見出し画像

[ITIL4]Practiceについて考える

以前上記の記事でProcessからPracticeへの変化について紹介させて頂きましたが、Practiceについて例を使いながらもう少し補足したいと思います。

ITの例から少し離れますが、例えばベーカリーについて考えてみましょう。

ITILの考え方に当てはめてみると、ベーカリーのプラクティスとは「パンを作ることができるケイパビリティ(能力)」となります。

では、パンを作るためにどんなケイパビリティが必要かというと、独自のプロセス役割分担レシピ機材などプロセス以外にも様々な側面が必要となるわけで、ITILではこの観点を4つの側面(フォー・ディメンション)と呼んでいます。(具体的には「人と組織」「情報とテクノロジー」「パートナーとサプライヤ」「バリューストリームとプロセス」)

同様に、インシデント管理プラクティスとは、「サービスを迅速に復旧することができるケイパビリティ」となり、そのために必要な4つの側面が定義されている訳です。そして、それらを集めたガイドがPractice Guideになります。

・・・とここまで書いていて、ふと以下の記事を思い出しました。(何回も読ませて頂いているので。笑)

SVSのコンポーネントである「プラクティス」は、ITILv3/2011のプロセスの概念に替わる新しい概念であり、「業務の遂行や特定の目的の達成のためにデザインされた、一連の組織リソース」と定義されています。
私は、この「プラクティスは一連の組織リソースである」という定義に違和感があり、「プラクティスは、特定の目的や課題に対応するために必要な組織のケイパビリティ」と解釈することにしました。

こちらの記事でプラクティスについて説明されている箇所(上記抜粋)があり、私もリソースではなく、ケイパビリティの方が腹落ちするなぁと思っています。

定義次第だとは思いますが、リソースは「人・もの・金・情報」のような意味合いが強く、少し運営にかかるバリューストリームやプロセスの観点が表現しづらいと感じています。

本日は以上です。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?