「顔を洗って出直してこい!」が実はすごい理にかなっているという話
顔を洗って出直してこい!
よく聞くフレーズですが、実際に言われたことはありますか!?
ちなみに僕は言われたことはありません。
意味は、「寝ぼけてないで目を覚ましてこい!」とか「気持ちを入れ替えてからこい!」とか、そんな感じかなあと思います。
実はコレ、人間の機能的な側面や文化的な背景から考えても理にかなっているんです。
では、詳しく掘り下げてみたいと思います。
僕ら人間がもつ「潜水反射効果」という機能
よく仕事で眠くなったときなど、顔を洗うと目が覚めるといったことがありませんか?
それはなぜか?理論的にいうと、僕ら人間には「潜水反射効果」というものがあるからだと言われています。
顔に水圧や冷たい刺激が加わると、脳と心臓に血液が集まります。頭部や顔面に水が触れたと認識することで、水中にいる状態だと脳が判断します。水中では息ができませんから、酸素を節約するために心拍数を減らし、脳や心臓などの臓器を守るため血液が集中します。これを「潜水反射効果」といいます。
つまり僕ら人間は、洗顔することで脳や心臓の働きが活発になるという機能をもともとから備えているということになります。
ある意味、本能的なものですから、洗顔をやる気スイッチ代わりに使うことが可能といえます。
日本人がもつ、水への意味づけ
そしてもう1つ。日本人が、昔から「水で洗う、流す」ということについて、特別な意味をもっている人種というのも理由として挙げられます。
幾つか例を挙げるとすれば、例えば「みそぎ」という言葉。
これは、身体に罪や穢れのあるとき、または神事の前に、川や海の水につかって、身体を洗い清めることをいいます。記紀神話の中で最初の「みそぎ」が行われたと言われていますので、かなり古くから、身体を水で洗うことで心身を清めるという考えが根付いていたと言えそうですよね。
また「水に流す」。これは現代でもよくつかわれる言葉かもしれませんね。
過去の嫌なことやつまらぬことなどを、全てなかったこととして忘れ、現在に残さないという意味だそうです。この語源は「みそぎ」とも言われており、ただ全てなかったことにするだけでなく、次の成功を祈りつつ、全ての穢れや邪悪を川などで清め流してしまうという前向きな意味合いで用いられていたと言われています。
このように、僕ら日本人は「水で流す・洗う」といった行為に、物理的な汚れを落とすという意味合いに加えて、心情的なことを清める、整えるといった意味をもたせているといえるのではないでしょうか。
まとめ
■「顔を洗って出直してこい!」は実は理にかなっている
■僕ら人間がもつ「潜水反射効果」という機能がそうさせている
■われわれ日本人は「水で洗う、流す」に特別な意味をもっている
このように洗顔という行為は、ただ顔の物理的な汚れを落とすだけでないんですね。
たとえば、夜の洗顔は1日の疲れをスッキリさせたり、また昨日の嫌な出来事をリセットしてくれたりします。
そして朝の洗顔は、1日を爽快にスタートできるように気持ちを整えてくれたりします。
さあ、明日は月曜日!顔を洗って気持ちよくスタートさせましょう^^
また更新しますね!
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