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気分の流れを選び抜いて

色も柄も強く、割と激しめなファッションを好む。けれどシンプルな着こなしも好き。振り幅広めな自分のファッションスタイルをその日そのときの気分やTPOに合わせて選ぶことを楽しんでいる。

シルエットはタイトラインでビシッと決めるのが好きだったり、フィットアンドフレアで女性らしくエレガントな雰囲気にまとめるのも好きだったりする。穏やかな気分のときはリラックスできるスタイルを優先に考えて、気合いを入れたいとか気持ちを切り替えたいときはハリのあるシャツでシャキッとさせる。

そんな風に自分の気分に向き合い、今の心に一番しっくりくる装いを選ぶ。
少しでも外すと一日が落ち着かないものになってしまって大袈裟に聞こえてしまいそうだけれど「全部が台無し」、そんな気持ちになってしまうから毎日がサバイバルだ。
自分自身のために、気分を見逃すことは絶対に許されない。

フラットな感情

それがここ最近、本当に数日の話だけれど。
強い自分も穏やかな自分も、シャキッとしたい気分もやってこない。

日々移り行く気分が行ったり来たり、自分でも「今日はこれなのね!」と驚きと楽しさを感じているのに、最近はずっとフラットな感情が続いている。

季節の変わり目に起こりがちな「何を選べば良いか分からない」といった気分が見つからない状態とはまた違っていて、とにかくフラット。ひたすらにフラット。したいファッションの振り幅がこれまでにないほど狭まっていて少し動揺している。

主張を控えて

こんな気分のときは、肌触りの良い服を着ることにする。
何にもしっくりきてくれない気分なら、気分とは関係のないところでの心地良さを求めてみる。
ファッションは色柄の主張が強くなく、タイトすぎずゆるすぎず。過度な露出も気合いも今は必要ない。

いつでも視界に入ってくる手元のネイルは、普段はレッドやワインカラーなどこれまた強い色を好むけれど、今はそれもしたくない。
気分が無の状態なら素の爪を楽しみたいけれど、無なわけでもないからややこしい。

少し悩んで、爪が綺麗に見えるナチュラルピンクのネイルファンデーションにした。

矛盾

自分の中にさまざまな矛盾が生じている気がする。

気持ちとしては強くセクシーでありたいし、穏やかで優しくもありたい。自然と背筋が伸びるような着こなしも良いけれど、落ち着けるだけのスタイルもたまには良い。でも今は気分がフラットすぎてどこにも振れずにいる。

厄介だな。面倒だな。どこに属しているのか分からないし、そもそもどこにも属していないのだろうし。自分の気持ちは自分にしか分からない。
流れるように変化する、掴みづらいわたしの気分。

こんなときでもファッションを楽しんでいたい。
そっと寄り添ってくれるファッションの力を頼りにして、今日も明日も心に馴染む装いで楽しく乗り切ろう。



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