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ニューウェイ争奪戦の行方:フェラーリの選択とアストンマーティンの野望

フェラーリはエイドリアン・ニューウェイとの契約に興味を示していたものの、アストンマーティンとの競り合いに巻き込まれることを避け、争奪戦からは撤退した模様だ。

ニューウェイはレッドブルを18年間率いた後、アストンマーティンへの移籍が近々発表される見通しです。特に現レギュレーションのマシンでの成功により、その評価は極めて高く、ニューウェイとマネージャーのエディ・ジョーダンは、相応の契約を求めていました。

フェラーリの関心と契約プラン

ニューウェイがレッドブルを去るという報道が広まると、フェラーリへの移籍の噂も浮上しました。フェラーリ側も当初はこの移籍を検討しており、チーム代表のフレデリック・バスールは、ニューウェイを迎え入れるための予算を確保していたといいます。さらに、ニューウェイはイギリスからリモートでコンサルタントとして活動し、イタリアに移住する必要がないという計画も進められていました。

この形式は、かつてジョン・バーナードがフェラーリのチーフデザイナーとして、イタリアではなく英国で独自のデザインチームを率いた方式に類似しています。しかしながら、この時は上手く機能せず、わずか数年でパートナーシップは解消されてしまいました。

アストンマーティンのオファーとチーム強化計画

一方、アストンマーティンは2024年の不振を受け、チーム強化を急速に進めており、ニューウェイに対して巨額のオファーを行いました。報道によると、このオファーは3シーズンで1億ドルに達し、結果に応じたボーナスも含まれる内容でした。

またニューウェイは技術部門の人事権も要求したと噂されており、バスールが人事権を手放すことに難色を示したため、フェラーリとの交渉は暗礁に乗り上げていました。フェラーリはこのオファーに対抗することを避け、結果的にニューウェイの獲得を断念したとされています。

アストンマーティンは既に、元メルセデスのエンジン部門責任者アンディ・コーンウェルをCEOとして迎え、フェラーリのシャシーデザイン部門の責任者だったエンリコ・カルディーレも新たに加える予定です。

ニューウェイへの期待とアストンマーティンの野心

ニューウェイに対するアプローチは、アストンマーティンの会長ローレンス・ストロールによるもので、彼はニューウェイをチームの新しいシルバーストーン本部へ極秘に招待し、アストンマーティンの最新設備と野心を示しました。ストロールは「エイドリアンは、F1界で最も才能があり、優れた人物だ」と彼の加入に対する期待を語っています。

フェラーリの今後の体制

フェラーリは、アストンマーティンとの契約競争を避け、内部の技術部門の強化に注力する道を選びました。バスールは、メルセデスから加入するロイク・セラを中心に、カルディーレの後任として技術部門を再構築する予定です。これにより、フェラーリは長期的な成長と安定を目指しています。

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