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セプテーニグループ新規事業プランコンテスト「gen-ten 2020」総括 優勝者×運営者インタビュー

こんにちは。セプテーニグループnote編集部です。

セプテーニグループで、毎年開催している社内新規事業プランコンテスト「gen-ten」。
今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全てオンラインでの実施となりましたが、予選・本選では、出場者によるとても熱いプレゼンバトルが繰り広げられました。

今回は、このgen-tenの総括として、本年度優勝者と、運営者のインタビューをお届けします! 

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飯田さん

gen-ten 2020 優勝者 Lion Digital Global LTD 飯田晋平
2007年にセプテーニ・ホールディングス新卒入社。その後セプテーニ・クロスゲートへ転籍し、アフィリエイト広告事業の営業、ゲームアプリ開発、越境EC支援事業などを経験。2018年4月よりマレーシアに拠点を置くLion & Lion社に出向。新規事業プランコンテスト「gen-ten 2020」に参加、海外市場を狙ったビジネスプランを提案し優勝する。

加来さん

運営者 株式会社サインコサイン 代表取締役 CEO  加来幸樹
プロフィール:
2006年セプテーニ新卒入社。ネット広告事業のクリエイティブ部門などを経験した後、新規事業プランコンテストgen-tenを通じて2018年にグループ会社としてサインコサインを設立。セプテーニグループ全体のコーポレートブランディングを推進するコーポレートデザイン室室長、グループ新規事業創出を支援するセプテーニ・ベンチャーズ取締役も兼務。

初の全オンライン開催で実施したgen-ten2020


―今年は新型コロナウィルスの影響が拡大している中での開催となりましたが、今回のgen-tenでは全体を通じてどのようなことを行ったのでしょうか?

加来さん)
今年は昨年までオフラインで実施していたものを、全てオンラインに切り替えて実施しました。

まず、出場エントリー開始の1ヶ月前から、出場意向の有無に関わらず、誰でも参加できる「gen-tenサロン」というオンラインサロンを運営し、事業プランのブレスト、相談会などを定期的に行いました。

その後、6月に出場者のエントリーを開始し、中旬に予選のプレゼン大会を開催しました。予選では、グループ執行役員メンバーが審査員となり、セプテーニグループとしてその事業をやることで既存事業とのシナジーが生まれるかといった観点などで評価します。今年は、全18チームの中から、7チームが本戦出場となりました。

予選を通過したチームにはそれぞれグループの経営陣や社外からのメンターが加わり、事業プランをブラッシュアップしていきます。

そしてその約1か月後の7月末に本戦を開催しました。
本選のプレゼン大会では、より投資的な視点から審査を行うため、ベンチャーキャピタリストなどの外部のゲストを招いて審査し、優勝者を決定しました。

ー そのような過程を経て、今年は飯田さんが優勝したのですね。
改めて、今回のgen-tenでの優勝、おめでとうございます!飯田さんはどうしてgen-tenに出場しようと思ったのでしょうか。

飯田さん)
もともと海外でビジネスを始めたいと思っていたのですが、マレーシアにきてその思いがすごく強くなりました。

マレーシアには、例えばコンビニや小さな商店などがたくさんあるのですが、中には、商売的にはとても不利な立地に構えているお店もとても多いんです。それでも商売を始めるといった、ベンチャーマインドをもった人たちを見ていく中で、それならある程度ビジネスをやってきた自分が事業を始めたら面白いんじゃないかと思ったんです。

また、これまで海外のビジネスに携わってきたのですが、マレーシアに赴任して2年が経ち、できるようになったことが増えてきたように思いました。なのでこのタイミングで出場してみようと思ったんです。

gen-tenサロンで色々な情報を得られたり意見を交換できたりしたことも後押しになりましたね。

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ー 以前から事業をやってみたいと思っていたのですね。

飯田さん)
そうですね、30代後半になって、40代をどう過ごそうか考えるようになりました。その答えがセプテーニグループの中にあるのか外にあるのかわからない中で、自分が今マレーシアという国にいるということを考えると、こっちで何かしらやれたら40代を充実したものにできるかなと思ったんです。

ー 具体的な事業内容はgen-tenに参加してから考え始めたのでしょうか。

飯田さん)
もともと、広告事業に携わり様々な仕事やチャンスを経験する中で、自分だったらどんな事業ができるかな、というアイディアにもならない小さな案はいくつか持っていました。その中で、今の自分の状況や市場だったら何ができるか考え、具体的なプランに落とし込んでいきました。

いかに周りに頼ることができるか、甘えられるかが大事

ー 予選を勝ち抜き、本選への出場が決定した後、本選までの間はどのようなことを行っていたのでしょうか。

飯田さん)
まず、予選の審査員の中で、僕の事業プランを低く評価したであろう人と、ある程度僕のプランを理解してくれていそうな人にアポを取り、両極端からの話を聞いてみました。

そうして今のアイディアがスケールできるかどうか意見を聞きながら、社内外の方々に協力いただき、僕が本当にやりたいことを言語化するためにプランを詰めていきました。

例えば、マレーシアで知り合った商品開発に詳しい方にアドバイスをもらったり、gen-ten出場経験のあるクリエイターに資料作成を手伝ってもらうなど、いろんな人に助けてもらいましたね。

また同時に、本選の審査員の方がどういうジャッジの仕方をするのかというのを調べたり、過去の本選出場者のプレゼン資料や内容を見ながらプレゼンの戦略を練っていきました。

そうした中で、予選では、海外に進出したい人たちの支援事業を提案していたんですが、本選では、自分自身がD2C事業を行うというプランに内容が変わりました。

ー 色んな人のアドバイスやサポートを受けてプランをブラッシュアップしたのですね。

加来さん)
このgen-tenは、いかに周りに頼れるか、甘えられるかがポイントになっているのかなと思っていますね。飯田さんはもちろんですが、今回準優勝に選ばれたのはBN(※)のメンバーでしたが、彼も社内外に相談できる人がいたり、まわりを巻き込むことが上手なメンターとの相性が良かったこともあり、若いながらも上位に食い込むことができたのかなと思いました。

※BN:Brand Newの略。新卒社員。

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人を巻き込むと意識するよりも、アイディアをブラッシュアップできる場を探す

ー まわりを巻き込んでいくことが、gen-tenで勝ち進むうえでのポイントのひとつでもあるのですね。

飯田さん)
そうですね。僕一人だったら、多分予選からも勝ち上がれていなかったかもしれないなと思っています。

また、gen-tenがアイディア勝負の大会だったら、絶対他の人が優勝していると思います。
でもこれは事業の創出なので、その事業をやるうえで、誰を集めたらいいかを考えたほうが勝つ確率は上がると思いますね。

本選の審査員は外部の方なので、そもそも自分たちのアイディアはどこかで聞いたことがある可能性が高いですよね。そうした中で、僕の事業プランを評価いただけたのは、多くの方々が協力してくれたおかげで、たくさんブラッシュアップすることができたからだと思います。

ー お話を聞いていて、飯田さんは、社内外での人脈が広くてすごいなと思うのですが、そういう人に出会ったり、巻き込んでいくコツなどはあるのでしょうか。

飯田さん)
難しいことではないと思います。
たとえば、誰かとコンタクトをとるとしても、昨今の新型コロナ感染拡大の状況で、みんな直接には会えないじゃないですか。こうしてコミュニティのあり方が変わってきていると考えると、別に直接でなくても、Twitterで投げかけて回答してもらうとかでもいいと思うんですよ。

僕はマレーシアにいるので社内の誰かと直接会う機会はもちろんありませんでしたが、結局人を巻き込むというよりは、自分のアイディアを面白いなって思ってくれる人たちをどんなかたちでも集められるはずなんですよね。あまり巻き込み力って考えるよりは、アイディアをブラッシュアップできる場所さえ探すことができればいいのかなと思います。

特に今回加来さんが運営してくれていたgen-tenサロンがそのような場として有効でした。

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ー なるほど。「巻き込み力」を「アイディアをブラッシュアップできる場所を探すこと」と捉えると、その数が多い方が上位に選ばれやすいというのは納得ですね。

自分の理念・信念に基づいた事業であるか、が重要な要素に


ー 飯田さんも良かったとおっしゃっている今年のgen-tenサロンでは、どのようなことをやっていたのですか?

加来さん)
ひとつは定期的なオンラインイベントです。外部からの講師や、社内のふさわしいメンバーに登壇してもらって勉強会を行ったり、失敗談から学びになることを共有してもらったり、あとは壁打ちやブレストの機会をオンラインで度々設けました。

また、サロンのメンバー同士でも、役立つ情報の共有をしてくれたりしていましたし、オンライン飲み会を何度か開催し、交流の場を設けていました。

▼オンラインサロンイベントの告知

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飯田さん)
毎回イベントを録画して共有してくれていたので、後から見直せるのも便利でしたね。

自分の興味ある内容をピックアップして自分の都合に合わせて受講でき、特別なカリキュラムを無料で受けている感覚でした。またオンラインであることで、場所も関係なく、すごくフラットに参加できるプラットフォームだと感じていました。

加来さん)
また、今年初めて行った取り組みとしては、「個人の理念をつくる」というイベントを企画しました。僕が今手掛けている事業では、企業やブランドの理念を共創する支援を行っています。これを、希望する出場者とも行ったんです。
その結果、今年は、その個人理念を事業プランの中核に据えて提案する人が多かったように感じました。

例年は、どうすればコンテストを通過できるか、事業プランを審査員に評価してもらえるか、という軸で進めていってしまった結果、最後の一番肝心な「熱量」が入らない、ということもあったかもしれません。

しかし今年は、みんな「わたしにはこんな目的あるからこの事業プランなんです」「私の理念に則ると、わたしがこの事業をやる理由があります」ということが、事業プランのスタート地点になっていた人がとても増えていました。

そこが今年のgen-tenの成果だと感じています。

また、これはオンラインだから多くの人数に対応できたということもあるかなと思うので良かったですね。

▼「個人理念をつくる」イベントの告知

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飯田さん)
僕も加来さんに個人理念作りをサポートいただきましたが、自分の事業プランと自分が本当にもっている理念が合っているかを確認することができましたね。

加来さん)
例えば「今の時代なら、この事業が当たりそう」と考えて事業プランを立てていても、前提としている時代背景が突如変わってしまうということはありますよね。なので、自分の理念に基づいた事業であるかということが、非常に大事な要素なってきていると思うんです。

今回のgen-tenを通じたメッセージであり自身の活動の軸として、「ニューノーマル」をテーマにしていたんですが、このニューノーマルって何かというと、まずは自分の衝動や欲求を信じようということを伝えたかったんです。

ー 確かに、個人の理念や衝動、欲求に則って作られた事業の方が、よりその人の思いがより強く込められそうですね。

負けられない本選・ファイナルラウンドでの戦い


- さて、次は本選についてお伺いします。去年までは合宿形式で開催されていたと思うのですが、今年はどのように開催されたのでしょうか。

加来さん)
冒頭でお話したとおり、予選は東京アラートが解除された直後くらいの6月中旬に開催したのですが、その時は、この流れでいけば、感染症対策などを万全に行ったうえで、本選はオフラインで開催できるなと思っていたんです。当時は、これまでオフラインの合宿形式だった本選をオンラインで開催するイメージは全くわかなかったので、本選直前までは、例年通りオフラインでやることを想定して準備を進めていました。

しかし、開催日が近づくにつれ、以前にも増して新型コロナの感染者数が増えていく状況を鑑み、開催の5日前くらいに、急遽本選もオンラインで開催することを決めました。

でも、オンライン開催のための企画を一から考え直す時間がなかったため、コンセプトとしてはこれまでオフラインでやってきた合宿形式の本選をそのままオンラインでやるとしたらどうやったらできるか、という風に考えました。

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なので、プログラムやスケジュールは変更せず、ただ開催場所が合宿所ではなくzoomになったという感じです。

具体的には、zoomのメインルームをプレゼンするホールとし、ブレイクアウトルームをそれぞれのチームの部屋というように見立てました。全員をホストにすることで、それぞれの部屋に行き来できるようにすることで、合宿所の環境を再現できるのかなと考えました。

本選の流れとしては、まずネガティブチェックステージといって、審査なしでまずは全員が事業プランを発表し、その後ブラッシュアップの時間を設けました。
そして、翌日の9時から本選のファーストラウンド、セミファイナルラウンド、ファイナルラウンドとプレゼン大会を行っていきました。

ファーストラウンドでは、全出場者がプレゼンをし、一位の出場者だけがファイナルラウンドへの進出が決定します。次のセミファイナルでは、ファーストラウンドで2~4位だった出場者が再度プレゼンし、その中から1名がファイナルラウンドに進出できます。そして、その勝ち進んだ2人の出場者がファイナルラウンドで優勝を争う形式になっています。

なので、出場者は少なくても2回はプレゼンするので、資料も2種類用意する必要があります。

一回目のプレゼンと二回目のプレゼンで言うことを変えたり、「通過させてくれたらもう少しここを詳しく説明します」といったさじ加減がプレゼンのテクニックだったりします。

飯田さん)
これが難しかったですね(笑)。
僕の場合ファーストラウンドで一位通過してしまったので、ファイナルラウンドで、「2回戦で話します」と言っていた内容をたんたんと話さないといけないんですよ。逆にセミファイナルラウンドで、2回戦で話しますと言っていたところを話せた人は、ファイナルラウンドでは熱量で話せるんですね。

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加来さん)
セミファイナルラウンド経由でファイナルラウンドに勝ち上がった人は、もうすでに二回プレゼンしていので、三回目のプレゼンになると事業プラン自体の説明は話すことがなくなるんだよね。その結果、ファイナルラウンドではその人のほうがとてもエモーショナルなプレゼンができちゃうんです。

なので、ファイナルラウンドはいい戦いになるんです。

飯田さん)
僕としても負けられない戦いって感じでしたよ(笑)。

加来さん)
2位になったBNのプレゼンがすごかったですよね。

飯田さん)
熱量がすごかったですね。
あの若さであの熱量で語るのと、40歳近いオッサンがたんたんと語るのでは、審査員はどちらに心が揺さぶられるんだろうと考えてしまいましたね。
若い勢力が、旧態依然の体質を倒すぞ、といったことに近いものも感じてしまって(笑)。

逆におもしろかったですね。ゲーム性があって。

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― とても白熱した戦いだったようですが、オンラインで開催したことで、違いはありましたか?

加来さん)
これまでは、本選はなるべくクローズドでやる、できるだけオフラインでやることにこだわっていたんですが、そこをちゃんとzoomでつなぎ続けるとか、コミュニケーションが絶えないようなマネジメントをしっかりやれば、むしろオンラインでも遜色ない熱量を生み出せるんだなというのは今回気づけましたね。

飯田さん)
僕は最初からオンラインでの参加だったので、全然違和感は無かったですね。むしろオンラインで開催されてよかったなと思っています。

ただ、難しかったことと言えば、審査員の反応が見えないことですね。画面の表示によってはこちらから審査員の顔が全く見えないので、自分が良いプレゼンをしたのか、悪いプレゼンをしたのか、どう思っているかがわからないんですよね。
今回で言えば、空気感というところが無い分、資料で審査してもらったから勝てたのかなとも思っていますが。

プレゼンの仕方については、メンターからもらったアドバイスでは、身振り手振りができない分、発表するときの声のトーンに抑揚をつけたほうがいいと言われました。

今後は、gen-tenで勝ち抜くためというよりは、ひとつのスキルセットとしてオンラインでのプレゼン方法を身に着けていったほうがいいと思っています。

ー 今のように、オンラインが当たり前になったら、今後、プレゼンのスキルや方法も変わってきそうですね。

オンラインになったことにより、よりフラットに、平等性が増した


ー 
飯田さんは、今回参加してみて、全体を通して大変だったことや苦労したことはありましたか?

特になかったのですが、あえて上げるとしたら、僕がやりたいビジネスが海外を対象としているため、サポーターに理解してもらうのに時間がかかったことや、日本にいる審査員に伝えるにあたって、どう言語化するかというところが難しかったですね。

逆に全てオンラインだったので、物理的距離が無い分、いろんなことのハードルが下がりました。

加来さんがオンラインサロンをやってくれたこともあり、本選出場者みんな仲が良かったんですよ。飲み会やセミナーが終わった後に残っているメンバーで、「これどう思った?」とか、逆に「この事業プランをグループ内で事業化できなかったとしても、何かの機会で、外部でもビジネス化したいの?」なども含めて、年次も場所もフラットに話せたというのがとても良かったですね。

オフラインだと入社14年目の僕にBNが何か言うのは緊張することもあるかと思うのですが、画面越しだったらそういうことを考える必要もないので、色んな視点で意見を交換したり議論できたと感じています。

また、オンラインになることによって、その場にいなければ取得できないような情報が無くなったのではないかと思います。全員同じ情報量を取れる状態にあって、あとはその使い方をどうするか、ということなので、みんなも平等性を感じていたんじゃないでしょうか。

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ー 次回のgen-tenに出場したいと考えている人に向けてアドバイスや、gen-tenに参加なさって学んだことや感想、などがあればお願いします。

飯田さん)
まず来年出場を考えている人たちにアドバイスしたいのは、過去資料やセプテーニグループのIR資料をしっかり見ましょうということですね。
結局過去にグループが出資している領域はすでに注力している分野なので、改めて僕たちが新規事業として提案する必要は無いと思います。
それであれば違う領域にしたほうがいいということがわかりますよね。

また、過去に事業を提案している人たちの資料を見れば、自分が提案しているものと何が違うかとか、どういうことをして優勝できたのかとか見れます。

自分が本当にアイディアマンではない限りは、過去資料の分析を行ったほうが、グループ利益がだせる良いプランが作れるんじゃないかと思います。

僕がこのgen-tenを振り返って良かったなと思うことは、先ほども言った通り、年次に関わらずフラットに違う視点で議論をしたり話ができたことが一番良かったと思っています。

また、ビジネスアイディアを考える事は誰でもできるんですが、実際に事業化プロセスを経験できる人ってすごく少ないと思うんですよ。
その事業化プロセスを経験するためのプログラムがセプテーニグループにあって良かったですし、実際すでにそのプロセスを踏んだ人たちがオンラインを通じて簡単に話したり相談できたのが一番大きかったんじゃないかなと思います。

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実際gen-tenに出る前に現在グループ会社の代表でもあり、僕のメンターでもあった同期に「こういうアイディアってどう思う?」というのを聞いてみたところ、「ノーリスクなんだし、出場してみればイイじゃん」って言われましたね。

他の同期や奥さんに聞いてみても、「別に解雇されたりしないんでしょ?」って言われたら、こんなにチャンスがあることもないし、逆に、事業責任者をやっていましたという肩書ができたら、キャリアとしてもプラスになる可能性の方が高いじゃないですか。

ノーリスクでハイリターンなプログラムなんだから、僕と同じ年次、10年以上の人たちがむしろもっと積極的に参加すべきだなと思いましたね。

セプテーニグループがさらに大きくなるのであれば、もっとたくさんの新しい事業がでてこないといけませんよね。
周りに優秀な若い人材がたくさんいる中で、仮に自分の天井を感じてしまって悶々と働いているくらいだったら、gen-tenにでて、ラッキーでもいいから事業化プロセスを踏んだほうがいいと自分が参加してみて思いました。

新しい人たちと繋がれる機会にもなるので、こういう機会はベテラン層こそ利用すべきだと振り返っています。

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ー 前回の加来さんへのインタビューでも、ベテランの人ほど参加してほしいとお聞きしていましたが、まさに飯田さんが感じられたことがそのものだったようですね。

オンラインだからこそ、本来やるべきことが明確になった

- 加来さんは、初の完全オンライン開催となった今回のgen-tenを運営してみて、全体的にどのようなところが良かったと感じましたか?

加来さん)
なんでもかんでもオンラインにしたくはないなと僕は思っているんですが、でもオンラインでも開催できた、そしてむしろオンラインだからこそ本来やるべきことがとても明確になったということはあるかなと思っています。

先ほどの個人理念を作る企画もそうだし、熱量を絶やさないようにコミュニケーションを設計していく、とか、本番では盛り上がるような演出をする、全員がプレゼンしやすい環境を構築する、ふさわしい審査員を選定する、といった本来やらなければならないことをひとつひとつ問い直すきっかけになったことが良かったですね。

例年通りであれば、どうしてもいままでこうやってたからこのままやればOKっていうように見過ごしてしまっていたところを考え直すことができました。

そして今回ベテランの人が出場してくれて、優勝してくれたというのはすごく喜ばしいことだなと思いつつも、飯田さんも感じてくれたメリットがgen-tenにはあるからこそ、もっともっと多くの人に価値を感じて参加してもらえるようになるといいかなと思っています。

ー 今年のgen-tenはオンラインで成功したということで、来年もオンラインでの開催を考えていたりするのでしょうか?社会の情勢をみながら、というかたちでしょうか。

加来さん)
いい意味で社会の情勢はどうでもいいなと思うようになりましたね。

ちょっと前だったら、これまで通りの方法でやらなければならないから、本選までには落ち着いていてオフラインで開催できますように、というちょっと願う気持ちもあったと思います。

でも今は逆に、その時の情勢がどうなっていたとしても、そこに合わせて自分が何をできるか、ベストな企画を作れるかが大事だと強く考えるようになりました。そういう意味では、今回はとてもいい機会でしたね。

来年もそういったスタンスで、より早い段階から自分側に覚悟をもって、より良い大会を作っていきたいと思います。

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― ありがとうございました!

**編集後記**

全てオンラインでの開催となった今年のgen-tenですが、
運営者も優勝者もとてもポジティブにとらえ、当たり前を見直すきっかけや、新たな学びの機会となったようでした。
どんな状況下でも変化に適応して、新規事業を生み出し続けるセプテーニグループの文化を、これからも大事にしていきたいと思います。

#セプテーニグループ #新規事業 #genten #社内新規事業プランコンテスト #アントレプレナーシップ

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