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うつ病完治への道(6)〜泥沼化(ハウツー本(1))〜

出口を完全に見失った僕は、本屋さんで見かけた「○○の方法」とか「○○の法則」といった、いわゆる「ハウツー本」に、その糸口を見つけ出そうとし始めます。

これが後に病状を長引かせ、泥沼化させた大きな原因になった事実には間違いありません。

藁をもすがりたい気持ちと、そこにすぐ答えがあり、今すぐにでもこの苦しみから解放されるような強い誘惑と錯覚。

著者や出版社も心の弱い部分に結びつきやすい言葉を選び、売上に結びつけたい意図があるのかも知れません。

ちなみに「○○の方法」などのキャッチコピーは30年経った今でもよく見かけるし、この傾向は変わっていないと感じますね。むしろ増えているようにも。

個人的な感覚としては、あまりいい気持ちがしません。

今はスピードが求められるネットの時代。

じっくり考える面倒な過程は省略して答えだけを取捨選択して行きたい読み手側のニーズと、人目を惹きたい書き手側の意図がガッチリ噛み合ってしまっているのかも知れません。

ただ、冒頭でもお伝えしたように「○○の方法」などと書かれた「ハウツー本」が僕の症状を泥沼化させた事実には違いありません。

健常者は情報の取捨選択が容易く出来るかも知れないけど、崖っぷちに追い込まれた人間にとっては、ライオンの檻に閉じ込められて鍵を掛けられるようなものでした。

思考力も判断力も鈍った頭で、鍵の掛かった檻の中を素手でライオンと戦わなければなりませんでした。


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