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文章と真摯に向き合う仲間がいる。ライティングコミュニティ「sentence」で基礎力を身につける手順を紹介!

こんにちは。sentenceライターのmadokaです。

「どうしたら、文章がうまく書けるようになるんだろう?」

未経験のままフリーライターになった私は、何度も何度もこの問いを繰り返しました。でも、自分の文章を読んで何がおかしいのか、どう改善したらいいかが分からず、途方にくれる日々。

なんとかしなければと「文章術 本」で検索すると、たくさんの書籍がヒットするも、今度は気になる本が多すぎて、どれをどの順番で読めばいいか分からない。本を買おうとパソコンを開いては何も買わずに閉じる行為を何度も繰り返しました。

そんな私がオンラインコミュニティ「sentence(センテンス)」を知ったのは、ライターを始めてしばらく経ってから。そこには動画で学べるライティング講座や原稿赤入れ会、表現について考える読書会など、「書く」にまつわるアレコレをみんなで考え、スキルアップができる場があったのです。正直かなり回り道をしてしまったし、もっと早く知りたかったと何度も思いました。

「スキルアップするには、何から始めたら良いんだろう?」
「ちゃんとライティングの基礎から勉強したい!」
「自分が書いた原稿を赤入れしてほしい!」

今回は、そんな過去の私と同じ悩みを持つ駆け出しのライターに向けて、sentenceのコンテンツを提案したいと思います。ライティングのスキル向上を目指す人はぜひ読んでみてください。

「書く」と共に生きる人たちのためのコミュニティsentenceとは?

sentenceには、仕事としてライターをしている人もいれば、趣味で文章を書いている人もいます。オンラインで活動しているので、首都圏だけでなく、地方や海外で暮らしている人も。私も地方で暮らしていますが、元々オンラインでの活動ばかりなので気後れすることなく参加できています。

ライティング基礎講座やおすすめ本、プロの編集者やライターがスキルについて話し合うオンラインイベント「sentence LIVE」など活動内容もさまざま。100人以上が日々「書く」と向き合いながら、スキル向上や自分にとっての書く意味について考えるコミュニティです。

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sentenceの交流場所は、チャットツールの「Slack」。過去のイベント動画やおすすめのWeb記事や本などのコンテンツをストックしたり、コミュニケーションをとったりしています。

ライターとしての心構えから、インタビュー動画まで。一連の流れを学べる「ライティング基礎講座」

sentenceに入ってまず観てほしいのが、会員限定公開の動画コンテンツ「ライティング講座」。ライティングの基本や企画、取材、インタビュー、推敲、流通などを講座形式で学べる計8回の動画です。講師役となるのは、ライターとして10年以上活躍する運営メンバーの西山 武志さん。さまざまな文章にまつわる書籍から抜粋し、自らの経験談も交えながら、講義を進めてくれました。

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今回は、3回目に公開された「ライティングの基礎」を学ぶ講座から一部内容を紹介します。

ライターというと取材や執筆をするだけと思ってしまいませんか? 正直私も取材・執筆だけやればもう終わりだと思っていました。ですが、実は案件相談から打ち合わせや下調べなど多くの工程を経てひとつの記事を作っているのです。

講座では「打ち合わせや取材後の記事イメージのすり合わせをしっかりできていないと、後から書き直しをしなければならず、自分が苦しむ羽目になる」と、編集者と共通認識を持つことの大切さも教えてくれました。

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講座の第6回目の「インタビュー」の内容も、ちょっとだけご紹介しましょう。インタビューの作法や記事の書き方、話し言葉を書き言葉に変換する際の注意点まで具体的にどんな方法でインタビューをしているかを話している回です。初対面でもなんでも話せる関係性を構築する重要性と具体的なテクニック、インタビュー中にライターが気を配るべきことについて実体験をもとに教えてくれました。

途中、フリーランスのライターであり、運営メンバーでもあるなかがわ あすかさんから、「取材時には相手にとっても取材を有意義に感じてもらうために、取材準備もするし、当日も真摯に向き合う」というお話も出てきました。

色々と細かいテクニックはあるけど、相手の話を真摯に受け止め、自分に落とし込んで質問を重ねる姿勢を大切にしたいと動画を観て感じました。

次々と有益な情報が共有される「ライティングTipsチャンネル」

基礎講座を観たら、次に見てほしいのが、sentence内にあるチャンネル「ライティングTips」。会員のみなさんが見つけたライターにとって有益な情報がどんどんシェアされていきます。表現を広げられそうな本の感想や、推敲をするときに気をつけたい点をまとめたnote、文章を面白くするTipsなど、日々さまざまな情報が共有されています。

その中の一つに、私がsentenceに入る前から、ずっと知りたかった情報がありました。それが、ライティング基礎力をあげる上で、どの順番でどの本を読めば、どんなスキルが身につくかが順を追って書かれた投稿です。

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ここではライターなりたての人が、文章構造と表現方法を学びたいときには『才能に頼らない文章術』(著:上野郁江)を読むのがいいと、身に付けられるスキルとセットで教えてくれています。どの順番でどのスキルを身につけていくべきかがはっきりしていると、安心して本を読めるのでスキルの身につき方が変わるはず。

私はこの投稿を見たときに「これが知りたかった!!!」とすごく嬉しかったことを覚えています。さっそく持っていなかった本を購入し、今は読み進めている最中です。

みんなで原稿のフィードバックをする「YMO会」

さて、講座で基礎を学び、本で具体的なスキルを学んだら、今度は実践編です。自分で書いた記事をみんなに赤入れをしてもらいましょう。

sentenceでは、原稿における「Y・M(佳き・モヤっと)ポイント」を複数人で見つけ合ってディスカッションし、今後の執筆での成長課題「O(推して参る)ポイント」を策定する「YMO会」を月に2回程度開催しています。提出する原稿は、noteでも、応募したい原稿でも、恋文でも(!?)なんでもOK。書いたいいものの、なんか納得がいかないんだよなという原稿を提出して、そのモヤっとをみんなで話し合ってみましょう。

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参加者の中にはプロの編集者として活躍している方もいて、的確で分かりやすい指摘の言葉選びに毎回感服してしまいます。自分の原稿を客観的に見て直す力にも繋がる絶好の機会で、私も予定が合えばできるだけ参加するようにしているイベントです。

そこで指摘される要素は、構成の入れ替えから内容の疑問点、言葉選びの一つひとつまで、多岐にわたります。「この表現で分断が生まれないか」「表現として強すぎないか」など、読者目線に立った指摘もたくさん出てきます。YMO会に参加するまで読者への配慮が足りていなかったことを痛感させられるばかり。それでも、他者が自分の原稿を読んだときにどう感じるかをリアルに知ることで、ライターとして少しだけ高い視座で原稿を読めるようになったと思います。

第一線で活躍するプロからスキルや心構えを聞ける「sentence LIVE」

自分で書いてみると、自分がつまずいている内容に気付けるはず。そうしたら今度は、プロがどのように文章と向き合っているかを学んでみるのはどうでしょうか。

「sentence LIVE」は、月に一度、プロの編集者やライターが講師となってライティングのスキルを伝えるオンラインイベント。今まで構成の作り方を学ぶイベントや書き起こし原稿からどうやって書き言葉に変換するかを学ぶイベントまでさまざまなイベントを行ってきました。会員以外でも毎回イベント参加費を払えば視聴できますが、会員になれば月会費だけで過去のイベントのアーカイブをすべて観ることができるんです!

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▲「構成」の作り方を学んだ回ではグラレコのレポートも!

ライティング基礎力を身につけることを目的にするなら、
①構成案の作り方
②書き起こしから文章に落とし込む方法
③編集者の本気の赤入れフィードバック
の順で閲覧するのはどうでしょうか? 自分の書いた記事ではどうだったかを考えながら観ると、一層学びも深そうです。

個人的に一番面白かったのは、「プロ編集者による『リアルタイム赤入れ会』〜取材原稿編〜」。なかがわさんが書いたインタビュー原稿を編集者の長谷川賢人さんが赤入れをして赤字の意図を丁寧に解説してくださいました。

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例えば、冒頭に出てきた「(私は)書くことが得意だった」となかがわさんが幼いころの自分の経験を綴る箇所。長谷川さんからは「ここで書くことが得意だったと宣言するのは、書けることに特権性があるようにも読めてしまう」との指摘が。「“想定読者=これから文章を学ぼうと考えている人たち”がどう感じるかを推測して、その人たちに寄り添える表現にできるといいですね」とアドバイスしていました。

こうした読者の感情にまで配慮することの重要性や項目を伝える順番、写真の配置まで、繊細かつ大事な指摘が続いていきます。普段、編集者がどんな視点で文章を読んでいるかを知ることができる貴重な回でした。

当日の詳しいイベントレポートはこちら。

一般的に見えにくい取材を可視化する「取材インタビュー分科会」

次はインタビュー記事の執筆に興味がある人に向けた企画。

ライターのインタビュー現場を見たことがある人はどれくらいいるでしょうか。テレビでアナウンサーがインタビューをしていることはあっても、ライターのインタビュー現場を見る機会はなかなかありません。でも、プロの現場を見ることができたなら。そんな風に考えたことがある人も多いのではないでしょうか?

そんな現場を可視化したのが、「取材インタビュー分科会」です。取材依頼から質問表の送付、インタビュー、赤入れ、修正、公開と、ライターが行う一連の流れを可視化した企画。
取材は属人的スキルに陥りやすく、見えにくいもの。それをオープンにすることでスキルを共有できるのでは?という意図で始まりました。

まずは、企画書を作り、取材依頼をするところから。執筆者のなかがわさんがインタビュイーの西山さんにSlack上で公開しながら取材を依頼します。その際の企画書もGoogle Documentで公開。やりとりの過程では、会員から「私は取材や企画をするときにこんなことを気をつけています」とコメントが入ったこともありました。

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このようにすべての過程を公開しながら進めたインタビュー記事。他にもリサーチの仕方や質問表、構成など、普通ならあまり見れないドキュメントも公開されています。私自身もこの企画以降、なかがわさんの質問表を参考にして質問表をつくるようになりました。プロのライターがどんな風に取材を進めているかを見る貴重な機会でした。

取材インタビュー分科会の各工程を追った詳しいレポートはこちら。

まずは、ここまでのコンテンツを学んでライティング基礎スキルを学んでいきましょう。ここからは「書く」上で避けられない文章表現やキャリアを考えるイベントについてもご紹介します。

「書く」について多角的に考える「オンライン読書会」

ライターとしての基礎が備わっても常にさまざまな表現に触れ続けなければ、文章を書く筋力はどんどん衰えてしまうもの。こうした表現をみんなで学び合えるのが、「オンライン読書会」です。

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扱う題材は、『高校生のための文章読本』(編:梅田 卓夫、服部 左右一 、 松川 由博、清水 良典)。夏目漱石や村上春樹、プルーストなど名だたる書き手の文章を読んで表現について学びます。

初回は「良い文章とは?」を考える会でした。今まで「良い文章とは何か」と書き手として考えたことはありましたが、答えらしい答えにたどり着くことはできませんでした。

しかし、本書は「良い文章とは、①自分にしか書けないことを、②だれが読んでもわかるように書く、という二つの条件を満たしたもののことだ」(p45)とうたっており、みんな「まさに…!」と納得。参加者自らが文章を書く意味と向き合う機会となりました。

初回のオンライン読書会では、3名の参加者が自らの学びをnoteに書いていました。

番外編:これから、「書く」と向き合ってどうやって生きていく?「キャリア相談会」

「ライターになるには?」「ライターの次のキャリアはどうする?」「地元に帰りたいけど、ライターとしてどうやって生きていけばいいの?」など、働く人にとってキャリアの悩みは尽きないもの。

それをフリーライターとして、複業として、地方で活躍するライター・編集者として経験を積んできた先輩方に直接相談ができてしまうのが、「キャリア相談会」です。

初回は、東京と地方の2拠点で働くライター・編集者の方や複業としてブックライティングにも携わる方、アナウンサーからフリーライターに転身された方など、多様な経歴を持つ3人にお話を伺いました。

当日私は参加できなかったのですが、会員限定で公開された動画を観たところ、地元企業との信頼関係の構築の仕方や得意分野の見つけ方、キャリアの考え方などかなり具体的にアドバイスをされていらっしゃいました。

詳しい内容は、こちらのnoteをご覧ください。

自分のキャリアや目指す方向性は、身の回りにライターなどの同じキャリアを歩む人がいないと相談する機会がないもの。そんな仲間とオンラインで繋がって一緒に相談し合える関係性はかけがえのない時間のように感じました。

ひとりじゃない。一緒に頑張れる仲間がいる安心感

未経験でライターを始めようとするとまず立ちはだかるのが、スキルの壁。その高い壁の登り方を教えてくれるのが、sentenceです。しかも、壁の上には「こっちの方が登りやすいよ」と導いてくれる先輩たち、隣を見れば必死に壁を登ろうとする仲間がいます。

ひとりで書いていると「どう書けばいいか分からない」「自分はライターに向いていないんじゃないか」と挫けそうになることがたくさんあります。それでも、sentenceで毎日活発に動くSlackを見ていると、「ひとりじゃない、頑張ろう」と思えてくるのです。

もうひとつ、sentenceに入って変わったことがあります。それは「書く」と向き合う姿勢。入会前は日々やってくる締め切りと闘うばかりで、一つひとつの言葉にまで向き合えていないこともありました。でも、YMO会やsentence LIVE、何より取材インタビュー分科会での西山さんのインタビューを聞いて、言葉ひとつと向き合う重要性を知りました。伝えることは暴力性を伴うこと。頭では分かっていたつもりでしたが、自分の中で落とし込まれていなかったのだと思います。その姿勢を正してくれたのが、sentenceでした。

書く人の背中をそっと押してくれるsentence。悩みがあれば、みんなが知恵を絞って応えてくれる温かい場所です。書くことに一度は恐れを抱くものの、それを乗り越えればきっと今以上に好きになるはず。少しでも気になった人はぜひ門戸を叩いてみてくださいね。

もっとsentenceのことを知りたい方はこちら。月会費(一般:2,000円、学生:1,000円)でこの記事の内容をすべてご覧いただけます。


それでも「まだ勇気が出ない…!」という方は、sentenceが運営するラジオを聴いてみてはいかがでしょうか?「これまでで一番印象的な執筆記事」や「フリーランスライターの1週間」、「取材の事前リサーチをどこまでやるか」など、ライターとしての具体的なお話をしています。冒頭のガヤの盛り上がりは必笑です! 通勤時間や家事の間など、時間があるときにぜひお聞きください。

この記事を書いた人:madoka
新潟県在住ライター。最近は、ものづくり企業と移住インタビューが多め。noteでは趣味に走ったり、趣味に走ったりしています(笑)2020年の推しは、勤続25周年のV6。
note:https://note.com/onehap
Twitter:https://twitter.com/onehap

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