アオイの結婚 2
そんな人が現われると信じること
さて、未来の夫のプロフィールは完成した。
次は何をやるのだろう?
自分にシグナルを送る準備ができたとき、相手も受け取る準備ができているそうだ。
今は相手が誰だかわからなくても、そんなことに関係なく、彼は私のメッセージをキャッチするという。
何だか呪術的だが、確かに、思念のパワーにはあなどれないものがあるとは思う。
少々うさん臭いとは思うものの、とにかくやると決めたのだから、やってみるべし!
文句はやってから言おう。
これから何が起こるのか、注意深く見守ってみようではないか!
もう一つやることがある。
「機会を探す」のだ。
なるほど、もっともだ。
出会う機会を作るのね。
とりあえず、サポートしてくれそうな人にあたってみることにした。
結婚してすぐ立て続けに3人の子供を出産し、大変だが幸せに、かつ精力的に日々をこなしている友人宅を訪ねた。
私が「結婚に向けて本気で取り組むことにした」と話すと、彼女はとても嬉しそうだった。
「でも、そうそう都合良く思い通りの人が現われるかっていうと、実は不安なのよね。私はお年寄りじゃないけど、いわゆる適齢期なんてものは、とっくに過ぎてるしね…。イイ男はとっくに他の女がツバつけてるだろうし、簡単にはいかないとは思ってるの。」
私は彼女に思うところを正直に話した。
ところが、彼女は事も無げに、こう言い放った。
「そーんなの、世の中どんどん結婚するけど、どんどん離婚もしてるんだから、独身男女の比率なんて、そんなに変わんないって! アオイちゃんイイ女なんだから、悲観することなんかまったく無いよ」
ははは…。
彼女は一風変わった発想をする人で、煮詰まった時は時々話をしに行くのだが、その度に目からウロコが落ちる。
一番に彼女に相談したのは正解だった。
いっきに不安は飛んでいった。
そうよね、まずは動かなきゃ!
2人でいろんな可能性について話し合った。
紹介してくれそうな人を探す、サークルに入ってみる、見合い写真を撮る、とりあえず出合いがありそうなところへ顔を出す…。
注意すべきことは、冷静でいること、間違った相手と恋に落ちない為に、常に自分の書いたプロフィールと照らし合わせて考えること。
よーし、がんばるぞー!
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