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いじめられっ子だった息子から教わったこと

息子が幼稚園に入園してしばらくした頃。
あるママさんから、あなたの息子さん、いじめられているって言われて…。

幼稚園が終わった後、園庭で遊んでいる様子を見ていても、息子がやられっぱなしになっているような状況を目にして…。

幼稚園の先生に状況を確認してもらうと、やっぱりいじめられている…。それも複数人の子から。

1対1の子供同士のイザコザなら、お互いさまのところもあるのかも知れない。でも、複数人の子から息子がターゲットにされているのは、どうしても理解出来ない。

息子はちっとも悪くない!!なんで、みんなで寄ってたかっていじめられなくちゃいけないの?激しい怒りに苛まれる。

それなのに、当の本人の息子は、いたって普通に、その子たちと戦いごっこをして遊んでいる。いつも、息子だけがやられっぱなしなのに。ちっとも、その子たちのことを悪く思っていない。

私の目の前で、息子がある子たちから、蹴飛ばされているのを見る。私は、息子の腕をつかんで、その場から強制的に引き離した。

そうしたら、息子は、私の顔を睨んで、余計なことをするなって怒り出す。

私には、息子の行動が全く理解出来なかった。いつも、息子のことをいじめてばかりいる子たち。なんでそんな子たちとわざわざ遊ばなくちゃいけないのか、私には全く理解出来ない。

私が、息子を守るためにとった行動が、逆に息子に迷惑がられる。どういうこと??

この出来事が、私の心の闇(思い込み)から引き起こされていることだなんて、全く気が付かなかった。

いじめる子は、悪い。いじめられている子を守るのが大人たちの役目。それが当たり前だと思っていたから、そのことばかりに目がいって、息子のホントの気持ちに全く気付いてあげられていなかった。

息子は、年中さんからの途中入園だったから、お友達を作ることに苦労していたんだと思う。一人で遊ぶよりも、お友達と一緒にいる方が楽しいタイプ。全く、いじめられているという感覚がない。戦いごっこで一緒に遊んでくれている仲良しのお友達だと思っている。いつも、やられっぱなしなのに。だから、そんな子たちであっても、息子と一緒に遊んでくれる友達は、息子にとって大切な友達だったんだ。

そんなことにしばらくしてから、ようやく気が付いた。

でも、息子が何か体にケガをさせられたとかいうのはなかったけれど、いつも複数人の子から蹴飛ばされたりするのを、親としてだまって見ているわけにはいかない。幼稚園児の力とはいえ、蹴飛ばされたら痛いはずだ。ケガをさせられてからでは、遅い。

息子に、

お友達に蹴飛ばされたら痛いでしょ?
嫌なことは嫌だって言っていいんだよ。ママは、○○がお友達に蹴飛ばされて、痛い思いをしているの見るのつらいよ。
○○だってお友達のこと蹴飛ばしちゃうことだってあるかもしれない。そんな時も、なんでもママに話してね。

そんなような言葉を涙ながらに息子にかけた。母として、思っていることを息子にちゃんと伝えなくちゃって想いで、夢中にしゃべったから何て言ったか正確には覚えていないけれど。

でも、子供に伝わる言葉かどうかとか、細かいことはきっと関係なくて、子供って、親のホンネを見抜く力があるから、私の心の奥深くの正直な気持ちがちゃんと伝わった。

私自身も真剣に息子と向かい合ったから、その気持ちが息子にもちゃんと伝わって、それから、息子は、私に自分が悪いことをした時でも、良いことをした時でも、私に正直に話をしてくれるようになった。

このことがあってから、自分の心とも更に深く向き合うことになったし、子供と親って、心の奥深くでは繋がってるなって思う。

読んで下さりありがとうございます。

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