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理性だけでも。本能だけでも。


きっかけはこちらの作品。


以前、『ロバート・ツルッパゲとの対話』著者のワタナベアニさんがシェアされていて、記憶に残っていた。

この漫画を再度、時期を改めてスタッフからすすめられ、
一気読みしたのが先々月だったか。
内容に感じ入る箇所がいくつもあった。

この漫画は鬱に悩む方だけでなく、何か自分を変えたい、変わろうとしている人にも当てはまると思う。
なので、発見→表現→発信の変化を目的としている自分のオンラインサロンメンバーの皆さんにもシェアすることに。

そうこうしているうち、このところ息子と衝突することが増えていた。
理由は新しく我が家に仲間入りしたハムスターの面倒を疎かにしている(ように見えていた)から。
「それでは生き物を飼うことはできない」
と何度かたしなめ、自分は精一杯ハムスターのことを思っていると言い張る息子と、時に口論のようにもなった。

今朝は悔しそうに涙を流しながら登校した息子。
彼の帰宅時間には家にいるようにして、待ち構えて思いっきりハグして笑顔で迎えたものの、
少しするとまた繰り返しそうになったので、ふとアプローチを変えてみた。

「♪あ〜、もう寝たい。料理もしたくない〜。みんなが散らかしたあれこれ、片付けたくない。ママはママをやめたい〜♫」
とミュージカル調で自分の本音を口にする。
続けて、
「♪でも、ダメでしょう〜。あなたがご飯作らないと、みんなお腹が減ってしまう〜」
と自分の理性の言葉も歌にした。

じっと黙ってわたしの狂気ぶりを見ていた息子。

「ママ、寝な寝な。いいよ、今日はパパと一緒にご飯、あるもので食べるから。寝ちゃったらいいよ」
とこちらに声をかけてくる(苦笑)。

う〜ん。寝たいんだけど。
でも、料理したくないのかというと、そういうもんでもない。
たとえば傍若無人になって睡眠時間が取れたとして、その間に父子がコンビニ弁当食べていたなんて言われると、その後むしろ眠れなくなる。

矛盾している間柄だけれど、本能的な自分も理性的な自分も、
どちらも大事な自分だ。

文章もそう。
「殴りてー。殺してー。会社辞めてー。あいつサイテー」
みたいな本能系文章も、
「みんなを笑顔にすること。それがわたしの使命です!」
みたいな理性系文章も、
どちらも何か足りない。

「本当はそれだけじゃないでしょ。
人間、それだけじゃないでしょ」

と読みながら思ってしまう。

冒頭の作品、グッときたのは、このシーン。

理性と本能が仲良くしている。
でも、それぞれの役割をちゃんと果たしている。

理性と本能も。
論理と直感も。
頭と体も。
脳と腸も。
交感神経と副交感神経も。
陰と陽も。
過去と未来も。
現実と理想も。
敵も味方も。
正義と悪も。
あっちとこっちも。

自分の役割を果たして仲良くすればいいだけ。
どっちかが我慢したり、押し殺したりせず。
それぞれ言いたいことを伝え、バランスをとる。

人ひとりの中には、理性をもたない怪獣も、一生懸命それを嗜める猛獣使いも存在していて。

だからうちの文章講座はこうしたことを目的としたんだ。
画像はテキストの中の1ページ。このページを新しく加えたきっかけは、スタッフ前さんから呼吸に意識を向けたヨガを毎月習うようになったことから。


さて、息子との話の続き。

わたしのオンボロミュージカルを目の当たりにした彼はその後、「天使と悪魔の戦いみたいだね、ママ」と言った。

天使はおそらく「家族のためにまず料理しましょう❤️」と言う。
悪魔はおそらく「そんなのいいから寝ちゃおうぜ!」と言う。

これ、本当に天使なのか?
これ、本当に悪魔なのか?

天使は溢れる笑顔でそう言いながら、自分の内なる怪獣を殴りつける。
悪魔はイヒヒと憎たらしく口角を上げながら、でもよく見るとその目は、子どもの瞳のように混じりっけがない。

それに気づいて、息子との対話が始まった。

「お母さんの中の天使が、あなたが家の中で自由気ままな悪魔でいるのが羨ましかったり悔しかったりして、意地悪したかったんだと思う。
でも、あなたはあなたで学校に行ってる間、『眠いだろうけどちゃんと勉強しろよ』とか『疲れてるだろうけど、いい子にしてろよ』とかの天使の言うことちゃんと聞いてたりするんだよね。
だから帰って来たら、悪魔が全開になるのか苦笑」

「そうだよ。学校大変なんだからね! 家ではダラ〜っと悪魔したいの!」
と、ぱ〜っと顔を輝かせた可愛い悪魔。

「そうか、そうか。ママはこれから、ちゃんと自分の中の悪魔の声も聞いてあげることにするよ。そうしたら、あなたが悪魔全開になっても平気だもんね」

そう言ったら重かった腰が上がって、スッと台所に立った。
お米研いで、浸水させて、茄子を切って、豚肉に生姜醤油で下味つけて。
うんうん、いい匂い。味見して、うんうん。
みんなで美味しく食べたいな。

ひと休憩。
したときに思い立って、「アイス食〜べよ」と悪魔の声を呟いたら息子が、
「お母さん、よかったね〜。いつも頑張ってるもんね〜。アイス食べな。えらいえらい」と言って頭を撫でてくれて、情けないけど、わたしの中の悪魔はずいぶん喜んでました。
アイスも美味しかった。

悪魔の振る舞いする我が家の天使と、天使の口ぶりであの変な杖を振り回して空振りしてた悪魔。


時々喧嘩するかもしれないけど。
仲良くしようね。
私たち。これからも。


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