葉に手のひらの影を泳がせて待っている時のよどみ
猫より後ろでお待ちください先へは踏み出さないで、踏まないで
街並の流れを追って時を追う過去も未来も今も流れて
聴こえますか我々の息づかいと骨の音いま寝ていますよね
いつもの部屋が暗闇だ静かに猫に近づき稜線を撫でる
数式は解けないからと笑うのはそれはどうでもいいという解
ドーナッツの輪のなかにコロッケつめきれなくてってそりゃひどいこと!
風があたまの先ゆらし列車はすいている半袖ではつめたい
定期的に笑い方が変わる君からニューウェーブなへらへららら
沢蟹とあいたいので冷えた石を裏返す裏山で みててよ
駅ホームヒールのそばにコンドーム雑踏はそれらかき消すのさ
太ったサスペンダーおじさんと橙色ティー美女にはさまれて