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つかむ

坂上 裕子 作 210×297mm
“Handpicking” by Hiroko Sakagami

 人体のうちの一部を描いた作品。今回の作品展では、手を描いた作品が2点出展されています。日常生活の中で、一番使うことが多いからかも知れません。
 触る、掴む、押す、道具を使う…手は本当に様々な動きを行います。無意識に動かすことも多い手ですが、何らかの意図を持って動かすことも多いでしょう。この作品の中で手が持っているのは一輪の花。未来への希望を表すかのように咲き誇っています。
 今回、坂上さんは手を描くのに苦労していました。線で影を入れることもできますが、入れすぎるとガサガサした感じになってしまいます。線と共に和紙の色合い使いながら手全体の存在感と持ち主の意志をうまく表現しました。全体にバランスの良い作品に仕上がっていると思います。
 一輪の花とそれを握る人間の手。あなたはそこに何を見出すでしょうか?

(「人体」出展作品 2023.8.30~9.16 於:剪画アート&スペース http://bit.ly/hc8WTq)

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