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【千田琢哉の頭脳】Vol.0016(2009年2月19日発行のブログより)from次代創造館秘書室

私は学習塾を経営していますが、生徒数が激減しています。近所にはこれほど過当競争にもかかわらず、相も変わらず競合が乱立し続けています。私は商売に向いていないのでしょうか。

(埼玉県・学習塾経営・Oさん・男性・49歳)

私は商売に向いていないのでしょうか、
とありますが、残念ながら商売に向いていない人でも、
何かをして商売をしなければ生きていくことができません。

サラリーマンになろうが、学者になろうが、公務員になろうが、
直接的か間接的かは別としてすべて結果的には商売です。

まずはそのことを抑えなければなりません。

Oさんは学習塾をされているということですが、
学習塾は勉強を教えるのがうまいところが
最も繁盛しているかというと、
それも要因ですが、唯一ではありません。

もっとも味の良いハンバーガーショップが最大とは限らず、
また必ずしもその逆でもないのとまさに同じです。

Oさんの塾の強みをまずは客観的にわかってもらい、訴求し、
それに共感してもらわなければならず、様々な手段を使って、
手を変え品を変え伝えていく必要があるでしょう。

学習塾の経営というと、
すぐに「日本の教育界を変える!」と張り切りだす人がいますが、
必ずしもそういった人が成功するとは限りません。

当たり前ですが、Oさんが日本一と思っていても、
周囲がそのように判断してくれなければまったく意味がありません。

情報というのは、Oさんが脳内で妄想していることや、
勝手に口にしたことではなく、
あくまでも相手が理解したことをいうのです。

相手が誤解したら、
その誤解したことがOさんが伝えた情報ということです。

競合に生徒が取られたということは、Oさんの塾よりも、
他の塾の方が魅力的だと判断された、
または、そう理解した人が多かったということです。

何事も、結果は事実です。

同じような立地に同じような敷地面積のパン屋さんがあるとします。

しかし、必ずその一方は他方よりも繁盛しています。

そしてそこには必ず理由があるのです。

・味が違う
・品ぞろえが違う
・接客が違う
・店長の頭の良さが違う
・特典が違う

などざっと思い浮かぶだけでもこれだけありますし、
それ以外にもいくらでも見つかるはずです。

要は、結果が違うものには、
必ず違う原因がある、ということです。

Oさんの場合は、競合している塾で、
成功しているところからいろいろ学び、そこからいったい自分のところと
何が決定的に違うのかを見つけることが大切です。

それは授業の教え方の違いそのものであるとは限りません。

意外にも、広報などの告知の仕方に問題があるのかもしれません。

既存生徒の間では評判が悪いのかもしれません。

教室のクリーンメンテが行き届いていないのかもしれません。

中間テストの予想問題がからきし当たらないのかもしれません。

上手くいっているものとそうでないものの間には必ず差がありますから、
まずはその差を虚心坦懐に見つめ、
自分の塾に応用してみることが大切かと思います。

...千田琢哉(2009年2月19日発行の次代創造館ブログより)

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