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プレイヤーであり、作曲家だからこそ思う「録音のやりとり事情」

こんにちは、望月ヒカリです。フリーランスの作曲家&鍵盤弾きです。

Twitterを見ていたら、興味深い記事がTLに流れてきました。

作曲家の天休ひさしさんによるこれらの記事は、依頼する側とされる側のことが、とてもわかりやすく書いてあって、面白かったです。共感できるところもたくさんありました。

私はプレイヤーでもあるし、作曲家でもあるので、まさにどちらの気持ちもわかります。でも、もう一歩突っ込んで話がしたい、、、というわけで、今回はこれについて触れていきます。深掘りします。

・外注する=その人に頼みたい理由がある

自分以外の人に頼む=私の場合は竿物系、いわゆるギターやベースが弾けないのもあって、外注する機会が特に多いです。ボーカルも外注が多いです。たまに自分で歌いますが、基本的には餅は餅屋だと思っています。管楽器、弦楽器、和楽器などは、機会こそ少ないですが、外注したい理由もわかります。

ソフト音源がいくら良いものが出てきたとしても、やっぱり生には敵わないですね。同じ楽器だとしてもミュージシャンによっての個性もあるので、楽曲によってお願いする方も変わってきたりします。あとは、長く一緒にやっている人には、多くを語らなくても通じるものがあるから、継続してお願いしたりもしますね。私のことをわかってもらえるだけでも楽です。

ボーカルに関しては、求めている声質で選ぶのはもちろん、判断基準としては、私の場合はリズムが良い人、いわゆるボーカルならではのピッチ感やニュアンスを出すのが上手い人を選ぶようにしています。

新規で頼む場合には、音楽性や出音での判断ももちろんありますが、普段からの発信内容や、あと、顔や服装がわかる人はそれらも見たりします。人となりは音にも現れるので、そういうところから判断したり。参考の資料は個人的にはたくさんなくてもいいと思っちゃいます。あれこれ作れます!演奏できます!よりも、得意なものや、その人のエネルギーが感じられるものが1.2あるだけでも十分かなと。

・わたしの魅力とは

鍵盤が弾ける人が山ほどいる中で、私に発注してくださる方は、こう評価してくれています。

「リズムがいい」(バンド上がり、エレクトーン&ブラバン(打楽器)の経験者、過去にドラム&パーカッションをやっていたのもある)
「歌いやすい」(プロミュージシャンとして歌伴の経験が豊富)
「ダイナミックなプレイから温かい音まで個性がある」

と言ってくださいます。発注以外のケアをしてくれたり、音楽以外の部分で「やり取りが丁寧」、と言ってもらえるのも嬉しいですね。

プレイの話で言えば、もともとクイーン、ベン・フォールズ・ファイブ、ジェリー・リー・ルイスが好きだったんですが、その後、ミシェル・カミロにハマり。あとはダニー・ハサウェイ、リチャード・ティー、レイ・チャールズも好きでコピーしていました。コピーは他にもたくさんたくさんしましたが、そこを経てから、チック・コリアやビル・エヴァンスなどのジャズに入ったので、何かが独特なのかもしれません。あとは、母になってから音に女性らしさと深みが加わったと言ってもらえます。パーカッシブ、リズミックな演奏に加えて、対極にも思える柔和さが加わったことで、またオリジナリティになったかと思います。

作曲については、バンドあがりなのもあって、バンドサウンドが得意です。必然的に依頼も多いです。ピアノ一本、とかピアノとエレピ、オルガン、などの鍵盤系でまとまる曲の依頼も多いですね。歌伴をやるのが多いからか、空気感や呼吸を大事にしたい曲も好きですね。曲調については、ポップでキャッチーだけど、コードワークに個性があると言われます。歌謡曲を良く聴いていたのもあって、どこか懐かしさを感じる曲も得意としています。

自分で自分の売りがなんなのかを書くのが難しいっていうひとは、人に聞いてみると良いです。「何の人」と認識されているのかって、結構ズレがあったりもしますよね。私も小さい頃からバリバリのクラシックで育っていたと思われていたので、お笑い系のことを発信するだけで珍しがられたりとかもありました。ズレまくりです(笑)

・宅録ミュージシャンとは?

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