(詩)Windows
無重力の彼方から
やってきたのは明の風
僕の知らない世界を旅した
君の話を聞かせておくれ
砂礫でこさえた建物のことや
酔いつぶれそうな果実のことや
ひずみを極めた道々のことや
希望を宿した生き物のこと
色んな世界の姿や音や
匂いや思想を湛えながら
僕より何倍 何十倍も
世界を生きた君に問う
君はどこから吹いている?
どこに向かって吹いている?
カーテンを開け 窓を開けて
目を閉じ深く吸い込むと
無知で自由なにおいがした
君のことを ちょっと可哀想だと思った
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