見出し画像

デジタル広告業界の健全な発展にむけてセプテーニグループが取り組んでいること【前編】

こんにちは。セプテーニグループnote編集部の宮崎です。CSR委員会の事務局を担当しています。

セプテーニグループでは、CSR活動の重点テーマの一つに「デジタル広告業界の健全な発展」を掲げ、活動を推進しています。今回のnoteでは、デジタルマーケティングに関わりのあるみなさんにお集まりいただき、セプテーニグループにおける最近の取り組みについてお伺いしました。ぜひご覧ください!

ーーーーーーーーーーーーー

画像1

岡田さん:
2003年にセプテーニに新卒入社。入社3年目にジョイントベンチャーの立ち上げに参画。セプテーニ帰任後、営業・メディア・クリエイティブ部門などを経て、2018年にコミックスマートの取締役、2019年1月よりグループ執行役員に就任。

画像2

大久保さん:
2011年セプテーニに新卒入社。入社以来営業として様々なクライアントを担当し、近年は営業組織であるビジネスプロデュース本部の責任者を務める。社内アワードであるセブンスター賞にて、新人賞・プレイヤー賞、担当するプロジェクトでグループ年間MVPを受賞。

画像3

本間さん:
2007年セプテーニに新卒入社。長年運用型広告に携わり、現在はメディア本部でメディア対応・メディアソリューション関連の責任者を務める。社内アワードであるセブンスター賞にてマネージャー賞を受賞。CSR委員会/デジタル広告業界の健全な発展分科会の責任者。

画像4

甲斐さん:
2011年にセプテーニに新卒入社。様々な業種のクライアントを営業として担当。社内アワードであるセブンスター賞にてプレイヤー賞、プロジェクト賞を受賞。CSR委員会/デジタル広告業界の健全な発展分科会メンバー。

経営理念の刷新がもたらしたもの

─ セプテーニグループでは、デジタル広告業界の健全な発展のためのポリシー「セプテーニグループ 3つの約束」を掲げ日々業務を推進しています。

画像5

そして一年に一度デジタルマーケティングに関わるセプテーニグループのメンバーが、どの程度このポリシーを意識して業務を行っているのか、また、対処すべき大きな課題はないかを吸い上げるためにフィッティングアンケートを実施しています。

先日みなさんにもアンケート結果の概要を共有させていただきましたが、2020年11月に実施したアンケート結果をご覧になって、いかがでしたか?

本間さん:
毎年そうですが、今年も3つの項目すべて、とても高い水準で共感してもらっているなと思います。今年は昨年に比べて「可能性への挑戦」への意識がとても高まっているのが大きなトピックですね。

─ そうなんですよね。何かきっかけのようなものがあったんでしょうか?

大久保さん:
Septeni Japanでは、2年前の2019年10月に経営理念を、その翌年に行動規範を刷新しています。

画像6

▲Septeni Japanの経営理念

大久保さん:
この経営理念が打ち出されたこと、そしてそれを経営陣中心に発信し続けたことが、「可能性への挑戦」への意識に大きな影響を与えたんじゃないかと思っています。

そもそも可能性に挑戦しましょうって至極当たり前の話ですよね。すごく大事なことだとも思います。でも多くのメンバーからすると、目の前のパートナーとの足元の業務に責任を持って向き合う中で、「可能性への挑戦」のプライオリティが上がりづらい、というのも理解できる。だからこそ何か手を打たなければと、個人的に課題に感じていました。

Septeni Japanで、顧客ビジネスの成長という明確な指針が打ち出され、更に行動規範ができた。そしてそのベースというか礎となる3つの約束がある。僕は3つの約束の立ち位置をそのように捉えています。

つながりをもってこれらを各自が語れるようになったことで、メンバーたちの目線が、より高く、かつ長期的になったと思うんですよね。

─ 高く、かつ長期的?

大久保さん:
高くについてはそのままですね。目線が高くなった。いい意味で、今まで僕たちがみていた領域って狭かったと気づけたんですよね。そこからまずは「意識してみよう」、そして「行動してみよう」にレベルが上がったとも言えるかなと思います。

画像14

大久保さん:
次は長さの話なんですけど。顧客ビジネスの成長って、1,2ヶ月といった短期で出来る課題解決はあまりインパクトがあるものではないので、長くお付き合いすることが前提になりますよね。

つまり顧客ビジネスの成長に貢献するためには、長くお付き合いいただく必要がある。そして長くお付き合いいただくためにどうすべきか、というのを考えれば、これまでとは違う、次の一手を自然と意識するようになり、行動に移せるようになる。そういう意味で挑戦とかへの意識が上がってきているんじゃないかなと思っています。

本間さん:
僕は毎年フィッティングアンケートの結果を確認しているんですけど、3つの約束のうち、「真摯な対応」「品質向上」については、ずっと意識度合いが高かったんですよ。一方「可能性への挑戦」は、その2つに比べると相対的に低かった。

大久保さんが言ってくれたように、Septeni Japanの「顧客ビジネスの成長のために」というメッセージがみんなに浸透していて、実行レベルに達している、ということなんだと思います。

社内でのコミュニケーションを見ていても、チャレンジ・挑戦って言葉をよく見聞きするんですよね。実感としても「可能性への挑戦」への意識は上がってきてるんじゃないかなって思っていたので、あらためてアンケートで裏付けられたのかなと思います。

画像8

真摯さ、真面目さをキープしたまま、さらなる可能性への挑戦を

─ Septeni Japanでは、対象となる顧客に対して顧客満足度調査を行っているそうですが、調査結果に、この3つの約束について何か表れていることはありますか?

本間さん:
調査項目の中に、Septeni Japanの強みやパートナーとして選定いただいた理由などを記載いただく項目があるんです。その中で「真面目」「真摯」という言葉をよく回答いただきます。一人ひとりのメンバーが、そういったスタンスをもって日々顧客と接している結果だと改めて感じますね。

顧客の生の声って、やっぱりすごく響くんですよね。本当にありがたいなと思います。またこういった顧客のリアルな反応は、僕たちが推進しているデジタル広告業界の健全な発展の活動が社内に浸透しているかどうかを測るものでもあると思っているんです。そういう意味では、顧客の生の声で「真摯さ」のような点を評価いただけたことが、活動をより推進していく上での励みにもなります。

大久保さん:
確かにコンペのフィードバック等でもよく「セプテーニさんって真面目だよね」と言っていただきます。ただ、それは僕としては良くも悪くも真面目、というニュアンスだと捉えています。

良い部分は、さきほど本間さんが言ってくれた「真摯さ」の部分。僕らの強みであるとも思います。

一方で可能性への挑戦については、まだまだだと思うんです。社内のフィッティングアンケートを見ても、昨年より上がってはいますが、相対的に他の項目よりスコアが低い。

評価いただいている真摯さという我々の強みを維持した状態で、もっともっと挑戦できる組織にしていきたいと思っています。

▲昨年実施したインタビューの中でも、「法令やルールはしっかり遵守しつつも、クライアントと一緒に、もっと意識的に新しい試みに挑戦していきたい」というコメントがありました。

大久保さん:
たとえばいま力を入れている電通さんとの協業もその一つだと思います。決算発表でも開示されていましたが、彼らと協業させてもらう機会がとても増えています。これからも連携を深めることで、電通さんと一緒に、より大きなビジネス課題の解決や、より大きなターゲットに対してのマーケティング活動に携われると思いますし、そうしていきたい。そうすれば自ずと、挑戦への意欲も増すと思うんです。

画像9

▲2021年9月期第1四半期の決算報告書資料より。

─ 確かにそれはありますね。周囲があたりまえに新しいことにチャレンジしていたら、自分も何かやってみようかな、というメンバーも増えると思います。土台が押し上げられるというか。

大久保さん:
そうかもしれませんね。電通さんと一緒に仕事をするようになって、彼らの引き出しの多さ、アプローチの仕方など、一つひとつ勉強になることが多く、刺激をいただいています。ここで得たことを、どんどんセプテーニの文化にマージしていきたいですね。

三つ子の魂百まで

─ ありがとうございます。甲斐さんは先日まで電通デジタルさんに出向していたんですよね?

甲斐さん:
はい。実はセプテーニに帰ってくるのは約7年ぶりです。いろいろな会社に出向させてもらって、先日セプテーニに帰任しました。

どの会社にいたときも、セプテーニのメンバーとは連携をとって仕事を進めていたんですけど、レスポンスのスピードも早いですし、回答の仕方もホスピタリティが高く、ものすごく助けてられましたね。さきほどもお二人が言っていた通り、行動と「3つの約束」がリンクしている実感はあります。

画像10

甲斐さん:
実は以前、出向チームの運営をより良くするために、電通デジタルさんに出向しているメンバーで独自のミッション・コアバリュー・行動規範を策定したんですけど、「3つの約束」の要素が、そこにうまく盛り込まれていたんですよね。意識したわけではなく、自然に。

三つ子の魂百までじゃないですけど、セプテーニで働いている人には、しっかりこの価値観が浸透しているんだなと、とても印象的でした。

本間さん:
そういえば最近「これって大丈夫ですか?」という相談が増えてるんですよね。これもこの健全化の活動が浸透しているからこそだと思います。

「これは景表法に抵触しそうな気がするんですがどうでしょうか?」「今度クライアントにこういう表現を提案しようと思うんですけど、このあたりが不安なので確認してほしいです」とか。セプテーニが担当していないクライアントのクリエイティブについて意見を求められることもあります。

最近は社外のセミナーに登壇したり、JIAA(※)での活動が増えたりしているので、僕がこの分野を担当していることが社内で広く知られるようになったのもあると思いますが、それと同時に、以前に増して社内の感度が上がっている感覚はありますね。

※JIAA:一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会

甲斐さん:
それをSlackのオープンチャンネルでやりとりしているのがすごく良いと思いました。けっこうみんな見てると思います。誰に相談すればよいのかもわかるし、その事例について知識をストックできる。

画像11

─ そうなんですね。私は毎月社内で実施しているコンプライアンステストのコンテンツを作成しているのですが、この1年くらいでSepteni Japanのマネージャーから「こういうヒヤリ事例があったので、啓蒙のために問題に反映してほしいです。」というリクエストが来るようになりました。これもすごく良い流れだなと思います。

コロナ禍での意識変化

─ メディアプラットフォーム事業を担当されている岡田さんは、客観的な立場から、こういった価値観の浸透について何か思うことはありますか?

岡田さん:
Septeni Japanの体制、方向性や戦略、メッセージの打ち出し方がここ数年で変わって、それが現場にしっかり浸透しているんだなというのを、このアンケート結果とみなさんのお話から感じました。

あとは電通さんとの協業が予定通り進んでいるのも、大きく影響しているだろうなと思います。電通さんとはオンラインとオフラインの統合案件をご一緒することが多いと思うんですが、オンオフ統合って、オンラインをメインで対応する場合に比べると、当然、見るべき領域が広がりますよね。ダイレクトレスポンス中心のケースより、もっと高い視点で顧客にとって何がベストかを考え、いろいろなものを見る必要がでてくる。そうすると、自ずと求められる適正なマーケティングのレベルもより上がっていくわけです。

そこに対して電通さんと一緒に向き合っていくうちに、自分たちの意識も引き上げられるというか。電通さん自身が業界のルールを率先して作られているので、そういったお作法を現場の中で勉強させてもらって、社内で活きているんじゃないかなと。

▲電通さんとは共同でツール開発なども行っています。

─ なるほど。さきほど大久保さんからも電通さんとの取り組みによる変化についてコメントがありましたが、ポジテイブな影響が多くありそうですね。

岡田さん:
あともう1個加えるなら、コロナ禍においてのリモートワークって、セプテーニグループのメンバーの意識を変えたと思います。

オンラインのやりとりが中心になると、社内も社外もコミュニケーションの濃淡が生まれやすくなりますよね。ちょっとしたコミュニケーションのズレによって自分たちの日々の活動が伝わりづらかったり、顧客の信頼を失う可能性もあります。顧客と信頼を築き、満足度を高める難易度は、対面で仕事をしていた頃よりだいぶ上がっているんだろうなと。

画像12

岡田さん:
でもしっかり業績を伸ばせているじゃないですか。それって、グループメンバーそれぞれが、日々いろんな工夫をしてくれているからだと思うんですよね。顧客との向き合い方などの面で、「3つの約束」に記載されたような力がより強く発揮されたってことだと考えています。

大久保さん:
それはありますね。役割、役職問わず、大きな変化の中で各自がいろいろな努力をしています。

例えば、個人的な話ですが、僕は雰囲気づくりをすごく重視するタイプだったんですよ。空気を読むというか。でも当たり前ですがリモートになると雰囲気では乗り切れない、誰が言うかじゃなくて、何を言うか、がより大事になった感覚はありました。

なので、オンラインでもみんなで円滑に場を仕切れるように、ファシリテーションのスキルを習得した、というのはあります。

本間さん:
雑談などのカジュアルなコミュニケーションが減っている分、オンの状態でのコミュニケーションの濃度は、今まで以上に気にするようになりましたね。いまも工夫しながら、試行錯誤しながらやっている最中ですけど、現場も一つひとつ試行錯誤しながら向き合ってるなと思います。

もちろん僕たちからもいろんな発信をしましたが、それ以上に現場からどんどん声が上がってくる一年だったと思います。本当に適応度が高くてすごいと身内ながら思いましたね。

デジタル広告業界の健全な発展のために意識していること

─ 適応度の高さ、とても感じますよね。ちなみに大久保さんにお伺いしたいんですが、部門責任者としてデジタル広告業界の健全な発展のために何か意識していること、取り組んでいることってありますか?

大久保さん:
大切にしているのは業界「全体」を健全に発展させる、という意識ですね。そのためには2つ大事なことがあると思っています。1つ目は短期的な利益だけに目を向けすぎない、ということです。

画像13

大久保さん:
僕はアプリのマーケティングにここ10年くらい携わっているんですけど。いまでこそ規模もある程度大きくなりましたし、いろいろなルールも出来ていますが、スタートしたばかりの分野って、良くも悪くもルールが整備されていないんですよね。アプリのマーケティングも立ち上げ期はそんな感じでした。世の中的にはあまり好ましくない方法で、短期的な利益を得る方法もいろいろあったと記憶しています。

そんな状況の中で「3つの約束」が公開されたので、僕たちはある意味これを判断基準として使っていました。もし判断に迷ったらここに立ち返ろう、損得ではなく善悪で考えたらこの対応はどうなんだろう、そんな感じでしょうか。

勢いがある成長市場って、成熟市場に比べて自由なんですよね。やり方次第でどんどん成果が上がる。ただその分、成熟市場よりも個々のプレイヤーが責任をもって対応しなきゃいけないと思うんです。そこでつまずいたら市場の成長にも悪影響が出てしまう。その責任を果たすためにも、判断軸として「3つの約束」を使っていました。

画像14

大久保さん:
それから2つ目が「全体」を意識することです。これも当たり前ですが、自分たちだけが良ければそれで良い、というのは違うよねと。自社の短期的な利益だけではなく、市場全体の健全な発展に繋がるのかという判断軸で意思決定をしていくことを心がけています。市場全体が健全に発展した結果、自社も成長出来るんだと思っています。

─ ありがとうございます。3つの約束の序文でも「ステークホルダーのみなさまと三方良し(売り手良し、買い手良し、世間良し)の関係を築き」という記載を入れています。その考え方にとても近いですね。

ーーーーーーーーーーー

後編につづく

(後編では、コミックスマートが公開した「3分でわかるステマ防止マニュアルsupported byWOMJ」に込めた思い、4人それぞれが語るデジタル広告業界の健全な発展にむけての展望などをお伺いします。どうぞお楽しみに!)

#セプテーニグループ #CSR #デジタル広告業界の健全な発展   #インタビュー