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スール制度はブラック校則に入りますか?
どうも、仙崎サルファです。
先日、『ブラック校則』という邦画を見ました。
校則の厳しい高校を舞台に、抑圧された学生たちが校則を変えるために奮闘する、という王道の青春ストーリーで楽しめました。
出てくる学生たちがそれぞれ得意なもの、好きなことを持ちつつもそれらを上手く生かすことが出来ずに校則や同調圧力など、狭いコミュニティ内でありがちなプレッシャーに縛られ、辛さを抱えているという背景があり、途中衝突したりもするけど最後には一致団結して彼らなりの勝利をつかみ取る、という痛快な青春モノでした。
主役の二人とヒロインだけじゃなくて、彼らのクラスメイトにも描写が割かれている分、どのキャラクターの立場からでも物語に入れるというか、どのキャラクターにも共感できるのが秀逸だと思います。
なんか、クラスの空気感が本当に等身大の中高生なんですよね。観てて懐かしかった。
現役中高生やかつて中高生だった人に満遍なくおススメできる作品です。
この映画が作られたのは2019年です。去年作られたピチピチの映画ですね。
それにしてもなんだか近年、ブラック校則について世間の関心が向いてきてるのかな~って感じることが多いです。
最近話題になったのでいうと、ツーブロック禁止とかポニーテール禁止のニュースとかありましたよね。頭髪関係は昔からどんな学校でも満遍なく規則が厳しかったりして、幅広い世代の方が注意された経験をお持ちなんじゃないでしょうか?
仙崎さんが中高生だったのはもう10年くらい前なんですが、身だしなみについては色々言われてた経験がありますね。
映画「ブラック校則」でもカギになってた髪の色とかもそうなんですけど、パーマ禁止とかピアス禁止とか、下着の色は白指定とか、眉毛の剃りこみ禁止とかもありました。
でも眉毛に関してはちょっといじったところでどうせ分かりゃしないので皆しれっとやってました。
たまに指摘を受けても「散髪屋で顔を剃ってもらったらこんな風にされたんですよ~!」とか言ってれば逃れられましたしね。あるようでないような緩い校則でした。
ただ僕のクラスメイトで、ある日突然眉毛を全剃りして来た男子とかが居て、流石にその子は担任に眉毛書かれてましたね。マジックで。急に眉毛全部無くしてきたうえにマジックで眉毛書かれるなんて泣きっ面に蜂みたいなお話ですね。
まあ思い出話もさておきブラック校則が問題視されている昨今、そんなブラック校則を見直そう!っていう動きも活発になって来てるんですよね。
今から2か月くらい前(2020年9月頃)の話になるんですけど、宝塚音楽学校がブラック不文律を一部廃止するというニュースが話題になりました。
2年制の宝塚音楽学校では下級生のことを予科生と呼び、上級生のことを本科生と呼びます。
予科生は本科生のことを敬わなければならず、そのためのルールとして
・本科生(上級生)が予科生(下級生)を選び、
1年間、1対1で指導する仕組み
・生活記録や掃除の状況などを、予科生がノートに書き、
本科生に提出させることが過度になっていたこと
・上級生が乗っているかもしれない阪急電車へのあいさつ
・上級生の前では眉間にしわを寄せて口角を下げる
「予科顔」という表情をすること。
(NHK NEWS WEB 不文律見直し 宝塚音楽学校に聞いてみた より引用)
というものがあり、これらの見直しがされたというわけです。
1対1での指導だと閉鎖的になるぶん、パワハラの温床になりかねないという意見はごもっともですし、今後はグループ単位での指導に変更されるということで、まあそのほうが健全だし指導の客観性も高まるよなぁと納得はできます。僕の理性的な部分は大賛成です。
しかしこう……『女の園での1対1の関係性』というものにファンタジーを抱きがちなその筋のオタクとしては、それを無くしてしまうのはちょっと惜しいなんじゃないかな……とも思ってしまうのです。
『女の園での1対1の関係性』
『上級生が下級生を一人選び、個別に指導する』
そういうの、オタクの皆さんなら大好きでしょう?
だってほら、これマリみてとかでよく見たアレじゃないですか。スール制度じゃないですか。
実際の宝塚音楽学校さんの不文律改正には賛成ですけど、その一方でオタクとしては考えるものがあって、やっぱり現実に私立リリアン女学園(※マリみての舞台)が存在したら(存在するわけない)やっぱ時代に合わせてスール制度とかもブラック校則扱いされちゃうのかなーとか考えるわけですよ。
そう考えると、令和の時代に『お姉さま』は存在できないのかもしれません。
マリア像の目の前で「お待ちなさい」と下級生に声をかけて「タイが曲がっていてよ」と優雅にたしなめるお姉さま……という構図はもはや今後漫画やアニメの中ですら見られるか怪しくなるかも。
一抹の寂しさがよぎりますね……。
……えっ?何ですって?
令和の作品であるにも関わらずスール的な制度が出てくる学園アクション百合アニメが存在するですって!?
実はそうなんです。
今季放映中のアニメ、「アサルトリリィ BOUQUET」では主人公たちが所属する百合ヶ丘女学院にて『シュッツエンゲルの契り』という制度が存在していて、上級生が『守護天使(シュッツエンゲル)』として、下級生が『天使の盾に守られし子(シルト)』として疑似姉妹のような関係性を結ぶという百合オタク歓喜な設定があります。
アニメでは凶暴な特殊能力ゆえに親しい者ですら傷つけてしまう姉(シュッツエンゲル)の白井夢結と、そんな彼女に命を救われた経験から夢々を慕うようになり、同じ学園にまで追いかけてきた妹(シルト)の一柳梨璃が絆を深めていく過程が描かれています。
夢結のことを『お姉さま』と呼び慕う梨璃の姿を見ていると、まだまだ令和も捨てたものじゃないなと思いますね。
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