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青い鳥をみつけて泣きだした

何年も前の写真を見ていたら
オオルリという鳥の写真があった。

その写真を見て思い出したこと・・

東京から来てくれた親子
お父さんと小学4年生の男の子
自然が大好きで、いつも家族(3人)で
いろんな所の山や森へ行ってるとか・・

今回は、お母さんは来られなかったと
お父さんが話してくれた。

そんな親子を、ある森へとご案内
僕「ぼく、ここに来るの楽しみにしてたんだ!」
私「そうなんだ!森のこと、たっくさん教えてあげるねぇ」
僕「やったぁー」

植物のこと、動物のこと、森のこと、自然界のこと
何を話しても、目をキラキラさせて聞いてくれる。
解らないことは、どんどん聞いてくる。

本当に森が好きなんだなぁ。
今思えば、森というより自然が好きな子だったんだね。
昆虫も爬虫類も平気だって言ってたし。

この日は、鳥のさえずりもほとんどなく
木々たちが、さわさわと話をしているだけだった。

案内も終盤に入ると、キレイな鳥のさえずり
僕「なんか鳴いてる」
父「きれいな鳴き声だね。今まで聞いたことがないね」
僕「うん、どこにいるんだろう?」
私「あの鳥はオオルリって言うんだよ」
僕「オオルリ?どんな鳥?見てみたい!」
私「オオルリはね、幸せの青い鳥って言われてるの」

こんな会話をしたら、僕ちゃんどうしても見たい!って

近くにはいるんだけど、姿を隠してて見えない。
仕方がないので、奥の手を使ってみた。
奥の手と言っても、口笛で真似をするだけなんだけど・・

そしたら、もっと近くに飛んできて姿を現してくれた。
私「ほら、あそこにいるよ!分かる?」
父「あっ!いた!」とカメラを向ける。カシャカシャ!
僕「え~~どこどこ?」
私「ほら、あそこだよ」と指をさすと
僕「あっ!ほんとだ!ほんとに青い鳥だ!」

お父さんと二人で喜び合っていた。

「青い鳥を見ることができたから、幸せになるよ~」
そういったら、突然、僕ちゃんがしくしくと泣き始め
お父さんにしがみついて呟いた。

「お母さん元気になるかなぁ?」

私が、(´・ω`・)えっ?という顔をすると
お父さんが「実は今、病気で入院してるんですよ」

私は、僕ちゃんの目線に立って
「幸せの青い鳥は、みんなを幸せにしてくれるんだよ。
だから、帰ったらお母さんにここの森のこと
幸せの青い鳥のこと、いっぱいいっぱい教えてあげて!
そしたら元気になるから」

僕ちゃんは涙を拭いて元気に「うん!」と言ってくれた。

帰り際、僕ちゃんが私に
「今までいろんな森に行ったけど、今日が一番楽しかった」
と言ってくれたのが、最高に嬉しかった。

お父さんも「今度来るときは妻も一緒に連れてきますので」
と言ってくれて、嬉しさのあまり涙が込み上げてきた。
ガマンしたけど・・

あれから、5~6年経ったかな?

今のこのご時世で、来たくても来れないのかもしれないけど
幸せにしていてくれたらいいなぁ~

幸せの青い鳥「オオルリ」

みなさまにも幸せが訪れますように。


最後まで読んでくれてありがとうございます。


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