見出し画像

自己実現と、ご自愛

この二つは対照的な単語ではない。一般的に。

だけど、今日、私の中でこの二つが、最近の私を代弁する二種の相反する単語だと気づいた。


自己実現

自己実現は、なりたい自分になる行為。それはキャリアの話だけじゃなく、オシャレも、インスタの投稿もこれ。バンドの練習もこれ。
なりたい自分になる、やりたいことをやる、やりたい遊びを楽しむために時間の使い方をうまくなる、そんなベクトル。

そういえば、ここ五年くらいはずっとこれをやっていたなぁ、と思った。

ご自愛

一方のご自愛は、いま流行りの言葉。自分を大事にすること、自分を労わること。
そして私なりに意味付けするなら、なにもしない自分を愛すること。ただありのままの自分を認めること。


昨日、疲れて夕方なのに布団に潜るとき。心からご自愛できた感覚があった。そして、それは想像しがたい幸福感を纏っていた。

今までも「疲れたら休む」「やる気が出なくてごろごろする」そんなことは、いくらでもやってきた。ただし、決まってどこか後ろめたさを感じていた。生産性の低い、すぐに疲れてしまう自分を残念に思っていた。


それなのに昨日の私は、何故だかわからないけど、心から「つかれたから休もう〜」とおもって、布団に入れた。空が雪に覆われてたおかげかもしれない。

「あとでバリバリ活動するために休んでおこう。」とか、自己実現のための布石みたいな考え方ではなく。ありのままの、その布団に入る時間そのものを愛せた。そして、それはとても幸せだった。



お茶を布団脇に置いて、布団でゴロゴロしながら、カヌレを食べた

リモートワーク中の旦那が、ドアを開けて私の様子を見て「かわいい」と言った。

あ、これでいいんだ、と思った。

毎日、あれやんなきゃこれやんなきゃ、を積み重ねて。イライラしてしまったり、はたまたできない自分に落ち込むくらいなら、

こうやって、休む時間を楽しんでる私の方が、魅力的なんだな。私らしいんだな。


正直、自己実現ベクトルも大好きなんです。なりたい自分になるって考え方は、とても楽しい。勉強して何かを知るのは楽しいし、雑誌を読んでオシャレを学ぶのも、本を読んで新しい考えを得るのも。

でも、このベクトルだけで生き抜くには、私は体が弱すぎるんだろうなぁ、とか。本来持ってる気質がダラダラ好きなんだろうなぁ、とか。

だから、なりたい自分になる行為を楽しむのと同じくらい、何もしない自分も好きになれたほうが、バランスの良い、朗らかな人間になれる。

そんな大事なことに気付けた、雪の日の、布団の時間でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?