十角館はいかに改装されたか? by 神無
昨年『十角館の殺人』がコミカライズしました!
「あの方」をどうやって描くのかドキドキでしたが、漫画ならではの方法で表現していましたね。
さて、内容ですが、原作と異なっているところがいくつかあります。
感想を交えながら、それらの相違点を見ていきたいと思います!
(2020.5現在、一巻のみ発売中)
コミック一巻には、原作の第五章 三日目・島(P.186)までが描かれています。
※犯人やトリックについては触れませんが、色々書くので、原作未読の方はご注意ください。
■人物
・江南孝明
原:男。好奇心に足が生えた奴
漫:江南あきらちゃんへ性別転換。死者から告発状が届き思わず微笑んでしまう女子大生
・カー
原:中肉中背、首が短い、猫背、エラリイに突っかかる
漫:ドクロ柄のスカジャン着こなす強面口悪男。振られた後もアガサの隣を常にキープしている模様
・オルツィ
原:小さい鼻、そばかす、赤い頬、臆病
漫:巨乳美人!!髪にはピンクのインナーを入れているオシャレ上級者
……他は、ほぼイメージ通りかなと。
ビジュアル最高だったのはヴァン。
ドストライクすぎて、はらわた飛び出そうになりました。
そうそう、エラリイの口元(左側)には、ほくろがありセクシーな顔立ちになってます。
ほくろ占いのサイトを見てみると、
口の左下にほくろがある人は、努力家、個性的、人望が厚い、ファッションにこだわりあり、恋愛運が高め。なんだそうです。
一日目の夜、エラリイがアガサにトランプマジックを披露するシーンがあります。
原作だと、ルルウが「さんざん練習台になってますからね、この一ヶ月ばかり。」と暴露していることから、何でも器用にこなしそうなエラリイも努力していたことが窺えます。
ファッションに関しては、全身黒コーデにワンポイント赤ソックスキメてる時点で、こだわりの塊ですね笑
恋愛運は、黙っていればモテそう。うん。
人望は、なんだかんだ言っても厚いと思います。個性的な人ではあるものの、冷静沈着、知識人で仲間想い。
最後まで犯人は青司だと信じるところ、好きでした……合掌。
■舞台設定
1986年から2018年へ
連絡手段がスマホ!
原作のイメージが強くて、一瞬ワオ…となりましたが、2018年の大学生はそりゃスマホですよね;;
ちなみに島田さんは、ガラケー。
携帯があるとテンポ良く話しが進み、読みやすかったです。
プレートの件
1986年当時では〈どうやって作ったか〉で少々揉めてましたが、今は特に疑問にも思いませんよね。作ろうと思えば誰にでもできる。
なので、コミックの方ではカットされています。地味なことですが、こういう場面にも時代を感じます。
■千織の死因
原:ミス研の新年会の席で、急性アルコール中毒になり、持病の心臓発作が誘発され死亡。
漫:ミス研の新年会で、クルージングに行った際、船が転覆し、千織だけが救助されず死亡。
キーパーソンである彼女の死因が、大きく変更になりました。
身体の弱い人に無理やり酒を飲ませて死なせた〈死〉と、急な天候の変化によって起こった海難事故の〈死〉は意味が違うと思うのですが、犯人の心境も多少変わってきたりするんでしょうか……?
個人的に、原作の復讐心の熱量をそのままコミックに移植すると、ちょっと噛み合わせが悪いような気がしました。
あと、「私たちが殺したのかもしれませんね」という台詞がしっくりこない。
船に乗るのを嫌がっていた千織を、無理やり乗せたのなら「私たちが殺した」も意味が通じるのかな。
原作の台詞をほぼ弄らず使っているのは嬉しいのですが、「動機」をアレンジしたのなら、やっぱり台詞もちょっと変えていかないと、微妙な違和感が最後まで残りそうだなと、感じました。
ただ、本誌(月刊アフタヌーン)を追わず、コミック一巻しか読んでない状態での感想なので、見当違いを言ってるかもしれません(´`:)
二巻が発売されたら、また記事を更新していくつもりです。
〈おまけ〉
コロナで自粛の間、プレートキーホルダーをレジンで作ってみました☆
原作に近づけた乳白色verと、クリアverの2種。
片手で収まるミニサイズです!
誰にも怪しまれず、孤島や山荘に持っていくことができますよ♡
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