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うつ病完治への道(5)〜神経内科〜


30年前の当時、精神疾患に対する理解や認知度も低く、専門医へ通うことには正直抵抗がありました。

一方、専門医なのだからすぐに良くなるだろうとの寄せる期待があり、病状も切迫していたことから通うことを決心したのです。

専門の先生だから僕の症状や心の悩みを親身に聞いてくれて、適切な治療を受け、すぐ良くなるに違いないと思い込んでいました。

通院も「今日は先生にこんな話をしてみよう」と、大変心待ちでした。
最初の頃だけは。

ところが、僕が熱心に伝えても話半分、来る日も来る日も、減りも増えもしない薬。

ふと待合室を見渡せば、ボロボロの本に赤い線を引いて同じ箇所を何度も何度も繰り返し読んでる人、10年も通っているという患者さん。

えっ、もしかして治らない?

やっとの思いで開けた重い扉の向こうは、更に1000もの扉が構えているような、絶望にも似た感覚を今でもはっきりと覚えています。

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