行列待ち散文

白昼どうどう、外に出たというのに重苦しい

道端に咲く花は可哀想だ

背中を掻くことも死を選ぶこともできない

美しいからといって本人は幸せとは限らない


行列待ち

後ろから来た車が轢いてくるんじゃないか

大勢の悲鳴が聞こえる

僕は悲鳴を上げるはずがない

確率的に死ねるはずがない

入院費用はどうするのか

めんどくさい

こんな時だけは構わないでほしい

そんなことお構いなしに爆音とともに通り過ぎていく

行列に並ぶ中に死を見つめる人がいるなど誰が予想するか

ひょっとすると同志がいるから「ここまで」とは付け足さないでおく

一挙手一投足監視されている

だから籠もっていたというのに。

街中で誰か突然叫び出さないか

きっと今なら抱きしめてしまうだろう


好きなことがないのか

好きなことをしていても気持ちが晴れないのか

分からないから尚のこと苦しい

目標を持つ人間は弱いとどこかで聞いてから
自分を痛めつけるようになったが、一向に成長しないから失望する

直射日光だけがやけに熱い


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