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【千田琢哉の頭脳】Vol.0567(2010年8月24日発行のブログより)
フランチャイズを数店舗所有しています。店長を雇ってこれからも増やしていく予定だったのですが、マネジメント能力に差があり過ぎて売上にバラつきがあります。人間的によくできていて比較的気が長くていい店長に限ってその店舗のサービスが悪いのです。いかにも笑顔が素敵でおっとりして育ちがよさそうな店長ほどクレームが多いのです。逆にもともと採用をためらったような短気そうな人間ほどサービス評価が高くて業績もいいのです。私の見る目がないのでしょうか。
(京都府・会社経営・Tさん・男性・44歳)
一流のサービスマンになる人は、短気な人です。
短気な人は、短気であるがゆえに細かい点に至るまで気が行き届きます。
手を抜くことが許せません。
だから、自分でもどこを気をつければいいのかがよくわかるのです。
・飲食店で店員同士がマスクもせずに暇だからといって雑談している
・レストランで「すいません」とひと言声をかけてから
ようやく水を注ぎに来る
・まだ目の前のお客様が財布にお釣りをしまっていないのに、
「ハイ次のお客様どうぞ」とお金をもらった瞬間に邪魔者扱いしてしまう
これらはすべてよく見られる光景です。
ところがすべて異常です。
一流のサービスマンならブチ切れそうになります。
でも気の長い人はまったく気になりません。
だから気の長い人はサービスには向いていないのです。
店がつぶれては大変だということでリフォームしてみたり、
チラシを配布したりします。
でも本質はそんなことではないのです。
気の長いマネージャーや店長がサービスをするとその店は必ず潰れます。
気が長く見えるけれども、よく気がつく人というのは、
本当は短気なのに細かいことをいちいち言わないだけの話です。
理性的なだけです。
理性的なだけで根は強烈な短気なのです。
本当に気の長い人だったらクレームの嵐で仕事になりません。
「何をそんなに怒っているのか」
「そのくらい我慢すればいいのに」
と、本気で思ってしまうからです。
学生時代の仲良しクラブでは、気が長いことはいいことでした。
ところがサービスにおいては気が長いことは、致命的です。
気が長い=鈍い
ということです。
頭の回転が速い人は例外なく短気です。
サービスはどんどん気づいていくことだから、
お客様より短気でなければお話にならないのです。
...千田琢哉(2010年8月24日発行の次代創造館ブログより)
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