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民生委員・児童委員って何?

 毎年5月12日は「民生委員・児童委員の日」に制定されています。この日から1週間は「活動強化週間」として、民生委員・児童委員(主任児童委員)やその活動について理解を深めてもらうPR活動を全国各地で行う期間となっています。センズでもこの機会に皆さまの生活の助けとなる民生委員・児童委員についてご紹介していきます。

●民生委員・児童委員って何?

「民生委員」とは、民生委員法に基づいて厚生労働大臣から嘱託された非常勤の地方公務員です。
 近年、核家族化や一人親世帯の増加に伴い地域社会との繋がりが薄くなってきています。それにより、子育てや介護の悩み、障害や高齢者の孤立、支援が必要なのにそれを受けられない等の様々な問題が噴出しています。このような問題に対して、民生委員は地域住民の立場から生活全般に関わる相談・援助活動を行っています。例えば、一人親で子育てに悩んでいるものの身近に相談することも出来ない人でも、民生委員が相談に乗り、適切な人物や団体を紹介してもらうことで悩みや不安解消に繋がる可能性があります。
また、児童福祉法によって全ての民生委員は同時に「児童委員」も兼任しています。妊娠や子どもに関する不安や悩み事までも相談支援を行っています。児童委員の中には児童に関することを専門的に担当する「主任児童委員」の指名を受けている人もいます。
 民生委員・児童委員は公務員であったり、行政からの指名を受けていることもあり、非常に格式高いイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、乱暴に言ってしまうと「地域の何でも相談役兼つなぎ役」です。どんな些細な悩み事や不安でも構わないので、必ず相談者の立場に立って親身に考えてくれる方と思えば相談もし易いと思います。民生委員・児童委員は全ての市町村(全国で約23万人(2020年時点)が活動しています)にいますので、日本にお住まいの方は誰でも相談することが可能です。

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東京都生まれの民生委員・児童委員イメージキャラクター ミンジー

●どのような人が民生委員・児童委員になってるの?

 民生委員・児童委員は地域の推薦を受け、厚生労働大臣の委嘱を受けた方です。自らも地域住民の一員として担当地域の実情をよく知っていることは元より、社会奉仕の精神、基本的人権の尊重、政治的中立などの考えを持った方が町会・自治会等で推薦もしくは公募での募集でなります。更に、様々な相談を受けるため、守秘義務を守れる口の堅さも重要な要素に上げられます。このように地域の中で信頼され、その実情を把握している方だからこそネットだけでは解決できない問題へもアプローチしてくれます。

●民生委員・児童委員の報酬はどれくらい?

 民生委員・児童委員は完全なボランティア(無償)です。交通費、通信費、研修参加費以外の報酬は一切貰っていないです。

●もっと詳しい活動内容を教えて

 内閣府大臣官房政府広報室により詳しい活動内容や事例がまとめられているので参照ください。

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●どうやって相談するの?

 もしお住まいの地域の民生委員・児童委員がわからない場合、各市町村のホームページや各都道府県の民生委員児童委員協議会にお問い合わせください。もしくは実際にお住まいのお役所をお尋ねすれば親切に教えて頂けると思います。

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●最後に

 核家族や一人暮らし世帯の増加に伴い、近隣へのご挨拶もなくなり、隣に誰が住んでいるのかわからないという人も多いのではないかと思います。しかし、体調の急変や突然の災害のように「何かあったとき」に助けてくれるのは同じ境遇に身を置いている近隣に住む人だったりします。ネット上で誰もが繋がれる時代になりましたが、自分が住むリアルな場で「何かあったとき」に頼りになる人を知っておくことは大きな保険だと思います。それは決して民生委員・児童委員である必要性はないですが、一つの選択肢としてその存在を頭の片隅にでも留めておいて頂けると幸いです。

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