「石になった神さまの居場所」まえがき
初詣や七五三などで訪れる神社はその多くは地域の中核を担うそれなりの規模の神社だと思います。そして境内を歩いてみるとたいてい奥の方に小さな社のようなものがあると思います。それらの中には色んな事情で廃絶せざるをえなかった神社を境内に移して存続しているものも数多くあります。これらの境内社はその地域にどんな神社があってどんな事情があったのかを語る貴重な証人です。いや「証神さま」です。
そのなかでも特に石に刻まれる簡素な神さまは祠の体もなさずいわば「剥き出し」の神さまであり、摂末社の中でも目立たないので見逃されがちです。しかしこのような石の神さまにはたくさんの種類がありそのいわれも様々。地域色もあり意外と豊かな八百万の世界を彩っています。
脚光を浴びることのないこのような「石の神さま」にスポットを当てていくのがこのシリーズの目的です。
佐賀県佐賀市を中心とした神社にはこのような「石の神さま」が沢山いらっしゃいます。本殿裏などに夥しい数の「石の神さま」」が並んでいる神社が多いです。神仏習合時代の名残りで仏様も一緒にお祀りされているところも多いです。
このシリーズでは佐賀県の神社を中心に他の地域でも見られる特色を付加しながら見ていこうと思います。
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